頭の悪い日本語 (新潮新書)

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 29
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106105685

感想・レビュー・書評

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  • 著者が鋭い口調で誤用されている日本語を喝破していく一冊。「自作自演」や「大盤振舞」など、私も誤用していた言葉があったので大変勉強になった。
    「看護婦」のくだりは"爆"笑した。

  •  言葉には五月蠅い方だと思っていた自分だが、教わることが多かった。
     「ひもとく」は本来「繙く」と書く。これは知っていたが、「ぬきんでる」を「擢る」と書くのは知らなかった。
     ほか「キャスティングボート」も「〜ボード」と思い込んでいた。嗚呼、日暮れて道遠し。
     ただ、これだけ間違いに拘泥する小谷野氏でも「ウルトラマンがいた時代」では「『帰ってきたウルトラマン』のヒロインは水沢アキ」等々、大間違いをやらかすのが不思議だ。
     人間、専門外には疎いという一例か。他山の石としたい。

  • タイトル買いである。第一部の誤用編が、本書の趣旨であるところの日本語の頭の悪い使い方で、公の場や文章での誤用を怒っているのに対し、第二部以降は雑学・豆知識に終始する感があった。まあ、それでも本書で初めて本来の意味を知ったものも少なくなかった。差別語狩りは私も嫌いである。「いちいち言葉を法律にのっとって考える必要はないのである。」にも賛成だ。また、本書では主題として取り上げられてはいないが漢字かな混じりの交ぜ書きも嫌いであることを読みながら考えていた。

  • 良い。ユニークな本。
    著者は日本語に詳しく、だからこそ誤用に我慢できない
    らしい。
    誤用なのに大多数が使うともはや誤用とは言えなくなる。
    言葉はいきものと言われる所以だ。
    誤用かどうかの判断も難しい。
    目から鱗が落ちる事例が沢山あった。

  • えらそうな書き方だけど、内容的にはそれなりに面白い。今(14年)の言葉も入ってるので決して古い言葉ばかりではなかったのは読んでて意外だった。と思って最後に著者の紹介を見たらなんや若いんだって(あくまでも自分基準ですが)納得した。

著者プロフィール

小谷野 敦(こやの・あつし):1962年茨城県生まれ。東京大学文学部大学院比較文学比較文化専攻博士課程修了、学術博士。大阪大学助教授、東大非常勤講師などを経て、作家、文筆家。著書に『もてない男』『宗教に関心がなければいけないのか』『大相撲40年史』(ちくま新書)、『聖母のいない国』(河出文庫、サントリー学芸賞受賞)、『現代文学論争』(筑摩選書)、『谷崎潤一郎伝』『里見弴伝』『久米正雄伝』『川端康成伝』(以上、中央公論新社)ほか多数。小説に『悲望』(幻冬舎文庫)、『母子寮前』(文藝春秋)など。

「2023年 『直木賞をとれなかった名作たち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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