- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784106106637
感想・レビュー・書評
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2017年新書大賞受賞作品
最近、なぜか新書大賞にはまり「サラ金の歴史」、「日本軍兵士」、「バッタを倒しにアフリカへ」と読み進み本書まで行きついた。
出張帰りに新幹線内で本書を紛失するも終着駅最寄りの警察で保管されていることを突き止め二週間後に手元に戻ってきた。私にとってはある意味では思い出に残る書籍ということになった。図書館で借りた本だったから突き止められたが自分の本なら早々に諦めていただろう(笑
犯罪と心拍数の相関関係や人差し指と薬指の長さの比率が競争や冒険心の違いによって現れたり、顔の長さと幅による性格の違いなどの話しは実に興味深い。
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教育学部生なので、教育と遺伝の話はグサッときた。どこまで信じるかはその人次第だが、結構踏み込んだ暴露本だと思う。ただ、専門用語も多かったので、ネット記事のような感覚で読むにはやや重いかも。
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日本人の大半は、幸せホルモンであるセロトニンを運搬するトランスポーター遺伝子が伝達効率が低いSS型であり、不安に駆られて勤勉・優秀であると言った利点がある一方、自殺・鬱が多い遺伝子的な特性である。
ヒトは理想として一夫一妻制を掲げてはいるのものの、遺伝子的に最類似するボノボは乱婚制であり、ヒトの性事情を踏まえると実は乱婚制であることを否めないのは不都合すぎる
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絶望を与えぬように、それと、偏見を受けぬように。しかし、その偏見に繋がる不都合な真実を知り得る事で正しい判断もできるのでは?
訳知り顔で、この不都合な真実を語るのが本著。しかし、アーサー・ジェンセンやチャールズ・マレーのベルカーブを引いて、人種間のIQに遺伝的な差は確かにある!と言い切った所で、それは本当なのか。様々な文献を引き、IQに限らず、心拍数やルックス、遺伝や性行為に至るまで、世間が好まぬ学説を紹介してくれる。それは真実とは言えぬ、好まれざる視点の一つに過ぎないのだが、それを踏まえた上でも、読む価値のある一冊と言えるのではないだろうか。 -
人前では堂々と言えないような遺伝子のタブーなどについても言及している本作。
いいことは遺伝だねと言えても、悪いことは言いずらい。
そんなことも堂々と書いてあります。
だからこの衝撃的な帯の「不愉快な現実」を知ることになってしまう。
いいことだけ信じて生きていくしかないな。 -
遺伝がどのような影響をもらしているか、また、進化の過程で人間は無意識にどのような考えで行動してきたのかを、世の中で考えられている定説、常識は本当にそうなのかと、現代科学の実験結果を元に語っている。また、遺伝がメインテーマなので、子育てしている人に参考となる話があるので、小さな子供がいる方にオススメ。頭の片隅に置いておいても良いと思う。
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結構知らないことがある。そんなことだろうと思ってはいたけれど…
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親の出来ることは、子供にいい仲間環境を与えることだけなんだなあということがよく分かった。
子供に自分の理想を押し付けないようにしたいし、子供にとって過ごしやすい場所を一緒に考えてあげたいなと思った。もし自分が親になるのであれば笑 -
文献が全て海外のものだったので最も日本の実例も欲しいところではあったが、世間に言ってしまうと過激派だと後ろ指を立てられそうな内容が書かれている。ただ、科学的なデータがあることなので(信じるとすればだが)根拠や理由は納得できた。
1番参考になった項目
「子育てや教育は子供の成長に関係ない」
優れた遺伝子を持っていても、それが発現するかは環境によって影響される。特に、親との環境よりも友達や同世代の子供の集団内での環境が最も影響される。なぜなら、古代からの遺伝子プログラムによって、授乳を終えた子供に構ってくれない親よりも面倒を見てくれる年上の子供や同年代の集団の方が生存に重要なことを知っているからだ。だから、友達の世界で生きることが子供にとって死活問題なので、子供集団のルールと親の躾が衝突した場合、子供が親の言うことを聞くことは絶対にないのだ。そして、子供は自分のキャラを子供集団の中から選択するので、全く同じ遺伝子を持っていても集団内でのキャラが異なればちがう性格が生まれ、違う人生を歩むことになる。親ができることは、子供の持っている才能の芽を摘まないような環境を与えることだ。