- Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784106109751
作品紹介・あらすじ
母親が望む父親と同じ道に進んだ女性医師は、刑務所のお医者さんになって「天職」を見出した。〈文身〉〈傷痕〉〈玉入れ〉など、受刑者カルテには独特の項目はあるけれど、そこには切実に治療を必要とする人たちがおり、純粋に医療と向き合える環境があったからだ。薬物依存症だった母との関係に思いを馳せ、医師人生を振り返りつつ、受刑者たちの健康と矯正教育の改善のために奮闘する日々を綴ったエッセイ集。
感想・レビュー・書評
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刑務所等にいる受刑者も人間であり怪我や病気はするもの。その被収容者の診察に当たる医師は、法務省矯正局の医師となる。
悪い事した人をなぜ国の税金で助けるのか。と安直に考えていると、本書にて早々にその説明がある。
刑務所は罪人を閉じ込めて懲らしめる場所ではない。犯した罪に対して懲役という労働をさせ、社会復帰をさせる矯正施設だということ。被収容者が健康で元気に労働するために医療施設があり医師がいるのだということ。なるほど、ハッとする。
とはいえ、ぶっちゃけ待遇も環境も良い訳では無いようで
なり手は少なく、かと言って志高い医師達が任にあたっているかというとそうでもないらしい。
知られざる刑務所の中の出来事を、軽妙に、時には制度を含めた社会的課題についても鋭く切れ込む内容。
そして終章では明るい話題で締める内容。巧い。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
一時沢山メディアに出てらした、おおたわさん。
今は刑務所でのお医者さんをされてると知って読んでみた。
おおたわさんの文章は読みやすくわかりやすい。
でもうっかり受刑者が、いい人そうに見えてしまって、
いやいや法を犯してる人達だと頭で再確認しながら読んでいた。
縁のない事、と思っていてもどこで引っ張り込まれるかわからない。
勉強させて頂きました。 -
職業:法務省矯正局医師
そんな帯を見て「なんで刑務所...?」と思い、手に取ったのがこの本との出会い。本書の最初の章には、医師人生を振り返りつつなぜ刑務所で働くことになったのか書かれているのですが、本当にひょんなことから。
ブログにて詳しいレビューしています*
https://happybooks.fun/entry/2024/02/05/200000 -
刑務所の医師となられていたおおたわさん。刑務所という世界の様子、そこで医師として勤める様子などが、世間離れしていてへ〜となりました。
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東2法経図・6F開架:326.5A/O84p//K
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全体的に読みやすかった。
特にコロナ禍の刑務所の話はあまり知る機会がなかったので興味深かったです。 -
プリズンドクターも気になったが、おおたわさんのお母様の話が怖かった。医療用の麻薬注射の中毒だったお母様。どんなに辛かったことか・・・
刑務所なんか入りたくないし、身近な人にも絶対はいってほしくない。と言うより入るようなことをしない、させない社会ってできないのか -
星3.5
実母が薬物依存だったこともあり、矯正医官となった著者。更生を願う気持ちが伝わってくるが、他の方も言っている通り、著者の場合、顔も広く知られているし、いわゆるお礼参りなど、大丈夫なのだろうか。 -
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給料低いって言ってるけど、平均1,300万あるやんけ!!!