メンタル脳 (新潮新書 1024)

  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106110245

感想・レビュー・書評

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  • やっぱり運動ってものすごく大事であることを認識できた。
    結びは運動をしない理由はない、と著者は述べてます。
    それを科学的に説明しているので納得することもできた。
    読みやすい良書です。

  • 「ストレス脳」をティーンエージャー向けにコンパクトにしたもので、再読に近い感覚。
    脳は生き延びるために活動しており、不安やうつは防御システム、不安は事前のストレスであり悪いことではない。
    SNSなどを通して人と比べて孤独を感じることで脳がパニックを起こす。
    解消には運動が最適。
    幸せとは、幸せを追い求めることで期待値を上げてしまいかえって遠のく。
    59冊目読了。

  • 私にとってアンデシュ・ハンセンさんの本5冊目。
    彼はスウェーデンの精神科医でベストセラー作家です。

    この『メンタル脳』は『ストレス脳』を
    ティーンエージャー向けに書いたもの。

    世界的にも今、10代のメンタルは
    「かつてないほど悪い」と言われているそうです。

    人類の歴史のうち99.9%の時間では
    半数が10代になる前に死にました!

    私たちはそんな世界で、
    数百世代にわたって
    「正しい選択」をしてきた先祖の子孫なのです。

    人間の脳は私たちを生き延びさせるために
    進化してきました。
    感情はそのための「道具」。

    そんな脳とか感情とかがわかれば
    10代の子たちももう少し楽に生きられるのではないかな。

    ぜひ読んでみてほしいです。
    私も10代で読みたかったな。

  • 大好きなハンセン先生の一冊。
    中学生が見ても分かりやすい書き方なので、誰でも読みやすい本。

    どの本も最終的に運動が大切ということが紐付くので、どれだけ運動が大切かが改めてわかる。
    この本の一番大事なのはポイントは幸せの定義づけについて。なるほどと感じた。

    ハンセン先生の本はいつ見ても面白い。
    ですが、他の本のが個人的に面白いので今回は⭐️3で。

  •  10代向けに書かれた本。児童文学者マッツ・ヴェンブラードも執筆協力していて読みやすい。

    ・感情というのは脳が私たちを生かしておくために使う道具。何よりも危険を避けることが優先。
    ・普段は自分が論理的に選んだように感じるものでも直感的に選んでいることが多い。脳は命に関わらないことは迷わないように行動しているから。
    ・何かで不安を感じたら扁桃体が勘違いしているだけと考えるといい。いわゆる警報器の誤作動。
    ・気分が少しでもマシになるようなことをする。例えば自分が好きなこと、気分が良くなることを続ける。やりたいと思えなかったり、無意味に無意味に思えたりしてもとりあえずやってみる。/ニュースを見る時間を制限する/SNSでは本当だと確実にわかることだけシェアする
    ・脳というのは柔らかい粘土のようなもの。変化させられるし、睡眠・運動・ストレス・日々どう生きるかに影響される。つまり自分の意志で決められる環境による。
    ・幸せを追い求めるのはやめた方がいい。なぜなら予測と体験は一致することが難しい。その予測というのは期待だから大抵期待の方が高くなりすぎているのだろう。

    10代のころからこの作者のシリーズを読んでいたら、社会人になって、戸惑うことや、環境に影響されて感情に振り回されることが少なくなるのではないか。脳の仕組みから理解できるから。

  • アンデシュハンセンの新刊!ということだけで飛びついてしまいましたが、ハンセン氏の著作の中でも苦手な子供向けのものでした。
    購入してから気付きました。

    本作も例に漏れず、個人的には読み応えのないものでした。寄り添うような語り口調で、要旨がブレる感じがしました。章ごとにポイントがまとめられてはいますが、触れ方が薄っぺらいのでそのポイントもどれだけ心に響くのか、と疑問です。

    また、日本とスウェーデンでは子供のスマホ利用に対するアプローチやケアが異なると思うので、スウェーデンで高く評価されスウェーデンの子供達に広く読まれている本を翻訳して日本で発売したとしても、その内容は日本の子供には響きにくいのでは、と思いました。
    理由は、本作ではあまりスマホの使用による悪影響の話が少ないけれど日本ではスマホ利用による悪影響が著しいと思い、そこにアプローチしないと改善が見込めないのではと思うからです。

    歩きスマホが本当に当たり前のようになり、日々困ります。
    見える画面は大体SNS(インスタ、TikTok)やゲーム画面です。連絡手段として緊急で使用ならわかるのですが、日常歩いていて人とぶつかる可能性があるのに今見ないといけないのか?!とシンプルに怖いです。

    内容としては子供向けではない著作の方が論理的な情報展開で読みやすく受け止めやすいので、大人の人はそちらを読めば良いと思います。
    子供も、それなりに大きければハンセン氏の子供向けのものではなく大人向けの本で良いと思います。

    日本語で読めるけれど、やや不自然な文章構成や単語(あまり日常で使わない)に違和感を抱くことがありました。
    理解可能とか。自分は引っかかりました。理解不能は目にするけれど。
    間違いではないし、読めば理解できるけれど日常のリアルタイムの日本語の雰囲気にそぐうのか?と疑問で、読み物として勧められるか不安になりました。
    語りかけるような口調の柔らかくひらかれた文章だから翻訳が難しいのかなと思いました。

    書いてある事実は、ハンセン氏の今までの著作でも触れられてきた知るべき知識ですが、書き方構成を思うにあまりオススメとは言えないなと思いました。

  • 「スマホ脳」が面白かったので、こちらも拝読。つい最近幸せな出来事があり、それが終わった瞬間に不安に煽られたが、この本を読んで自分が不安になった理由が分かった気がする。自分のメンタルの取説のような本で勉強になった。

    要約:
    狩猟採集民だった時代、脳の一番大事な仕事は、私たちを「生き延びさせること」であった。そのため、存続危機になることがあれば(危険な動物や虫を見つけたり、群れから離れたり)「不安」を感じさせ、危険を回避できれば「幸せ」だと思わせる「感情」を作ってきた。常に命の危険があった世界で役目を果たすために進化してきた脳は、ここ約一万年変わっていない。つまり、平和な社会で生きる現代とは全く違う構造で脳は機能しているため、タバコよりクモやヘビが怖かったり、SNSで他人と比べてしまうことで自分がヒエラルキーの下になって群から追い出されると誤解したりして不安にさせてしまう。このような不安といった感情が起きるのは、必ずしも病気や欠陥ではなく、脳が今の世界のことをよくわかっていないにもかかわらず、私たちを助けようとしているから起きること。

    また、幸せをいつも必ず感じることは無理。ハッピーで明るい感情しかなかったら、人類はもうずっと前に絶滅している。脳の重要な任務は、「あなたを生かしておくこと」であり、幸せではない。人間は、満足する生き物ではなく、ついに不満がある。そのおかげで生き延びてこられたんだから。だから、幸せに期待するのはやめよう。良い人生を送るためには、意味を感じられることに力を注ごう。

    どの本でも「運動した方が良い」と勧められるのは、祖先が平均15,000歩歩いて進化してきており、脳もその運動基準を満たした時に一番機能するから。また、「体のコンディションが良い」と危険から自分を守ってくれる確率が上がり、生き伸びられる可能性が上がる。それでストレスも感じにくくなったから。

    よって、幸せのレシピは
    1 一緒にいて快適で、信用できる人たちに囲まれる。
    2 夢中に慣れて、意味を感じられることをする
    3 1と2を繰り返す

    以上。


    個人メモ:
    生き残るために、狩猟採集民の大変だった時代の脳みそで生きている。今でも病気をうつされたくないから、病気の人には帰らないようにするし、目の前にカロリーたっぷりの食べ物があればいくらでも食べてしまいます。草むらでちょっと動いただけてびっくりしてしまうし、一人ぼっちになるのも嫌いで、胸の中にいられるように全力を尽くします。サバンナで生まれて暮らすのが1番安全で、1人になったら死んだも同然だったからです。

    感情と言うのは、周囲の情報と、体の中の情報脳が「解釈」し、「まとめ」たもの

    取るに足らない選択は、直感に頼って素早く済ませるように脳ができている。= 決断が早いのは重要じゃないと思っているから?つまりものすごく時間を掛けて考えるのは、その事柄がその人にとって重要だから?

    不安やストレスは闘争か逃走かのモードに入る体のプロセス。不安は防御のメカニズムで、脳が私たちは生き延びさせるための仕組み。今は平和なのに、生き抜くのが過酷だった狩猟民族と同じ頻度で脳に不安スイッチが入るため、現代の人は疲れてしまう。不安はあなたを守るためのものだから、極度に恐れなくていい。

    記憶も脳によって作られる。だから自分を生かすために、過去の出来事が事実と違う形で記憶されたり、また常に更新し続ける。これもあなたを守るため。

  • トラウマや嫌な記憶は、安心できる状況で取り出していくうちに、違う色に塗り替えられていく。
    逆にフタをしてしまえば、石のように刻まれてしまう。

    たまに昔の記憶がフラッシュバックしてしんどくなるときがあるから、とても参考になった!

  • 本文中にもあるように、『ストレス脳』をティーンエイジャーのために書き直した版。
    確かに読みやすくなってるけど内容は薄まった感。『ストレス脳』を読んだなら正直買わなくてよかったとちょっと後悔。ただしかなり読みやすいので、本を読み慣れてないならこちらだけでもいいかも。

  • 不安になることがあっても自身を危険から守るため、過剰に反応するとの事。今後こういう状態になったら早急に言い聞かせよう。勢いで購入して良かった。

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著者プロフィール

精神科医。カロリンスカ医科大学卒業。王家が名誉院長を務めるストックホルムのソフィアヘメット病院に勤務しながら、有名テレビ番組でナビゲーターを務める。『一流の頭脳』が人口1000万人のスウェーデンで60万部が売れ、世界的ベストセラーに。前作『スマホ脳』は日本でも爆発的にヒットした。

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