ヴォイド・シェイパ

著者 :
  • 中央公論新社
3.89
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本棚登録 : 1325
感想 : 213
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  • Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784120042270

感想・レビュー・書評

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  • 山で師と暮らしていた侍である主人公が、山を下り人々が暮らす街や村を旅しながら、色々な出来事を経験していく物語です。文章が綺麗で読みやすく、また著者の死生観も現れているのだろうか、そういった部分も魅力的で引き込まれる。

  • 1人の若い侍が山から下りてきた。ってだけの話なのにとても有意義な時間を過ごせたような気がする。スカイ・クロラと似ているけれど、こちらの方が好きかもしれない。

  • 大雑把に言えば、森さんの作品の中では「スカイ・クロラ」シリーズに近い、と思う。
    生と死、生きることと死ぬこと、生きていることと死んでいること、生きていくことと死んでいくこと。
    タイトルは無を形作る者、というくらいの意味か。

  • 貴種流離譚て森博嗣嫌いそうなんだけどな。そうでもないのかな。

  • 侍のゼンが師の死をきっかけに山を降り旅をする。強さやいきることなどについて考えていく。
    強さを隠すということ、虚勢をはらないということ、最近興味のあるはなし。考えてみるけれどわからないことだらけ。
    出来事より考えたかと中心の物語

    蔵書
    電子書籍

  • 禅。

    哲学的で、静けさが心地良い。
    スカイクロラシリーズを彷彿とさせるが、とても対照的。
    どちらも好きだなぁ

  • 物語の形をした禅問答。

  • 静かな物語だなというのが第一印象です。主人公は山暮らしが長く、擦れていないというか、純粋というか。話自体の流れには大きな起伏があるわけではないのですが、ひきこまれる物語です。

  • 実は再読。
    装丁、書名からして「スカイ・クロラ」シリーズを彷彿させる。実際それを意識していながら、対の存在でもあるように思える。
    スカイ・クロラの主人公は空に上がり、常に不安定な状態にいるのに対し、この主人公は山から降り、地に足のついた(一見)穏やかな青年ーーゼン。
    しかし二作の主人公のどちらも「自分探し」で彷徨っているという共通点を持っている。前者はそれで壮大な自分探しミステリーになったので、剣豪小説と見せかけて実はミステリーという展開にドキドキしながら読むつもりであるけれど、1作目ではリラックスしてこの世界に入り込める。相変わらず情景描写が上手く、すぐに脳内で景色が再現される。
    森先生の哲学が好きな人にはすんなり読めると思うが、文章のスタイルとしてはスカイ・クロラとほぼ同じ。しかし航空用語がない分、斬り合いの場面は少し分かりやすいかな?
    ゼンは、スカイ・クロラで言うとクリタのような雰囲気の優しい青年というイメージがある。腕前はあるものの謙虚で、ひたすら考えることが好き。山から降り、道中彼が見聞きしたこととその思考を纏めたのがこの本かもしれない。
    自分とはどんな人なのか、強さとは何か、はっきりとした目的地がないまま、考えながら進むゼンの道はいかに?

  • 森博嗣流の時代小説。
    雰囲気は『スカイ・クロラ』が近い。
    森作品を読むと、いつも心が洗われるが、これは特に純粋な物語だった。

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著者プロフィール

工学博士。1996年『すべてがFになる』で第1回メフィスト賞を受賞しデビュー。怜悧で知的な作風で人気を博する。「S&Mシリーズ」「Vシリーズ」(ともに講談社文庫)などのミステリィのほか「Wシリーズ」(講談社タイガ)や『スカイ・クロラ』(中公文庫)などのSF作品、エッセィ、新書も多数刊行。

「2023年 『馬鹿と嘘の弓 Fool Lie Bow』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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