- Amazon.co.jp ・本 (458ページ)
- / ISBN・EAN: 9784120042775
感想・レビュー・書評
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人生にちょっとつまずいている「大人の落ちこぼれ」が、現状をかえたいと参加する『人生再生セミナー』。講義を受けレポートを提出。合格をもらったら最終的には再就職への切符を受け取ることができる。
休学中の現役東大生。
人付き合いの苦手なフリーライター。
元やくざの男。
妙に社交的な男。
セミナー受講を通じて、それぞれがなにかしらの手ごたえを感じていく。
講義と問題提起、その答えがきちんと物語の中に書かれているため、
『人生セミナー』のダイジェストを読んでいるようだった。
『自分の小さな世界から出ない人間は、必然、その精神世界も小さくまとまっていく』
これに気づくことが、まず第一歩。
気づくことは、まぁ、誰にでもできる。
そこから、さらに一歩、踏み出すことが難しい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
人生に落ちこぼれた人間たちが、小笠原諸島の謎の啓発セミナーに参加。自分たちが知らなかった日本と世界、美しい自然を知り、彼らの「なにか」が変わりだす。
物語自体は平凡だったが、父島、母島の歴史や自然、人々のことが克明に描かれていて、一度は行ってみたいという気になった。登場人物のヤクザが作者の過去作「ギャングスターレッスン」に、じじいが「ゆりかごで眠れ」に出てきたということは、ネットの書評を見るまで気づかなかった。なんせ両作品とも6~7年前に読んだので。
(C) -
想像していた内容とはちょっと違った。
自動車教習所みたいなところでの話かと思ってた!
一次セミナー後の中間試験は、自分の人生に合否をつけられるみたいで嫌な気分になったけど、個々の考え方を評価しているのではなく、あくまでも講義に則した考え方で解答してということと、社会に出てからの云々、ということで、読み進めていくにつれて納得。でも嫌だ、その上から目線。
二次セミナーからは、参加者がちょっとずつだけど変わってきてるなって思った。
結局、自分を変えられるのは自分で、セミナーはただのきっかけ。 -
自分の在り方に屈託をもつ人々のために開かれるセミナー。
それに参加した男性三人と女性一人に焦点を当てて物語は進む。
後半、元やくざの男性と女性(太っていて女性的魅力に欠けるのだが)が雰囲気で性的関係に至るかという展開があり、そこからはちょっと面白くなった。
小笠原諸島の歴史については興味深く読めた。 -
小笠原諸島でのセミナーの話。
元やくざ、引きこもりの東大生、コミュニケーション能力欠如のフリーライター、そして、定年退職したおじさん。4人を中心にストーリーが展開。
物語の落ち着きどころがどこなのか?途中で不安になったけど。最後まで、飽きることなく読めました。
自分もセミナーを受けてるような感覚が楽しめて、面白かった。
また、小笠原の歴史のことも興味深かった。
それにしても・・・垣根涼介さんの描く女性って・・・なぜ、いつも微妙なの?男性キャラは素晴らしく格好良いのに。いや、リアルで良いんですけど。 -
人間再生セミナー「小笠原塾」なんてのがあったら行く?
受講金額50万円(受講代、宿泊代、往復交通費を含む)。
いやー、人間再生って名前も胡散臭いし、受講代は高いし、いくら新聞広告で見かけても参加はないわな。
それが30人近い受講者がいたんですわ。ちょっと個性的な4人の話になっていくのですが。
初対面なら、人は見かけで判断されるだろう。顔つきとか服装とか髪型とか、次いで話し方とか声とか……。
だけども、こんな特殊な環境で同じ班になれば、見かけだけでなく内面もこぼれだしてくるようで、徐々に相手のことがわかってくる。
なにかしら問題を抱えていたので、それが救いにもなったりして。
受講後の同窓会の話も読んでみたい気がする。 -
913.6 カ 登録番号8835
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どんな展開になるか期待しながら読んだが、何の驚きもなく終わった。。