人生教習所

著者 :
  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (458ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784120042775

感想・レビュー・書評

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  • 人生に、年齢、学齢は関係ないということが、当たり前のことが、当たり前に気づかされた本。
    いろいろな人間関係の繋がりが社会を構成しているんだと、改めて考えさせられた。

    題名通り、人生教習所。
    社会という荒波にもまれる前の研修期間(セミナー)という捉え方も出来る。
    これからの自分の人生に、少し自信が持てる内容だった。
    講義の内容に、人生を生きるヒントが隠されていて、ある意味勉強になった。
    これからの生き方に実践して活かしたい。
    自分の人生を変えたい、もしくは自分の人生を振り返りたいと思う人に読んでもらいたい。
    ある意味人生指南書かな。

    あと、小笠原諸島の歴史を初めて知った。
    国(日本)と国(アメリカ)との間の、複雑な事情に翻弄された歴史を持つ小笠原諸島。
    それでいて現在もいろいろな人たちが住み着いているようだ。
    時間ができたらこの本を持って一度訪れてみたい気分になった。
    ある意味小笠原諸島観光案内書かな。

  • これって、体験談かなぁ。
    と思うくらい話がまとまっている。

  • 大がかりな
    自己啓発セミナーみたいなお話。

    生まれも育ちも、
    生きてきた環境も全く違う・・・
    そんな人たちが「人生を変えたい」思いで
    「人間再生セミナー 第三回小笠原塾」に参加する。

    長くなるので、良かったらこちらを ⇒ http://tschuss12.jugem.jp/?eid=264

  • 材開発セミナーに様々な問題を抱えた登場人物が参加する話なのですが、特別セミナーが変わってるとかじゃなくて、小笠原の自然と歴史を体験する。だけ。
    だ け 。(´・ω・`)

    …違う。タイトルから私が想像した話じゃない。
    人間模様じゃなくて、結局小笠原紹介本なのよ、コレ。生き方指南的な内容なら、宮本輝さんの『三千枚の金貨』の方が好き。

  • [2012.04.04]

  • 小説という形をとっているけど、指針本の類に入る気がします。
    勿論、読んだだけで何かが変わるわけでも諭されるわけでもないけれど人生に迷う人々がセミナーを通して何を感じ、どう変化していくかを読み進め自分を見つめ直す・・・という流れなのかな。

    小笠原諸島のアメリカとの関係や島民の事は知らなかったので驚きもあり。

    垣根さんの作品は初めてでしたが、登場人物の柏木や竹崎は別の本で主役級らしいのでそちらも読んでみたくなりました。



    【ひきこもりの休学中東大生、南米へ逃亡していた元ヤクザ、何をやってもダメな女性フリーライターなど―人生に落ちこぼれた人間たちが目にした「人間再生セミナー 小笠原塾」の募集広告。錚々たる団体・企業が後援し、最終合格者には100%就職斡旋。一体、主催者の目的は何なのか?遙かなる小笠原諸島で、彼らを待ち受けていたのは、自分たちが知らなかった日本と世界、そして美しい自然。今、彼らの中の「なにか」が変わりはじめた…。清々しい読後感へと誘う物語。 】

  • 小笠原諸島を会場にした人間再生セミナー。アクションじゃなく「君たちに明日はない」系統のやや人生論的内容。主役はむしろ人じゃなく小笠原かな。元ヤクザ、引きこもり東大生、定年退職者、人間恐怖症気味の太った女性がメインになる。読みやすく、丁寧だが展開的にはやや弱くドラマ的要素は少ない。セミナー自体、なかなか面白いがそれで意義があるのかどうか・・まぁ、やはり小笠原の自然と歴史だろうなぁ、再生の根拠は。うーーん、行ってみたくなる・・

  • まさにタイトル通りの「人生教習所」経由点着地点などの講義は良かった。引きこもりの東大生や無職の元ヤクザ、仕事が先細りして精神的にも弱っている30歳の女性、退職後の男性、など登場人物達の複数の視点から語られていく形式。自分発見、転換に目覚めていくのであるが、少し登場する牧師さんであったり、竹崎がセミナーに参加する動機が今一つ薄い。何よりも小笠原の歴史が印象強かったから、どっちを書きたかったのだろう?とも感じた。初期の頃の作品がとても好きだったので、そういう物語を!とも願うが、「君たちに…」からの作風も決して嫌いではない。

  • タイトルから連想される物語そのままという感じ。
    落としどころも無難過ぎの感がある。
    もうあの強烈な垣根ワールドが読めないかと思うと、いささか寂しい。

  • 舞台は小笠原諸島、人生に閉塞しクサクサした人たちばかりが参加する半ば旅行(観光)気分の啓発セミナー。
    大人のサマースクールと行った感じでしょうか。
    行きたいな~。と思う私は、つまりそういう事ですね
    人生教習所っていう言い方もウマい。

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著者プロフィール

1966年長崎県生まれ。筑波大学卒業。2000年『午前三時のルースター』でサントリーミステリー大賞と読者賞をダブル受賞。04年『ワイルド・ソウル』で、大藪春彦賞、吉川英治文学新人賞、日本推理作家協会賞の史上初となる3冠受賞。その後も05年『君たちに明日はない』で山本周五郎賞、16年『室町無頼』で「本屋が選ぶ時代小説大賞」を受賞。その他の著書に『ヒート アイランド』『ギャングスター・レッスン』『サウダージ』『クレイジーヘヴン』『ゆりかごで眠れ』『真夏の島に咲く花は』『光秀の定理』などがある。

「2020年 『信長の原理 下』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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