- Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
- / ISBN・EAN: 9784120045875
感想・レビュー・書評
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すっきりしない。
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人を信じた人間の成れの果てと、人を信じれなかった人間の成れの果てを見た気がする。
解決できていないことはどんなに逃げてもやってくる。怖いし、離脱したいと思うけどそれを片付けないことにはどこまでも追ってくる。勇気をだして解決策を見つけることも大事だと思う。失敗したとしてもやり直しがきくのが人生。 -
世を騒がせた実際の殺人事件に
着目した話ということだから、
八王子の殺人事件の犯人は容易に分かる。
ただ、犯人山神の背景が下巻を読んでも分からず。
彼の怒りが、
どこに向かって誰に向かって放たれているのか。
その怒りは、この物語で語られる全ての人物が、
私たちが抱えている怒りなのか。
人を裏切ることは安易だが、信じきることは難しく、
自分さえをも信じきることは雲を掴むごとく難しく。
だけれど、人々は抗うように、踠き苦しみ、
目の前の誰かを愛そう信じようとするのか。
房総の海へと駆け出す2人、
雄大な富士山、
青空と白い雲。
未来へと。 -
吉田修一は好きな作家なのだが、小説を読むのはかなり久しぶり。
初期の頃の日常にふと訪れるドラマを描いた作品から、最近は犯罪をテーマにしたエンターテイメント性も備えた作風に遷移している印象。
『悪人』や『さよなら渓谷』は、映画は観たのだが原作は読んでいなかった。
八王子の新興住宅地の住居で夫婦を通り魔的に惨殺し、指名手配されながら一年以上逃走を続けている容疑者を巡る話。
容疑者を追う刑事たちが登場するが、彼らが容疑者の所在に少しずつ迫っていく、というオーソドックスな展開とはならない。
外房の漁師町の父娘、一流企業に勤める同性愛の青年、夜逃げを繰り返し沖縄の離島に辿り着いた母娘、という三組の全く関わりを持たない人々の生活に、容疑者を思わせる流浪の青年が入り込んでいくストーリーが並行的に進行していく。
果たして、三人の流浪の青年のうち、誰が容疑者であるのか、はたまたいずれも容疑者とは異なるのか、そのサスペンスを味わうのが登場人物たちではなく、小説の読者である、というところに構成の妙がある。
これだけ情報の行き来のスピード化、フラット化が進んだ現代においては、ミステリもこういう形にしなければ成立しにくくなってきているのかな、という気もする。
ラストの展開にはスッキリしないものを感じさせるところがあるのだが、ありきたりで終わらないあたりが『悪人』『さよなら渓谷』にも通じる著者の真骨頂と言えるのかもしれない。 -
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2015年 第12回本屋大賞 第6位
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なんとも言えない結末に………でした。殺人事件の犯人を追うというメインストーリーに犯人と思わしき3人が伏線として流れていくのですが、下巻なので謎が解き明かされつつ、1人1人の霧が晴れていくのですが、いずれも切なくなる感じ、最後も明日から頑張ろうという言葉とは裏腹に事実は悲しいなぁと。題名の『怒り』とは誰の何に対するものなのか………
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近年読んだ小説の中でもピカイチ.読書の秋にお薦め.さすが吉田修一.圧倒的に読みごたえあり.悪人も素晴らしかったが,個人的には怒りの方が好き.映像化は難しそう.
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辰哉……
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2017/7/18