海ゴミ-拡大する地球環境汚染 (中公新書 1906)

  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121019066

作品紹介・あらすじ

漁網が多数漂着する世界遺産・知床。海外からのゴミが流れ着く南西諸島。日々、特殊車両を使わないとゴミを除去しきれない湘南海岸…。いまや日本のすべての海岸が、大量の漂着ゴミで覆いつくされようとしている。それらのゴミはなぜ発生し、どこから来るのか。また、わたしたちの生活や生態系にどのような影響を与えつつあるのか。そして、いま求められる対策とはなにか。忍び寄る海ゴミの脅威の実態に迫る。

感想・レビュー・書評

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  • 岐阜聖徳学園大学図書館OPACへ→
    http://carin.shotoku.ac.jp/scripts/mgwms32.dll?MGWLPN=CARIN&wlapp=CARIN&WEBOPAC=LINK&ID=BB00355849

    【スタッフコメント】
    世界自然遺産知床や、高齢化している島の海岸にまで漂着ゴミが散乱し、地元の人々を悩ませています。さらに海洋生物に関しては、誤飲やからまりの被害も出ています。ゴミの多くはプラスチック。このような現実を知ることで、少しでもゴミの削減を意識できればと思います。

  • 仕事で必要になったと思われたため読んだ本。元々興味があっただけに、気になる1冊。仕事はとりあえず終わったが、じっくり読んでみよう。

  • 【由来】


    【期待したもの】
    ・[漂着]

    【要約】


    【ノート】

  •  本書の内容は、日本の海に漂流・漂着しているゴミ問題について。
     ゴミが海洋生物に悪影響を与えていることや、地域によってのゴミの特徴、海外からの漂流物についてなどが書かれている。

     世界の漂着ごみについて調査を行うために「すべての会場で、漂着ごみの回収後、細かい分類と数の計測がおこなわれ、アメリカの環境団体オーシャン・コンサーバンシーがつくった世界共通の「ICCデータカード」(日本では自国の漂着ごみの特性に合わせて若干アレンジしている)に結果の記入がなされる」(71p)という作業が行われている。
     この作業をすることによって、これからの対策を考えられるので良い提案だと思う。

     海に多く浮いているプラスチック片を減らすために次のようなものがある。
     「グリーンプラとも呼ばれる「生分解性プラスチック」である」(214p)。「これは、微生物が分解可能な素材からできており、一定の期間、微生物が生存する土壌、海水、淡水などの環境下においておくと、分解がはじまり、最終的には水と二酸化炭素になってしまうものだ」(214p)。
     このグリーンプラと呼ばれるプラスチックを使えば、海岸のプラスチックゴミが分解されてきれいになり、海洋生物が誤飲したりすることが減るので良い提案だと思う。

     釧路の海岸の角などに浮いているごみは少し多いと感じたことはあったが、日本の海に漂流・漂着しているゴミがこんなにひどいとは思っていなかった。
     海ゴミ―拡大する地球環境汚染にはこのように書かれている「現在のところ、ふつうの原料プラスチックが一キログラムあたり一五〇円前後なのに対し、生分解性プラスチックは三〇〇円から四五〇円と二~三倍である」(219p)と、海ゴミを処理するときの費用を考えるとグリーンプラを使うと良いのではないかと思う。
     なぜなら、グリーンプラの値段が普通のプラスチックより高くても微生物が分解してくれるので、少しは処理費用が抑えられるからだ。
     ボランティアで海岸の清掃をした際にゴミを処理する費用をボランティアの方たちが負担することになる場合があるということが書かれていたが、ひどい話だと思う。(さわやか 20150105)

  • ごく単純に、海を漂流するごみについてそもそも知らないこと、想像の及ばないことが多く驚く。

    しかし果たして、私たちはどのように関わっていけばいいのだろうかという素朴な疑問を抱くと途方に暮れる。浜辺の掃除は良いキャンペーンにはなっても抜本的なごみ減量の解決にはならない。出てしまったごみに関する掃除のための仕組みづくり、ごみの不法投棄を防ぐための仕組み作り、意識改革、などなど国家レベルで対応しないと解決できない課題が山積みだと思うと途方にはくれる。

    この種のもうからない、対策が打ち出しにくい、から野放しになっている物事が多いことも実感させられる。

  • 河川や海岸に漂着する膨大なゴミたちは、いったいどこから来るのか、そしてそのことが私たちの生活に、いやそれ以前に自然界に、すべての生物達に、どういった影響を及ぼしているのか、というテーマに一石を投じている。世界遺産でもある知床をはじめ、日本各地の海ゴミの実態が詳細なデータとともにレポートされているが、中でも分解されることなくふえ続けていくプラスチックゴミの存在は、その恐ろしさを改めて認識させてくれる。

  • [ 内容 ]
    漁網が多数漂着する世界遺産・知床。
    海外からのゴミが流れ着く南西諸島。
    日々、特殊車両を使わないとゴミを除去しきれない湘南海岸…。
    いまや日本のすべての海岸が、大量の漂着ゴミで覆いつくされようとしている。
    それらのゴミはなぜ発生し、どこから来るのか。
    また、わたしたちの生活や生態系にどのような影響を与えつつあるのか。
    そして、いま求められる対策とはなにか。
    忍び寄る海ゴミの脅威の実態に迫る。

    [ 目次 ]
    第1章 日本中の海岸に「ごみ」が漂着する
    第2章 漂着ごみとはなにか
    第3章 大量のごみが国を越えて移動する
    第4章 「漂流ごみ」が海洋生態系を危機に陥れる?
    第5章 漂流・漂着ごみに対処する法律・制度
    第6章 進みはじめた漂流・漂着ごみ対策

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