- Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
- / ISBN・EAN: 9784121022899
作品紹介・あらすじ
七十代後半の坂を登り切り、八十歳を超えた作家が見つめる老いの日々。身の回りには、薄い横線で消された名前の目立つ住所録。バッグは肩からすべり落ち、タタミから立ち上がるのに一苦労。そして頭に浮かぶ疑問は、なぜ歳を取ると何事も億劫になるのか、病気の話にかくも熱が入るのか、「ピンピンコロリ」は本当に理想なのか-。一年一年、新しい世界と向き合って歩む日常と思考を丹念に描いた、心に響くエッセイ。
感想・レビュー・書評
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初出は読売新聞夕刊の月一回の連載「時のかくれん坊」.第一弾は「老いのかたち」こちらは未読.本書は第二弾.
私自身も私の両親もどんどん年を取っていく.あたり前だが,そのあたり前のことがもたらす変化というのが,悲しい思いをともなう物が多いので,これから先,老いるというのはどういうことかを予習しようと,この本を読む.
黒井千次はこの本の中では78歳から82歳.日々の生活から,「老い」をすくい上げ,その老いといかに付き合うかを淡々と綴っている.老いの描写は,なかなかリアル.物忘れのレベルを段階ごとに分析していくところなどは言葉が適切で,私ももう少しするとこうなっていくんだなぁ,ということが感じられる.
あーやっぱり歳はとりたくないなぁ. -
2015年1月新着
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面白かったです。
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「老い」を描く言葉の豊かさに惹かれる。「春の道標」を再読したくなった。