フランス現代思想史 - 構造主義からデリダ以後へ (中公新書)

著者 :
  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121023001

感想・レビュー・書評

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  • さんくさくとっつきにくいイメージのフランス現代思想だが、周りにやっている人が大量にいるのでどういう議論をしているのかは知っておきたかった。やっていることは本当に多様で、「ポストモダン」と一括りにされることをデリダなどは拒んだらしい。思っていたよりどの論者もかなり社会的、政治的なことを書いていて、しかし難解でハイコンテクストだから具体的実践に結びつくのかという疑問も残ったし、後続の展開は、少し紹介されていたがどうなっているのか。マルクスなどは、ある種のわかりやすさがあったから社会改革に繋がったのだろうと思うが。

  • 自史的には10代後半の1977年以降から読み始めた現代思想の正統なる系譜がわかる一冊ではある。何度か読み返す前提でまずは読み終えた。これからこの書が染みてくるかどうかはまだわからない。

  • フランスの現代思想史の中心であるレヴィストロースを中心にその周囲やそれ以降の哲学者やその思想を紹介した書籍。
    構造主義についての考え方はある程度理解できたものの、ポスト構造主義以降の考えかたについては難易度が高かった。
    著者がドゥルーズ=ガタリの文章を引き合いに、哲学とは"思想のメガネ”であり、「相性と、生き方と、スタイルを考えてそれぞれ自分に合った"思想のメガネ”を選ぶことになるだろう」と語った点は、「哲学とは何か」という基本的な問いに対する、最も分かりやすい回答の1つだと感じた。要はものの見方であり、戦略論が「企業経営のものの見方」であるように、哲学は「世の中(特に政治・経済・社会・技術)のものの見方」である。今後、思想系の本を読んでいく際には、そういった観点からも読んでいきたいと思う。

  • 個々の思想家は、様々な場所でその独自な概念の一端に触れていたが、その関係と共通の問題意識、記述スタイル、時代背景に本書では深く切り込まれていて、知的に面白く読みきった。

    確かに今から20年ほど前、フランス現代思想は熱狂的なブームだった。今だからこそ、歴史的評価もふまえ、正当に学べる新書だろう。

    いずれにせよ、彼らの思索はついに閉じることなく、今の時代につながる難問へと広がっていたのだ。

  • 2015.08.15 構造主義までは理解できるが、ポスト構造主義からはどう理解してよいものか。なかなか難しかったので、周辺の別書籍からもアプローチして理解を深めたいものです。

  • 面白かったが、全体的に繋がりが分かりにくかった。

  • よく分からないでしょ、を分かるように説明しますね、という本がさらによく分からないという敗北を味わうことも必要なことだ、とひとり納得。思想には完敗しそう。

  • ポスト構造主義はファッションやアート、音楽の領域と結びついて哲学として生き残ろうとしたという分析に納得した。オシャレやかっこいいものとしてあるからこそ、哲学とは縁の遠い人々に、非常に難解で読みにくい哲学書が買われていくのだと感じた。私も購入者の一人だ。

  • 2015年4月新着

  • 納得しやすいです。

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著者プロフィール

玉川大学文学部名誉教授。九州大学大学院文学研究科単位取得退学、博士(文学)九州大学。専門分野:哲学・倫理学。主要業績:『異議あり!生命・環境倫理学』(単著、ナカニシヤ出版、2002年)、『ネオ・プラグマティズムとは何か』(単著、ナカニシヤ出版、2012年)

「2019年 『哲学は環境問題に使えるのか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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