魯山人味道 (中公文庫 き 7-3)

制作 : 平野 雅章 
  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (394ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122023468

感想・レビュー・書評

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  • 多芸多才な魯山人の中でも、最も才を発揮した料理についての随筆集。しかしながら辛口すぎて、これは飯が不味くなるなあ。あとがきにも、孤独な晩年が言及されている。「理を料るのが料理」とあったが、厳しさの加減は料れずか。。納豆茶漬けが美味いとの教えは試したい。

  • 魯山人が茶漬けが好きなのがよくわかった

  • 北大路魯山人は特に陶芸と料理の分野で
    特に知られていると思います。

    本書はその魯山人が生前、料理について書いた文章を
    編集した本になります。
    日本料理に興味がある人や
    魯山人という人間に興味がある人には
    お勧めします。
    そのような方は読んでみると面白いでしょう。

    本の内容はおおよそ前半が各食材の説明、
    後半が魯山人の料理への思想となっています。
    私は食に興味のない人間です。
    ですから前半は興味が持てませんでした。
    しかし後半の料理への思想は非常に勉強になり、
    興味深く読むことが出来ました。
    良くも悪くも独自性の強い文章です。

    ここからは私の魯山人に対する想いを
    書かせてもらいます。

    私は魯山人が本当に好きです。
    どこが好きかといえば、その思想です。
    本当に私は魯山人と芸術に関する思想が似ています。
    魯山人は芸術や料理に関しては
    特に師匠というものを持たず、独学で学んだ方です。
    そのため魯山人の芸術思想は非常に独自性が強い。
    この独自性が私は本当に好きなのです。
    魅了されていると言っても良いと思います。

    そして魯山人は生前に「独歩」という言葉を
    好んで使っていたらしいです。
    独歩とは
    「1人(独り)で歩む」
    という意味だと私は理解しています。
    この点も私も同じです。

    つまり私の思想は非常に魯山人に近いのです。
    ここが私が魯山人が好きな理由なのでしょう。

    ※尚、私が読んだのは同じ中公文庫が
    1980年に出版した旧版になります。
    旧版は303ページで新版よりも
    90ページほど少ないです。
    ですので、内容も違っているはずです。

  • 読んでも、面倒な人だという印象しか浮かばないのだが、高価な食事だけではなくお茶漬けのような食事についても言及しているのは面白かった。やっぱり食事というのは気安いのが一番良い。

  • 時代だなぁと思いつつ。
    名前だけはよく知っている魯山人をちょっとかじった気分にさせてもらえた。
    それだけでも価値がある。

  • 美食 とはなにか・・・
    を平易に語っている。
    おいしい をうまく捕まえているのであるが・・・
    おいしい の表現が 多様でないのに おどろく。

  • 食材との向き合い方、料理の拵え方などなど
    魯山人の持つこだわりに触れられる本です。
    なぜ料理をするのか?
    なんのためにするのか?
    どうして器や盛り付けにこだわるのか?
    魯山人は辛口に教えてくれます。

  • 数の子から始まり、あわび、鮎、河豚、猪…と様々な食材や料理について魯山人が語る。
    その語り口調が美味しんぼの海原雄山を思わすのは当然。
    北大路魯山人こそ海原雄山のモデルであります。


    書をよくし、画を描き、印を彫り、古美術をこよなく愛し、料理に明るく、後半生、やきものの仕事に打ち込んだ多芸多才の芸術家である魯山人が、終生変わらず追い求めたのは美食でした。

    本書はまさに美食家魯山人の食へのこだわりを十二分に感じれる一冊です。
    河豚に対する絶賛ぷりとお茶漬けの記述の多さに少し笑ってしまいます。


    筆者の芸術家らしい探究心には敬意を表しますが、食へのこだわりは必ずしも人を幸せにするとは思えません。
    どんな食材であってもどんな料理であっても美味しいと感じれる方が幸せだったりします。 何も食材や料理にこだわらなくとも、旬のものを頂き、季節を感じながら楽しく食事できればそれだけで幸せだと思います。


    晩年の魯山人は狷介な性格が災いして、家族とも別れ、訪れてくる人も少ない孤独な日々を過ごしたそうです。真情を語る友のない寂しさを紛らわすように、作陶に没頭。積年の過労といかもの食いは、魯山人の体を徐々に蝕み、体力を要する作陶の仕事を困難にしました。加えるに、経済的な逼迫は、多数の人手を要する作陶の仕事の維持をますます困難にしていました。

    天才であったかもしれませんが人格者ではなかったようです。

    美食家は満足するということを忘れがち。

  • 期待して読んだが、それほど面白くはなかった。星岡茶寮というのはどのようのものだったのか興味はあるが。

  • じゅるり。

著者プロフィール

北大路魯山人 (きたおおじ ろさんじん)
料理研究家・陶芸家・書家=本名房次郎。1883(明治16)年、京都・上賀茂神社の社家の次男として生まれる。1904(明治37)年、日本美術展覧会の千字文の書で一等を受賞。その後、篆刻、陶芸に手を染める。19年には古美術商を営むかたわら、会員制の「美食倶楽部」を発足させる。25年には東京麹町に、当時のセレブを対象にした日本料理の料亭、星岡茶寮を創設、顧問兼料理長に就任。26年、北鎌倉の山崎に窯を築き、星岡窯と称した。料理と陶磁器と書に鬼才を発揮、新境地を開いた。美食に人生をかけ、美的生活に耽溺した。1959(昭和34)年12月21日、好物のタニシのジストマによる肝硬変で死去。

「2020年 『魯山人の和食力』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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