ナ・バ・テア (中公文庫 も 25-2)

著者 :
  • 中央公論新社
3.74
  • (328)
  • (427)
  • (590)
  • (38)
  • (6)
本棚登録 : 4219
感想 : 323
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (353ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122046092

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • よしもとばななさんの後書きがよい
    言葉にできる能力がすごい

  • 始めの夕焼けの中を飛んでいるシーンが静かですごく好き。
    スカイ・クロラから始まる一連の作品は、たとえ戦闘のシーンであっても、空の飛び方が美しく、静かに感じられる所が一番の魅力だと思う。

  • 飛行戦闘の描写は専門語が多く、読んでいてわからない箇所も多いが、リズムカルで軽やかな文体で楽しい。
    空を飛ばないのなら死ぬしかないような、抑鬱的な雰囲気なのに陰険な空気感はあまりない。それに惹き込まれてしまう。

  • 再読

  • 【あらすじ】
    草薙水素が主人公。撃墜王ティーチャのいる基地に配属された草薙はティーチャに対する憧れがあった。
    新しい基地では翠芽に乗ることになるが、翠芽よりも散花が好きな草薙。その後、散香の新しいモデルに乗ってみないかという話がくる。
    新しく比嘉澤という女のパイロットが配属されたが、彼女もティーチャに対して憧れがあり、その様子を複雑に思う。ティーチャ、草薙、比嘉澤、栗田で偵察に行った際、比嘉澤の機体は被弾し、比嘉澤自身も怪我を負った。そのまま不時着して死亡。
    その後草薙はティーチャに部屋に呼ばれ、比嘉澤について報告する。墜落の責任について話すが、ティーチャはこのような状況でも自分は娼婦の元へ行くことを考えていると言う。戸惑った草薙はティーチャの車に乗り込み、娼婦の館で娼婦を追い出して自ら服を脱ぐのであった。
    しばらく経った頃、草薙は2週間の休暇を取った。堕胎するため、ティーチャに保証人になってほしいと頼むと、ティーチャは医師に連絡を入れた。強い生命力を持つキルドレの子供は、身体から取り出しても生きることができるという。草薙は拒んだが、ティーチャは子供が生きることを望んだため、そのように施された。
    そして、ティーチャが草薙の元を訪ね、自分は今の基地を辞めてきたこと、今後パイロットを続けるかも分からないことを告げる。ショックを受ける草薙であったが、しばらくして黒豹の絵が描かれた戦闘機と戦うことになった際に、それがティーチャだと気付く。

    【感想】
    10年ぶりの再読。スカイクロラシリーズの2作目。時系列では1/6番目に当たる。キャラの中で草薙が一番好きなので、読んでいて楽しかった。

  • 『ナ・バ・テア』再読3回目
    若い頃のクサナギを中心に物語がまわっていく
    大人の男、ティーチャに憧れを当初は持っていたものの同僚の死後いつしかティーチャと勝負をしたいと思うようになる
    地上では汚い事が蔓延る、汚いものが何もない空を飛び続けることがクサナギの生き様を表しているよう

    設定上、ずっと子どものままであるクサナギだけれどもスカイ・クロラと比較してナ・バ・テアではまだまだ荒削りな行動の描写があった
    子どものままだけれども成長する、思考の変化、大人と子どもの境界線はないのではないか?線引きはなんなのだろう、汚いと綺麗の違いか?色々読みながら考えました。

    2018.3.18(3回目)

  • 「スカイ・クロラ」シリーズ

    初めから一人称なのに、それが誰の視点であるのか全く語られない。最初にスカイ・クロラを読んでいると何となく予想がつくけれど、それでも正解かは分からない。しばらく読み進めてようやく答えが出る。スカイ・クロラよりも先に読むことができたら、それもとても面白かったのではないかと思う。

    *2008.2 *2016.7

  • 大好きな1冊を再読。
    前回読んだときより胸を打たれたのは、自分が臨月だからだろうか。
    とりあえずティーチャかっこいい~

  • スカイクロラシリーズ二作目。時系列が前作よりも前のようで、僕と名乗る人物が前作と違います。この小説的なトリックに最初戸惑いました。前作と変わらず戦争を扱っているのに読み口が爽やかです。また、「僕」の考える人間像が極端であると感じるのに共感が持ててしまいます。戦争に向かう子供であるキルドレについても少し情報がでて来ました、次作でもっとその辺りの設定を詳しく知りたいです。

  • 「スカイ・クロラ」シリーズ第2作で、年代順で行くと第1作にあたる作品。「スカイ・クロラ」で指揮官だったクサナギがパイロット時代が描かれます。永遠に子どもである「僕」と大人の「彼」の物語。登場人物それぞれがなんらかのいらだちを抱えながら、戦争という日常を生きていきます。戦争が舞台であるのにとても静謐な作品に仕上がっており、そのために超リアルな戦闘シーンが際立ちます。

    著者:森博嗣(1957-、愛知県、小説家)
    解説:吉本ばなな(1964-、文京区、小説家)

著者プロフィール

工学博士。1996年『すべてがFになる』で第1回メフィスト賞を受賞しデビュー。怜悧で知的な作風で人気を博する。「S&Mシリーズ」「Vシリーズ」(ともに講談社文庫)などのミステリィのほか「Wシリーズ」(講談社タイガ)や『スカイ・クロラ』(中公文庫)などのSF作品、エッセィ、新書も多数刊行。

「2023年 『馬鹿と嘘の弓 Fool Lie Bow』 で使われていた紹介文から引用しています。」

森博嗣の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×