海のふた (中公文庫 よ 25-4)

  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (203ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122046979

感想・レビュー・書評

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  • 今年の夏は、西伊豆の土肥へ行こう。
    そこで、エスプレッソを出してくれる、小さなかき氷屋さんを見つけよう。

  • 日々を愛すること

  • 他の作品と同様、自分はこうと強く信じて生きていこうという信念、邪悪なものに巻き込まれまいとする姿勢はばなな。本当に自分の好きなことして生きていこうとする主人公たちの物語。日本の四季へのノスタルジーを呼び起こす。

  • 中学生の時に読んだTSUGUMIを読み直したかったけどブコフに置いてなくて、同じ海の物語だったので代わりにこれを買いました。主人公のまりが憧れの地ではなく地元に店を構えたところは素敵だなあと思います。私にはそんな勇気なかったから、この小説を通して出てくるまりの故郷愛には心打たれます。まりとはじめちゃんが話すことも面白い。人生はなくしていくのみだけど、思わぬことで思わぬものがときを超えるのかもだとか、男の人はどんどん深くて暗いものを求めていくとか、生きていく上でそう考えたらすんなりいくかなと思えるセリフがたくさんあったのでここにメモとして残しておきたいと思います。お金の話は、夢見がちだしそんなに共感できなくて極端に綺麗事だったと思います。私はよしもとばななさんの考え方が好きなんだろうな

  • 図書館

  • 忙しさにかまけて忘れていた、自分の中の澄んだ気持ちを思い出させてくれる。誰しもが持つ人間の黒い部分を含めて、自分を受け入れたくなる。
    ただ、現状に満足することの大切さを説いているような気がしてしまって、、今の私には合わなかったなぁ。純文学と同じ部類・・の清らかで虚しい感情が残る。

  • 2013 10/22

  • ブルース・ベイリーの仲人による、よしもとばななと版画家、名嘉睦稔のコラボレーションで誕生した本。26点の絵は、いずれも版画特有の黒が力強く、またそれらが常に影を意識させるために、海辺の町の日常が淡々と描かれていく小説の背後にも陰翳を与えている。西伊豆の土肥を舞台に物語は展開するが、そこでは寂れていった町への郷愁と強い愛着とが心をこめて語られる。大きな出来事は何も起こらないし、主人公であり物語の語り手であるまりと、はじめちゃんとのひと夏の交流が描かれるだけなのだが、そこにはほのかな輝きがあるようなのだ。

  • お店を開くということ、夢を叶えるということは意外と地味で孤独なものだったりする。
    でも、1日1日を大切にし、工夫し味わうことを忘れなければ
    小さいことでも輝き、幸せを噛みしめることができる。

    幸せは、目の届く範囲が一番大切。
    そう、それで、いいんだよなぁ。しみじみと噛みしめた。

  • 本当に大切なことを私たちはわすれているなって思いました。

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著者プロフィール

1964年07月24日東京都生まれ。A型。日本大学芸術学部文藝学科卒業。1987年11月小説「キッチン」で第6回海燕新人文学賞受賞。1988年01月『キッチン』で第16回泉鏡花文学賞受賞。1988年08月『キッチン』『うたかた/サンクチュアリ』で第39回芸術選奨文部大臣新人賞受賞。1989年03月『TUGUMI』で第2回山本周五郎賞受賞。1993年06月イタリアのスカンノ賞受賞。1995年11月『アムリタ』で第5回紫式部賞受賞。1996年03月イタリアのフェンディッシメ文学賞「Under 35」受賞。1999年11月イタリアのマスケラダルジェント賞文学部門受賞。2000年09月『不倫と南米』で第10回ドゥマゴ文学賞受賞。『キッチン』をはじめ、諸作品は海外30数カ国で翻訳、出版されている。

「2013年 『女子の遺伝子』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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