王女グリンダ (下) (中公文庫 か 68-20)

著者 :
  • 中央公論新社
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本棚登録 : 212
感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・本 (353ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122048843

感想・レビュー・書評

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  • [江東区図書館]

    デルフィニア戦記をしったのはまだ学生時代。
    当時、デルフィニアの元?となった既刊の同種話?があるとは聞いていたが、それを再販させたものがこれなのか?いずれにせよ茅田ワールドから20年近く離れていたので各種シリーズごとの関係もよく分かっていない。なるはやで読んでいこう。

    ほぼデルフィニア戦記の5巻~の話を彷彿とさせる。ただ、こちらのほうが平和時?から始まっているせいか、筆者の筆がまだ軽いのか、描く「角度(デルフィニア~はウォルの話、王女グリンダ~はシェラの話)」が違うだけでなく、初っ端からデルフィニア~にはいなかった「サロマ」はいるし、まるで「レティシア」が混じったような「ダルトン」がいるし、その主は「オルテス」ではなく「グランディス」国の「カミール王子」。まぁ元々物覚えは悪い方なので名前や国が違っていても以前の印象のまま置き換えて読んでいたので気にならなかったけれど、逆に記憶力のいい人は別名が増えるような、名前を取り違えたような、奇妙な違和感を覚えたかもなぁ。そして恐らく筆者がお気に入りというか必要と思う人物はもちろん善だけでは話がなりたたないわけで、、、、「ナジェック王子」の登場シーンが多く感じてデルフィニア~の時よりも身近(主要人物?)に感じられたりして。
    意外だったのは、てっきりこの時の話はしっかり完了している話だと思っていたんだけれど、連載途中?での中断だったのかな?まだまだデルフィニア~の時のように話が続く様子なので、このパラレルワールドのような微妙な設定違いのまま「先」も読んでみたかったな。

    ★デルフィニア戦記(王女グリンダ)⇒スカーレット・ウィザード⇒暁の天使たち⇒クラッシュ・ブレイズ⇒天使たちの課外活動⇒トゥルークの海賊⇒海賊と女王の航宙記

    ★桐原家~、もものき~

  • 他国からのリィへの縁談申し込みから始まる騒動と顛末。
    リィが王女から女王になるお話とも言える。

    婚姻を掛けての剣の勝負とか実にリィらしいなあ^^ 
    相手のもと木こりの戦士がなかなか食えない性格で面白い。
    本編には出てこなかった気がするのだけど出てきてたら面白かっただろうなあ。
    女王になる展開は本編ではもっと壮絶だった気がするのだけど、こちらの二人で誓い合う展開も好きだなあ。
    うん、面白かった。

  • 201801

  •  上巻とあまり感想は変わりません。
     上巻の感想を以下コピペしておきます。

     大変失礼な話なのですが、この本を出した最初の出版社は倒産して良かったのではないかと思いました。
     この本「王女グリンダ」が、後に書かれた「デルフィニア戦記」に遠く及ばないからです。
     この本は話の出発点が違うせいで、どうしても前の内乱のことや王女の素性など、説明文が途方もなく多いです。イヴンやシャーミアンなどの登場人物も、自然な流れで合流するのではなくもうそこにいるので、また説明文章……。
     また、その個々のキャラクターも、練りが足らないのか作品に動かされているのか、「デルフィニア戦記」ほどの輝きを感じません。いる必要を感じない人物「サロマ」なんてのもいます。私が大好きなはずのリィとシェラのやりとりを見ていても、なんか違う。大きく違う。夢が軽く壊れます。
     「デルフィニア戦記」はあちらが完成品で、洗練された完璧な作品なので、こちらは特に読む必要のない本です。

  • 下巻。まだ王妃になる前の王女様ですがこの展開だと王妃にならなそうですね。まあそれもいいのかな。でも出会いからきちんと書いてもらった方が確かにわかりやすいし読みやすいですね。

  • デルフィニアとの違いを楽しんで読んでました。これはこれで楽しく読めました。上だけだとイマイチです。でもデルフィニアが一番ですね。茅田さんに構想を新たに練り直す機会があって良かったぁ。

  • これが「原型」だったんですね~。

    両方を読んでみての感想としては、さすがに「デルフィニア戦記」の方がよく練られているな・・・・ということ。  この物語もそこそこ面白い・・・・とは思うのですけど、やっぱり「デル戦」はこの「原型」を書き上げた後で再度多くの設定を考え構築し直して書かれた作品であるだけに、世界観の厚み・・・・みたいなものが違うなぁと思うのです。  いずれにしろこうして両方を読んでみると、結局のところこの物語(デル戦 & 王女グリンダ)の主人公はウォルではなくリィだったんですねぇ・・・・・。  

    (全文はブログにて)

  • 本編とは違って、リィがまだ人間ぽいです。喧嘩しても百戦錬磨ではないし、お芝居も、本編ほどではなかったから、意外でした。

  • デルフィニア戦記の一部分の別ストーリーという感じのお話。まあ、実際これを膨らませて書いたのがデルフィニア戦記なわけですが。
    主要登場人物はだいたい出てきます。個性もあまり変わっていないような感じですが、これはシェラとリィの話なので、その他の人物は影が薄いです。特にウォルとか。
    脇役であってもウォルの大物ぶりは垣間見えますし、二人の喧嘩っぷりは痛快です。
    上巻はあまりデル戦と変わらないので、下巻のほうが楽しめるかも。第一王子やダルトンなんかが、したたかでいい味出してます。
    これを読むともれなくデル戦を読み返したくなりますねー。図書館で借りて読んだから手元にないけど。

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著者プロフィール

茅田砂胡
5月3日生まれ。牡牛座。デルフィニア戦記シリーズで小説デビューをはたす。
著書に「デルフィニア戦記」「スカーレット・ウィザード」「桐原家の人々」「王女グリンダ」「暁の天使たち」「クラッシュ・ブレイズ」「祝もものき事務所」「天使たちの課外活動」「トゥルークの海賊」「海賊と女王の航宙記」シリーズ(以上、中央公論新社刊)、「レディ・ガンナー」シリーズ(角川文庫)がある。

「2023年 『天使たちの課外活動10』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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