続・大人になるためのリベラルアーツ: 思考演習12題

  • 東京大学出版会
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  • Amazon.co.jp ・本 (298ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784130033909

作品紹介・あらすじ

大人になり続けるために――.速く走れる人間をつくってもよいか,プライバシーと治安は両立できるか,人工知能研究は人為的にコントロールすべきか,など12の問いによって思考の翼をさらに広げ,問題構成力,批判的思考力,市民的倫理観を養おう.

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  • 「続 大人になるためのリベラルアーツ」 12の問いにイエスかノーで答えられるか?|好書好日(2019.3.27)
    https://book.asahi.com/article/12238249

    続・大人になるためのリベラルアーツ - 東京大学出版会
    http://www.utp.or.jp/book/b427553.html

  • 借りたもの。
    現在、私たちが直面する12個の問題について学生がディスカッションしていく。
    それは問題解決の糸口を探すものではなく、フェルミ推定型の方法でまとめられている。
    意図するところは学生たちに「問題構成力」――「そもそも…とはなにか」という定義を説明・探求する気づき――と「批判的思考力」――自分の意見を述べるときは相手との共通点や相違点を明確にしながら、誰にでも理解可能な形で言語化する最低限のルール――を養う事。

    掲載されている議題は12個。
    1.気候工学は倫理的に許されるか
    2.成人年齢は引き下げるべきか
    3.速く走れる人間をつくっても良いか
    4.芸術に進歩はあるか
    5.人工知能研究は人為的にコントロールすべきか
    6.民主主義は投票によって実現できるか
    7.軍事的安全保障研究予算をもらってもよいか
    8.絶対に人を殺してはいけないか
    9.学問は社会に対して責任を負わねばならないか
    10. 自由と公共性は両立するか
    番外編.議論によって合意に達することは可能か
    最終章.プライバシーと治安は両立できるか

    どの問題も、何か解決策や指標が見いだされるというよりも、現在の言葉の定義の探求と提起された問題のグレーさ故の良くも悪くも様々な可能性が言及される。
    問題の「何が問題か?」を再確認する作業だった。

    それは‘リベラルアーツの主たる要素である「複数の立場を自在に往復する柔軟さ」(p.300)’を養うためのステップだった。

  • 現実社会に直面する課題について、思考を停止することなく、考え続け議論を重ねる授業。東京大学で行われた授業を書籍化したもの第二弾。
    今回興味を持った問いは、
    成人年齢は引き下げるべきか
    プライバシーと治安は両立できるか
    以上の2点。
    それぞれの問いに対して思考を深め議論を重ねるには、さまざまな分野の知識や見識を求められる。まさに、教養。
    重たいテーマに怯まず果敢に参加している学生。学生に真摯に向き合う教師。
    良い関係で進行していく授業を受けているような気分になる。

  • https://cool.obirin.ac.jp/opac/volume/871719

    ひなたやま、多摩にもあります

  • ↓貸出状況確認はこちら↓
    https://opac2.lib.nara-wu.ac.jp/webopac/BB00279772

  • 東2法経図・6F開架:002A/I75o/2/K

  • ◆5/24 シンポジウム「自由に生きるための知性とはなにか?」と並行開催した「【立命館大学×丸善ジュンク堂書店】わたしをアップグレードする“教養知”発見フェア」でご紹介しました。
    http://www.ritsumei.ac.jp/liberalarts/symposium/
    本の詳細
    http://www.utp.or.jp/book/b427553.html

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著者プロフィール

1951年生まれ。中部大学教授・東京大学名誉教授。専門はフランス文学、フランス思想。15年から19年春まで東京大学理事・副学長をつとめる。91年、ブルデュー『ディスタンクシオン』(藤原書店)の翻訳により渋沢・クローデル賞、01年『ロートレアモン全集』(筑摩書房)で日本翻訳出版文化賞・日仏翻訳文学賞、09年『ロートレアモン 越境と創造』(筑摩書房)で芸術選奨文部科学大臣賞を受賞。著書に『フランス的思考』(中公新書)、『時代を「写した」男ナダール 1820-1910』(藤原書店)、共著に『大人になるためのリベラルアーツ(正・続)』(東京大学出版会)などがある。

「2020年 『危機に立つ東大』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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