命もいらず名もいらず 下 明治篇

著者 :
  • NHK出版
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感想 : 33
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  • Amazon.co.jp ・本 (432ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784140055816

感想・レビュー・書評

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  • 上巻の、剣の修行やら色の道やら酒やら自分の正直さに明け暮れる、
    鉄太郎青年のぱっとしない地味な生き様が一転、
    幕府が官軍に負けを認めてからの大活躍。

    断然下巻の方がおもしろい。


    駿府にいる西郷隆盛に慶喜の恭順を伝えるため、命がけで談判に行くところ。途中、清水の次郎長の協力を気迫で得たり。
    徳川の家臣幕臣たちを静岡に移らせるのにどうやって食わせてやろうかと奔走するところ。
    彰義隊を止めに上野に駆けつけるところ。

    明治になると茨城や伊万里へ行って元武士たちの不満を治めにいったり。
    明治天皇の侍従になったり。

    一方で自分の道としての剣術、禅、書もきっちり究める。

    自分にも、周囲にもまっすぐ真摯に生きるとはこういうことなんだな、と久々に歴史小説読んで学んだ。

  • 購入者:藤本 感想は上巻にて。
    (2010/7/24 藤本)

  • その昔、司馬遼太郎の『竜馬がゆく』を読んで坂本竜馬って凄い男だなって感動したのを思い出した。
    それに匹敵するぐらい山岡鉄舟の魅力がたっぷりと詰まった素晴らしい作品です。
    生まれてから死ぬまでとことんまっすぐに全力を貫いた男。
    地位や名誉や財産などにはまったく執着せずにただただ自分自身に恥じないように生き抜いていく。
    こんなとてつもない日本人がいたんだということに深く感動を覚えました。
    オススメです。

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著者プロフィール

歴史・時代小説作家。1956年京都生まれ。同志社大学文学部を卒業後、出版社勤務を経てフリーのライターとなる。88年「信長を撃つ」で作家デビュー。99年「弾正の鷹」で小説NON短編時代小説賞、2001年『火天の城』で松本清張賞、09年『利休にたずねよ』で第140回直木賞を受賞。

「2022年 『夫婦商売 時代小説アンソロジー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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