人類、月に立つ 上

  • NHK出版
4.15
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本棚登録 : 109
感想 : 12
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  • Amazon.co.jp ・本 (443ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784140804445

作品紹介・あらすじ

上巻は、悲劇のスタートとなったアポロ1号から、12号までを描く。初の月着陸を果たした11号のクルーは、当初は別なミッションに乗る予定の男たちだった。そして、月面まであとわずかに迫ったとき、思わぬ危機に見舞われる。

感想・レビュー・書評

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  • やっと上巻を読み終わった。
    なかなか読み応えのあるドキュメンタリー本だ。

    先日、立花隆氏の推薦本の中にこの本を見つけ、「こいつは読んでみたいな」と思い図書館に速攻予約した。この本も古いためか借りてはなく即届いた。

    いまこの本を読む理由はないが、考えてみるに自分の人生の中では、けっこうビッグな出来事に位置付けられると思う。人類が地球外の星へ行ったという事実は、この本に記されている事実以外にはない。しかも、このアポロ計画が中止されて以来、誰一人月へ行ったものはいないのだ。つまり、今でもこの内容は最新ということになるだろう。

    アポロ計画は、NASAによるマーキュリー計画や、ジェミニ計画に続く、有人宇宙飛行計画だ。太陽神アポロンから名前が付けられたという。

    本書には、アポロ1号から、アポロ12号までの宇宙飛行士達が挑んだ勇敢な物語が記されている。

    当初、有人宇宙飛行については、米ソの間では、格段にソ連のほうが優位になっていた。しかし、あのケネディ大統領の「60年代に人類が月に到達する」という宣誓ともいえる声明から、米国の「月旅行」に対する研究開発に力が入った。本書を読んでも米国の執念のようなものを感じる。

    本書の中では、やはりアポロ8号が史上初めて月を周回して地球に生還する、その未知への挑戦の物語に、最も感動した。

    そして、初めて月面に人類が降り立った瞬間、アポロ11号の「人類にとっての偉大な飛躍」の一歩はやはり感動的だった。

    彼らの命を賭けたチャレンジの成果が、近い将来、さらに進んだ形での再びの月旅行につながってほしいものだ。

  • この種の本は、立花隆「宇宙からの帰還」、著者を忘れましたが「アポロ13号」など、ほとんど読んできましたが、60年頃から時間を追って飛行士を追いかけてのドラマとしては今までなかったものです。ケネディ大統領の60年代に月に人間を無事に行かせるという約束から8年、アームストロング、オルドリンの2人を乗せたアポロ11号は月に着陸した。最初の宇宙飛行士7人から始まり、次の9人、そして3次、4次と増員されていく、その中での搭乗へ向けてのライバル意識、そして月1番乗りへの競争。飛行士たちの人間ドラマが面白い。そしてアポロ1号の3名事故死、飛行士たちの思ったこと。話はジェミニ計画にさかのぼる。続いて、ボーマン、ラベル、アンダース3名の乗る8号による初の月周回は船長一人緊張する中での2人のリラックスと地球の出という感動的な地球の発見(月ではなく)が面白い。また、私には月周回中の聖書・創世記1章の朗読。が感動。一見平凡な9号の地球軌道でのむしろ飛行士にとっては困難でやりがいのある月着陸船の初のテスト。10号の月周辺での着陸船ドッキング・・・それぞれのドラマが描かれ、いよいよ11号のメンバー選定の物語、出発から、緊張感が高まる。3名の気持ちの動きが面白い。安全な着陸場所を求めてあと20秒の燃料を残すのみとなったコンピュータと手動による着陸。月面、有名になった初の言葉を巡るやりとり、オルドリンが船の中で着陸後初めて一人行った聖餐式という神様への感謝の静かな感動。息もつかせません。また一人残ったコリンズが軌道上で考えていたこと。まるで自ら月に旅行にいったかのようです。12号では一転してリラックス旅行の雰囲気。その中で、2年前に着陸した無人探査機のすぐ近くにピンポイント着陸をするという唯一の緊張。しかし、ベトナム戦争が激化する中で、なぜもう一度月に行くことが必要なのかという、冷ややかな声。時代を感じさせます。

  • おもしろそう

  • 配置場所:摂枚普通図書
    請求記号:538.9||C||上
    資料ID:59902355

  • 人類(と言ってもアメリカ人だけですが)が、科学技術の力を信じて一丸となって月を目指す 熱気が伝わってくる話が生き生きと描かれています。一方で、ベトナム戦争が泥沼化してる時代ですが、いい時代だったのではないでしょうか。

  • 『ぼくらの頭脳の鍛え方』
    書斎の本棚から百冊(立花隆選)
    二十世紀の歴史33
    アポロ計画の全容。人類がはじめて地球生物の枠の外に。

  • アポロ計画の技術面に興味があったのだけど、宇宙飛行士たちの人間模様も面白い。
    ただ優秀というだけではなくて背景も性格もさまざま。クルー毎に雰囲気も全く違う。
    宇宙飛行士はメカニックにもかなり関わっているのにも驚いた、ただ飛んで宇宙遊泳するだけが仕事ではないのだ。さすが優秀。
    また人間の関与する部分がかなり多い飛行だったのも意外だった。現在の技術ならより高度な自動制御で、探査の可能性は広がるのではないか。

  • TV放映されたトム・ハンクス製作の『人類、月に立つ』を観て、感動。
    早速本書を買い求めたものの、DVD化された『人類、月に立つ』を
    入手したら満足してしまい、本書は積読したまま。
    そろそろ紐解かねば ... と焦るが、空回り。

  • アポロ計画の総て把握するにあたって、私が選ぶ最高の作品。<br>
    どの様な経緯でこの20世紀最大の冒険とも言える計画が出されたのか、実現に至るまでどの様な困難が立ちはだかっていたのか、計画実施から終了に至るまでも分かりやすく読み解く事が出来る。<br>
    ただ分かりやすいだけでなく、とても面白い。これ程熱中して読んだアポロ計画関連本は他には無い。<br>
    宇宙飛行士に焦点が当てられるのは最もだが、開発に当たった人々のことも描写されている。

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