決定力を鍛える チェス世界王者に学ぶ生き方の秘訣

  • NHK出版
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感想 : 37
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  • Amazon.co.jp ・本 (397ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784140812624

感想・レビュー・書評

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  • チェスと経営(ビジネス)を通ずる共通点を書いた本。
    ・自己分析とは
    ・戦略とは
    ・戦術とは
    「勝ち抜く、勝利するために必要なものは何か。」

    大事な決断をするにあたって、これを読んだ上で、自身の判断を決めてみると、冷静に論理的に考える事が出来るので、失敗しなくてもすむかも。

  • 成功を疑え。

    行動なき戦略は無意味。 戦略なき行動は無謀。

    http://bushido-cast.jugem.jp/?eid=289

  • ゴールと中間目標を定めるのが最初のステップ、それらを追求して前進を続けるのがつぎの段階

    革新性という美点が不適切という欠点を相殺することはごくまれ

  • 予測が立ちにくい時期に、負けたり失敗する機会が増えるのは仕方ない。その中で成果を挙げるには「決定力を鍛える」ことが大切。「自信をつけることと謝りを訂正されることの適切なバランスは、各個人が見つけなければならない」。
    ある程度は負けざるを得ない環境では、いかに負けるかが長期の勝負を分ける。

  •  カスパロフが政治家へ転身したときにいずれこういう本が出ると思ったし、それを仕事で訳せればいいなぐらいには考えていた。本書は一般書、といってもビジネス書(実際は自己啓発書)としてもかなりの評判になったようだ。しかし、いくら一般人も読めるといっても、やはりチェスの特にチャンピオンの系譜等を知っているかどうかでは、かなり説得力が違うだろう。パンドルフィーニの類書『チェス思考に学べ!』(カスパロフは参考にしただろうか)を未読なので、こんな本を読むのは初めての経験となった。

     2005年にチェスを引退する前から本書の構想はあったのだろう。様々な団体の前で講演をした経験が、数多く散りばめられたたとえ話からうかがえる(これには少々うんざりする)。My Great Predecessorsシリーズを物したときに本書用にアイデアをいろいろ書きためたはずだ。読者は、カスパロフが引用する著名人、特にチャーチル、孫子等を学べば、自分のチェスも彼にあやかれると思うかもしれない。私は自分のチェス書出版に彼のノウハウを照らし合わせて読み進んだ(笑。

     訳に関しては量をこなすノンフィクション翻訳の平均的なプロという感じで、読みやすいわりには今ひとつこなれていない訳語が散見される。しかし、この 400ページほどの量を3か月でやれと言われれば、私はこの水準ではできないだろう。チェス関係のチェックで小島、馬場の両日本チャンピオンが関わっているから、チェスに関してはほぼ問題ない。棋士名の日本語表記も正確で、私も参考になった。このへんはNHK出版だからだろう。誰もがタルタコーワとしているTartakowerを私はタルタコヴェルとしているが、本書によると後年フランスに帰化したかららしい。私も調べたはずなんだけど。

  • 原題は"How Life Imitates Chess"。抽象的なチェスというゲームの中で鍛え抜いた思考が、現実世界とどう関わりうるのか。示唆深く、味わい深く、尊敬に値する述懐。
    紛うことなく「天才」と呼びうる著者の業績が、常識的な思考パターンを究めた結果得られたということは大きな衝撃だった。理解できる常識的な方法論を極めることで驚異的な結果が得られたこと。驚異的な結果をもたらしたのは常識的な方法論であったこと。
    目的と手段を上り下りする感覚、抽象と具体の対応づけ、方法論と応用の関係、感覚的にはこれらは僕の感じ方と大きな差はなかった。このことが意味する可能性は計り知れない。もちろん資質や能力の差はそれぞれにあるが、「天才」に抱いてしまう、奇抜な能力や才能といった幻想を、自分自身に求める必要はないわけだ。

  • 天才チェスの小話やエピソードがいろいろ出てくる知らない世界。
     戦略的思考など、多くの経営者が読まれている一冊。勝負の世界での孤独との戦いを思わせる。

  • 良い本。短ければもっと良い本。
    引用したくなるところは多々あるが、中でも、目指す盤面をまず頭に浮かべそれを実現するにはどうすればよいか考えるって下りに驚く。
    何手先まで読めるのですか?と問う人と同じく、現在の盤面からひたすらに読みを重ねるのかと思っていたから、コンピュータが発展すればそれには勝てないでしょなんて考えてたけど、そういった方法なら一概にそうとは言えないなあっと。
    創造的という言葉も頷ける。それが戦略というものか。戦術とはすべきことがあるときに何をすべきか知ることであり、戦略とはすべきことがないときに何をすべきか知ることである。戦術とは反応、戦略とは行動。

  • 前半はチェスの世界を知らないことも助けてかスイスイ読めたが、後半は同じ内容の繰り返しに感じられ、読み疲れた。
    考え方や行動の仕方も、歴史上の著名人の発言を引用したものが結構あり、カスパロフさんに触れられた感が薄い。

  • カスパロフはIBMのスーパーコンピューターとチェス対戦した方で有名です。

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著者プロフィール

1963年4月、旧ソ連邦の構成国、アゼルバイジャン・ソヴィエト社会主義共和国バクー生まれ。元チェス選手。現在は政治家。2011年より人権財団の会長。
22歳でチェスの世界チャンピンとなり、通算15年もの間チェスの世界チャンピオンのタイトルを保持。
1996年、1997年の2度、IBM製のスーパーコンピューター「ディープ・ブルー」と「人類の代表」としてチェス六番勝負をした。
2014年11月には、将棋の羽生善治四冠(当時)とチェスの対局を行なった。
2005年にチェストーナメントから引退。引退後は、政治家としてロシアの民主化運動に尽力している。
著書に『決定力を鍛える』(NHK出版)、『ディープ・シンキング 人工知能の思考を読む』(日経BP)などがある。

「2023年 『悪寒の冬』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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