殺人犯はわが子なり (ハヤカワ・ポケット・ミステリ) (ハヤカワ・ミステリ 1741)
- 早川書房 (2003年10月10日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (198ページ)
- / ISBN・EAN: 9784150017415
感想・レビュー・書評
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勘当にした息子を探す依頼と同時期に起こる殺人事件の裁判。息子と逮捕された男は同一人物か?という所からの展開がスピーディーで警察とのやり取りも面白い。ウルフとアーチーの掛け合いはやや薄めかも。タイトル何で変えちゃったのか。
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久しぶりのネロ・ウルフもの。
レックス・スタウトがポケミスに登場したのはなんと40年ぶりだそうな。
しかし古さを感じさせない洒脱な会話にニヤニヤ。語り手でもあるウルフの助手・アーチーのぼやきにニヤニヤ。
シリーズを読み始めたときは戸惑ったウルフのキャラクターにもすっかり馴染んだ今、本筋よりもそちらの方が楽しく思えてしまう。
行方不明のわが子を探して欲しいと言う依頼を受けたネロ・ウルフが捜査を進めるうちに思わぬ殺人事件に関わっていく。
今回はアーチー以外の探偵たちも活躍を見せてくれる。
途中、その中の一人が殺されるのだけど、主人公の身内をあまりにも簡単に退場させてしまうのはいかがなものかといつも思う。
特に深い描写があるわけではないし、殺されたことに対してネロ・ウルフはきちんと激怒し、自責の念を抱くのだけれど、キャラクターのポイ捨てみたいでなんか納得できないんだよねぇ。
ミステリ部分はさほど凝ってはいない。が、それを凌駕する魅力のあるシリーズだ。 -
富豪の依頼を受けて11年前に勘当した彼の息子をさがすことになったネロ・ウルフ。首尾よく行方を突き止めたその息子は殺人容疑で有罪の判決を受けていた!彼の無罪を信じる弁護士と会談したネロ・ウルフは真相究明に乗り出すが、差し向けた探偵が殺された・・・
導入部分はなかなか興味深くて良い感じなんですが、途中でだれてきて、死体が3つばかり転がってる割には緊張感がありません。終わり方も突然だしな〜。でも、いつもは少ししか出番のないソール・パンツアーが活躍、アーティー君は、例によって美女に一目ぼれで、頑張ってます。
ディテールを楽しむ作品だなと言う印象。