祈りの海 (ハヤカワ文庫 SF イ 2-3)

  • 早川書房
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本棚登録 : 1164
感想 : 78
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  • Amazon.co.jp ・本 (464ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150113377

感想・レビュー・書評

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  • 生命科学・時間・次元など幅広い分野を題材にしているSF短編集。全体的に暗いトーンで時おりゾクっとする怖さがあって面白かった。

  • もうイーガンの短編集はぜんぶ★5でいい気がする。
    アイディアといい、そこから展開される物語といい、圧倒される。

    本作でとりわけ好みなのは、「ぼくになることを」、「繭」、「祈りの海」

  • SFの短編集。
    読み終わった感想は、なんだか、頭が筋肉痛になったような感じがする。頭の中の、普段使ったことのない部分を使った感じ。11の短編が収められているが、僕自身がこれまでほとんどSF小説を読んだことがないので、ついていくのが結構大変な感じがするのだ。

  •  全部面白いと思える短篇集があったなんて。
     個人的ベスト3は「祈りの海」「繭」「ぼくになることを」。
     「祈りの海」は表題作だけあって読み応えアリ。
     「繭」も考えさせられる。
     自分と違うってだけで他者を排斥する人はいると思うし、自分もそういう所あるな……と。
     結局、理性よりも感情が強い動機になるのか。
     そして感情も生化学的に操作できるものだとすると、自分の意志なんてどこにもないのかも。

  • イェユーカを読んだ。

  • 2011年12月26日読了。23日に挙げた2編の短編はイーガンの中では「やさしめ」の内容か?ハードといってもいいほどのSFなのだが、読み終わると「人間とはなんだろう?人間の認識とは、なんとはかないものなのだろう?人間が拠って立つことのできる前提とは、一体何なんだろう?」など、答えの出ない問題を延々と考えさせられてしまう。とにかく面白い。
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    2011年12月23日読書中。読み終わっていない本は基本的に登録しない主義だが、あまりに面白いのでつい。「キューティー」「ぼくになることを」難しすぎない内容だが、どこまでも奥行きが深く面白い。激しく興奮中。

  • 短編集。
    どれも人のアイデンティティを問うような作品で、アイデアは素晴らしく、雰囲気も良いです。
    最初はとても楽しく読んでいたのですが、どれも同じようなテーマ、展開、結末でだんだん飽きてきてしまいました。

  •  しあわせの理由に先立つ短編集。楽しみにしていた作品だ。

     なかなか面白い「貸金庫」、人口赤ちゃんの話「キューティ」、脳のスイッチを描くディック風の「ぼくになることを」、発想は面白いがイマイチの「繭」、未来日記がテーマだがひねりが見られない「百光年ダイアリー」、脳のコピーを題材として面白いのだがオチガイマイチの「誘拐」、意味不明の「放浪者の軌道」、わからないでもないが乗り切れない「ミトコンドリア・イヴ」、ほとんど読み飛ばしてしまった「無限の暗殺者」、同様に読み飛ばした「イェユーカ」、表題作かつ中編並みの分量を誇るものの感性には訴えない「祈りの海」。

     どうも私はイーガンとは相性が悪いようだ。

  • 個人的には、「誘拐」が面白い。

  • 進みすぎたテクノロジーと、それに置いていかれた人の精神を取り扱う、イーガンならではのセンスが光る短編集。

    あらすじを語ること自体がネタバレになってしまうので、実にもどかしいのですが…。
    短編集の一話一話の密度が濃く、どれも考えさせられます。
    「ぼくになることを」を読んだショックは相当なものでしたし、
    「貸金庫」は今まで読んだSF小説の中で一番ほろりと来ました。

    紙面には、幾何学や量子力学の話題がばらばら出てくるので、一見読みづらいと思うかもしれませんが、そんなのは雰囲気作りの装飾です。本質はもっと分かりやすくて、不可解なところにあります。最初は苦痛に感じるかもしれませんが、是非読み通してみてください。

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著者プロフィール

1961年、オーストラリア西海岸パース生まれ。SF作家。西オーストラリア大学で数学理学士号を取得。「祈りの海」でヒューゴー賞受賞。著書に、『宇宙消失』『順列都市』『万物理論』『ディアスポラ』他。「現役最高のSF作家」と評価されている。

「2016年 『TAP』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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