- Amazon.co.jp ・本 (297ページ)
- / ISBN・EAN: 9784150203535
感想・レビュー・書評
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2011/4/13
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遠い未来、水のない惑星の、崖が成層圏まである大きなクレーターの中にある「塵の海」を舞台としたSF。奇矯な船長と、麻薬の原料となる塵クジラの油目当てに捕鯨船に乗った主人公の、壮大な風変わりさの海洋小説。
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巨大なクレーターに分子レベルの塵の海がある水無星。
そこに棲む塵クジラからは麻薬が採取されるのだが、突然その取引が禁止される。
そのため、ジョン・ニューハウスはコックとして捕鯨船に乗り込み、航海に出る。
乗組員の中に、見張りとして雇われているコウモリのような翼の生えた女性、ダルーサと出会う。
彼女と激しく恋に落ちるが、ダルーサは人間に触れられるとひどいアレルギーが出て、火傷を負ったようになってしまうのだ。
触れ合うこともできない二人。
一方、船長は塵の海の生態系に異常なほどの執念を持っていて……
スターリングの長篇デビュー作。
ダルーサとのストイックでありつつ、SMチックな恋愛。
肺を破ってしまう塵のためのマスクや手袋だけど、
むしろこれは二人のためのボンテージファッションと考えるべきなのかな?
それよりも、塵の海の生物がたまらない。
非常に私的な感想から言うと、砂の海ってヴィジョンが大好きなんだよねぇ。
それだけでもう(笑)
デビュー作だからなのか、描写にまどろっこしいところもあるけど、
水無星の生活や船の様子が、ヲタク的偏執さで書き込まれている。
個人的には、水が全くないってのをもっと書いて欲しかったかな。
結局、塵の海の正体とかよくわからないけど、これはソラリスってこと?
今のスターリングとは、なんかあまり結びつかない内容だけど、
結構面白かった。
ただ、これをハヤカワFTから出すのって、無理ない?
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SF作家の若き日の作品らしい。まだ読んでいない。
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はるか未来の地球の物語。ファンタジーというより確実にSFだね。