機龍警察(ハヤカワ文庫JA)

著者 :
  • 早川書房
3.74
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本棚登録 : 1280
感想 : 194
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  • Amazon.co.jp ・本 (351ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150309930

感想・レビュー・書評

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  •  人が操縦するロボット(パワードスーツ?)が活躍する警察小説。タイトルも設定も『機動警察パトレイバー』を彷彿とさせるが、中身はいたって硬派な警察小説を目指している。
     機甲装兵と呼ばれる人型ロボットの戦闘シーンもそれなりのリアルさを追及しているが、警察内の縄張り意識や捜査官同士の確執、そして事件の裏に隠れている巨悪を描くことがメインのようだ。登場人物はこれからもっと彫られていく感じだが、予想外に楽しめた。続編にも期待。

  • 主任!主任!

  • こぶ平のお勧め。

    うすっぺらい。

    SFとして読むにしても、警察小説として読むにしても、推理小説として読むにしても設定や掘り下げが中途半端。
    そのジャンルがあいまいで、あまり小難しくないこところが、
    面白い人には面白いんだろうが。

    アイスコーヒーが日本に独特なものだ、とか当たり前のことを偉そうに言われましても。

    このあとシリーズだそうだから、アニメの1話目、2話目とすればよいかも。

  • 装甲騎兵ボトムズとLAコンフィデンシャルを足して2で割ったような作品、と言っても判る人少ないだろうけど。
    ロボット兵器を操ってテロ犯と壮絶な闘いをするかと思えば、セクショナリズムに満ちた警察内部の暗闘を陰湿に描いたりと、SF好きミステリー好きの双方が充分満足できる娯楽小説だと思います。

  • 近々未来のアクション警察小説といったところ。世間の評判がやけに良いので(三作目)、一巻を手に取ってみる。機龍というロボットのような、パトレイバーのようなマシンが出てくるのですが、むしろ、そのアクションシーンよりも、主人公たちのストーリーに惹かれました。
    一般のミステリファンからは、敬遠されそうな設定ながら、これだけの評判を取ったというのも頷ける面白さでした。今後も楽しみですので、是非続編も読んでみようと思っています。ハードな警察小説として〇です。
    しかし、作者も元々アニメやドラマのシナリオライターということですが、最近はシナリオライター上がりの人の小説が面白いですね。文章も構成も上手ですし。

  • 機甲兵装(いわゆる「パワードスーツ」)による犯罪が一般化した”至近未来”の警察小説。特設された警視庁特捜部は警察内部でもつまはじき的扱いで、内と外の敵対勢力との戦いがなかなかシリアスです。個人的には採用されている技術が至近未来とは思わないのですが、それでも物語の面白さを殺ぐものではありません。オススメです。

  •  近未来の警察もの。世界中で近接戦闘兵器として使われている機甲兵装がテロ行為にも用いられる。警視庁も同機を整備している(SAT)が存在しているが、これに加えて特捜部を立ち上げ、さらに秘密に包まれている高機能機種攻殻機動隊を思わせるような『龍機兵(ドラグーン)』を3台導入し、傭兵を搭乗させる。この傭兵たちの背景も様々でシリーズの序章としていろいろ説明の部分が多いが、そこそこ面白い。

  • SFものって、感情移入できるか心配で敬遠気味です。
    本作もノッていけるかドキドキしながら読んだんですが、そこそこ入り込めている感じ。
    キャラ設定も悪くないのですが、どういう経緯で突入要員は警察と契約したのか、その辺りが判然としなくて、モヤモヤしてます。まあ、続巻で判明していくんでしょうけど。
    一つ気になるのが、ユーリのイジ気っぷり。無駄な正義感っぷり。警察への愛着っぷり。ぷりぷり。
    比較的、他のキャラはすんなり受け入れられたんですけどね。
    期待を込めて、続編も読むとします。

  • 脚本と小説はまったくの別モノだとは思いつつも、読みながら脚本のよく出来た良質なアニメ作品を見ているような感覚に。ワンクール以上あるアニメの、一~二話目ってこんな感じではないかな?

    冒頭から、機甲兵装による凄惨な事件が都内で起こり、それに警視庁特捜部の面々とそれ以外との確執も描きつつ、オープニングの事件は凄絶な終わりを迎える。まずこの掴みにはとても引き込まれた。
    それからは特捜部で『龍機兵』を操る三人の深い過去が徐々に描かれつつ、群像劇としてそれ以外のメンバーもきちんと活躍する場面がある。そうして、起、承、転と上手く流れて行って、最後にはやはりここぞの見せ場がやってくる。

    つかみ、登場人物への筆の割き方、場面ごとの印象的な画、次回への引き。上手くまとまった一作目であるけれど、物語も登場人物も未だ全貌の一端しか見せておらず、次の話が気になる作り。

  • 近未来警察小説。近接戦闘兵器・機甲兵装(=パトレイバーみたいなもの)を駆使してテロ組織と戦う警視庁特捜部SIPD。オープニングとラストの戦闘シーンの疾走感!同系等アニメ作品に引けを取らない面白さ‼ 久々に続きが楽しみなシリーズ。

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著者プロフィール

1963年、大阪府生まれ。早稲田大学第一文学部文芸学科卒。2010年『機龍警察』で小説家デビュー。12年『機龍警察 自爆条項』で第33回日本SF大賞、13年『機龍警察 暗黒市場』で第34回吉川英治文学新人賞、15年『コルトM1851残月』で第17回大藪春彦賞、『土漠の花』で第68回日本推理作家協会賞、19年『欺す衆生』で第10回山田風太郎賞を受賞。近著に『暗鬼夜行』『奈落で踊れ』『白日』『非弁護人』『機龍警察 白骨街道』などがある。

「2021年 『ビタートラップ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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