アンブロークンアロー 戦闘妖精・雪風 (ハヤカワ文庫 JA カ 3-43)

著者 :
  • 早川書房
4.20
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本棚登録 : 1036
感想 : 92
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  • Amazon.co.jp ・本 (517ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150310240

作品紹介・あらすじ

地球のジャーナリスト、リン・ジャクスンに届いた手紙は、ジャムと結託してFAFを支配したというロンバート大佐からの、人類に対する宣戦布告だった。ついに開始されたジャムの総攻撃のなか、FAFと特殊戦、そして深井零と雪風を待ち受けていたのは、人間の認識、主観そのものが通用しない苛酷な現実だった-。『戦闘妖精・雪風(改)』『グッドラック』に続く、著者のライフワークたる傑作シリーズ、待望の第3作。

感想・レビュー・書評

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  • 言葉にすること、言葉によって作られるものに関した話が印象的だった。最後のシーンは爽やかで清々しく、希望を感じさせる美しいシーンだった。

  • 戦闘妖精・雪風 第三巻
    雪風が戦うジャムとは何なのか?
    ジャムに同化し、人間を敵に回すとはどういう事なのか。

    ジャムとジャムが作る世界。
    フェアリー星で戦う深井中尉、そして彼らの現実、作られた現実、幻想の世界が入り乱れる。
    ここまで読んだら最後まで突き進むしかない、雪風。

  • 地球のジャーナリスト、リン・ジャクスンに届いた手紙は、ジャムと結託してFAFを支配したいというロンバート大佐からの、人類に対する宣戦布告だった。ついに開始されたジャムの総攻撃のなか、FAFと特殊戦、そして深井零と雪風を待ち受けていたのは、人間の認識、主観そのものが通用しない苛酷な現実だったーー。『 戦闘妖精・雪風〈改〉』『グッドラック』に続く、著者のライフワークたる傑作シリーズ、待望の第3作
    (2009年)
    — 目次 —
    ジャムになった男
    雪風帰還せず
    さまよえる特殊戦
    雪風が飛ぶ空
    アンブロークンアロー
    放たれた矢
    解説/前島賢

  • 第4巻の前に再読。ストレスフルな巻。一人称の語りや登場人物同士の議論が延々と続き、とても読みにくい。作者が色々と思索しているのは分かるが、その思索が小説の形式にまで落とし込まれておらず、登場人物達が代弁する作者の講釈を一方的に聞かされるため、イマイチ入り込めない。もっと違う書き方をすれば引き込まれそうな展開なのに、なぜこんな内容にしたのか疑問。小説としては「面白くない」という感想しかない。4巻まで買ってしまったのでこのまま次巻へ進むが、買っていなかったらこの巻で読むのを止めたと思う。

  • 13年ぶりに4作目が発売されたと知って、慌てて未読だった3作目を読み終えました。(^^;
    2作目も哲学的な内容だと思いましたが、今回はさらに哲学的な内容で驚きました。特に表題作「アンブロークン アロー」を読んでいる時は、自分自身の存在さえ揺らいでいる気持ちになりました。

  • 難解だけど面白かった。

  • 凄いのひと言。好きそうな人をイメージできる作品なので好きそうな人に勧めたいシリーズですね(笑)大変な力作で快作です。

  • シリーズ3冊目。
    異星体との闘いを描いたSFながら、哲学的というか、自己とは何か、ということを掘り下げていくのは変わらないけど、今回は量子論も絡んできた。「素人が一知半解で量子論を持ち出すんじゃない」と予防線も張っている(笑)。
    禅問答的な会話の応酬が多いので、そういうのが嫌いな人にはかなりウザいかもしれないが、私は興味深く読んだ。作家自身の自問自答を覗かせてもらっているような感じ。

    一冊目から気になっているのは、基本的な設定に関すること。
    ジャムとかフェアリィ星とか、誰がいつどういう理由で名付けたのか(ジャムが名乗るはずもないし)説明されていないように思う。
    基地の建材とか燃料とか、もっと基本的な生活物資も、どこからどう調達してるのか?
    派手な戦闘シーンや長い会話劇、ストーリー展開に気を取られて、読み落としてるだけかもしれないけど。
    SFマガジンで第4部連載中だし、最初からもう一度丁寧に読み直すか。

  • うーん、難しい。
    筆致力は前2作より更に上がっている、気がする。
    だけど内容はより哲学的・形而上学的なものになり過ぎて、理解するのが本当に難しい。メタ認知に次ぐメタ認知。空中戦でも地上戦でもなく、心理戦がメインとなるジャムとの戦争。
    特にロンバート大佐の言うこと、本当に訳わからん。

    自己、言葉、自意識、潜在意識、仮想、現実、虚構、神、機械、人間、、、これらのキーワードが、それぞれ様々な接続詞や等号で複雑に結ばれて出来上がったものがこの雪風シリーズのテーマなのだけど、残念ながら僕にそれを上手く説明する語彙力は無い。完全に理解できてもいない。

    それでも途中で読むことをやめられないのは先述の通り筆致力と、ストーリーの重厚さだろう。

    あと読んでいてとてもアニメ的だと思った。「パプリカ」とかみたいな時系列グチャグチャ系アニメを彷彿とさせる。
    OVA見てみたいな。

    もう少し色々な本を読んで賢くなってからまたいつか読み直したい。

  • 作者の主張が溢れ出した雪風シリーズ3作目。
    機械知性からみた世界の認識っていう視点は自分にとって新鮮だった。戦闘機に搭載されたAI視点。
    前2作と比べて圧倒的に哲学的と言うか、禅問答的な感じが多く、わかるような気がするけどわからん、というのを繰り返していた。やや消化不良。

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著者プロフィール

作家

「2023年 『ベスト・エッセイ2023』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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