リーマン・ショック・コンフィデンシャル(上) (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

  • 早川書房
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感想 : 26
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  • Amazon.co.jp ・本 (476ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150504014

感想・レビュー・書評

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  • とにかく登場人物と関係機関が多いので読むのに時間がかかるが、取材の深さと構成の旨さで読ませるだけの力があります。
    窮地の状況でも、CEOに箴言できない役員たちや、支離滅裂な論理展開でも何もアドバイスしない他社プレーヤー等、読んでいて気が滅入ってきます。ポジションを持っている人は影響を及ぼすので休場日に読むのがいいと思います笑

  • リーマンショック前後の各主要プレーヤー達のやり取りを大量のインタビューや記事を元に小説化した書籍。リーマンブラザーズを中心に物語が展開され、ある意味結末は分かってるが引き込まれる。
    下巻では遂にクライマックスに突入するので楽しみ!

  • 一般人では死ぬまで知り得ない裏話集みたいでおもしろい。
    登場人物の誰にも同情できないところがまたいい。
    またいつか greed is good の時代が来るのでしょうか。
    後半も楽しみ。

  • この本を読むと、リーマンショックは不可避だったのではないかと思う。振り返って見ると、それぞれの打ち手の良し悪しは評価できるのだろうけど、トップノッチの人たちが、頭脳と体力を振り絞っても(から?)、あの結果になったことを考えると、資本主義という仕組み上、起こるべくして起こったとしか言えない気がする。

    P99 バフェットはまたリーマンの財務諸表に取り掛かった。ある数字や事項が気になるたびに、そのページ番号を報告書の最初のページに書きためていった。読み始めて一時間と立たないうちに、報告書の最初のページは何十もの番号で埋まった。これは明らかな危険信号だ。バフェットは一つ単純なルールに従っていた。疑問が多すぎる企業には、たとえその答えが用意されていたとしても、投資してはならない

  • 2008年 9月、150年以上の歴史を持つ投資銀行リーマン・ブラザーズが Chapter11 による破産を申請したとき、僕はたまたまイギリスを観光旅行中で、リーマンのイギリス支社が本拠を置くカナリー・ワーフ近くに泊まっていた。破産が発表された翌日、ダンボールを両手に抱えた多くの社員が、涙ながらにビルから出て散り散りに去って行ったのを覚えている。オフィスの近所で従業員のペットを預る商売をしていた親父も、連鎖倒産していた。

    本書は、ベア・スターンズの破綻・救済から、時々刻々と変化する環境の中でリーマンが破綻に至るまでの各金融機関 CEO、財務省、ニューヨーク連銀、FRB のパニックと奮闘を描く。巻末の「主要登場人物」のリストだけでも 100名以上に及ぶ大著で、ファニーメイ、フレディマックの半国有化に続く、リーマン、AIG、メリルリンチ、モルンガン・スタンレーとどこまで続くのか判らない信用収縮と流動性低下のシーンは圧巻。苦悩する金融エリートの姿はある意味感動的でもあるが、どうも毎日のヘリ通勤とか、社用のガルフストリームで出張とか、株価下落で牧場を売らないといけなくなったとかいう話を聞くにつけ、現実感が薄くなる。

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