青列車の秘密 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)

  • 早川書房
3.50
  • (52)
  • (121)
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  • (19)
  • (3)
本棚登録 : 1152
感想 : 135
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  • Amazon.co.jp ・本 (447ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784151300059

作品紹介・あらすじ

走行中の豪華列車"ブルー・トレイン"内で起きた陰惨な強盗殺人。警察は被害者の別居中の夫を逮捕した。必死に弁明する夫だが、妻の客室に入るところを目撃されているのだ。だが、偶然同じ列車に乗り合わせたことから、事件の調査を依頼されたポアロが示した犯人は意外な人物だった!新訳でおくる初期の意欲作。

感想・レビュー・書評

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  • 冒頭はコレ何の話!?と思わせて犯人紹介パートだった。デリクもナイトンもすぐにキャサリンを好きになったが、負けず劣らず私もキャサリンを好きになった。見知らぬ人間にここまで義理堅い人いるか!?いないよ…。

  • 2004年発行、早川書房のクリスティー文庫。最後まで読んで、あれ、あの人が犯人だったんだ、と。途中までは完全にそういう方向にいくとは思っていなかった。宝石も重要だとは思えなかったし。「青列車」は本文は「ブルートレイン」になっていると思う。やはり日本ではブルートレインというと寝台列車の一般的な愛称のイメージが強いからだろうか。

    解説:「解説」(評論家)北上次郎、

  • 3.3

  • 走行中のブルートレイン寝台特急の中で強盗殺人が起きる.殺されたのは、アメリカの大富豪の娘ルース.ケアリング。偶然乗り合わせたエルキュール.ポワロは、事件の解決を依頼される。同乗していた美しい女性キャサリンも巻き込んで、真犯人探しを始める。ルースの財産や宝石を巡って真犯人は誰なのか。この人が真犯人では思っていたが、犯人は意外な人物でした。男女の愛憎劇も絡み、会話も心理状態も面白く読ませます。2023年10月26日読了。

  • 推理小説としての面白さはもちろんだけど、終盤、そこに登場する人物の選択、品の良さは物語として本当に素晴らしいと思う。

  •  青列車の秘密
     クリスティの長編ミステリー。ポアロシリーズ。
    ブルートレイン車内で発生した宝石「火の心臓」を巡る盗難事件とアメリカ人令嬢の殺人事件の謎。単純な殺人事件の調査だけではなくイギリスで有名な宝石泥棒「侯爵」に繋がる事件。
     クリスティ作品において冒険ものは沢山あるが、今作は冒険的な部分と殺人による捜査、推理のパートのバランスがよくスリリングに物語が進行していく。上手く言えないが構成も現代的な印象があり、まずは宝石商と購入した人物のやりとりからスタートする。
     他のシリーズに比べてポアロの性格や人間関係がとてもよくわかる作品で、様々な分野の上位の人物に顔がきき、捜査の合間に恐ろしさを見せる等、とても表情豊かだ。最後、宝石商がポアロを悪魔だと形容するが、今回の様に事件の時間が経過していってもポアロは強かに情報を集め、事象を整理し確実に犯人を捕まえる様子は犯罪者から見れば誠に悪魔の様だ。(今回も侯爵を事件のあったブルートレインまで引っ張り出し、罠に嵌め誰も正体すら掴めなかった人物を見事に捕まえている。)
    ポアロの内面も垣間見れた様なきがする。泥棒に恋するのは構わないが、殺人者はダメだ。というキャサリンへの言葉は少しだけ哀愁を感じてしまった。そして今作にも恋する女性、お金がなくてギャンブル好きの不良か、真面目で面白みのない金持ちの秘書か、という二択があった訳だが、必然、どちらかが犯人だろうと勘繰ってしまう(クリスティ作品ではお馴染みだ。)いずれにせよ他作と同様に女性達は幸せになる様な結末が予想できる。
     余談だがポアロの執事であるジョージにスポットが当たっており、普段以上に彼の知的な部分を知る事ができる。
     全体的にとても面白い作品だった。記憶が定かではないが、おそらくこの作品は3番目が4番目位に読んだ作品で当時は余り印象に残らなかったが、改めて読んでとても素晴らしい作品だと印象が変わった作品だ。

  • ドキドキ、ワクワクが止まらない。クリスティの世界観に引き込まれた。犯人探しを楽しみたい人にオススメ。

  • これは子供の頃に読んだことがなかった作品。
    最後まで犯人が分からず楽しめた。
    列車内での殺人事件という、小説の中でしか起きないような出来事の推理と、割と身近な恋愛の話が同時に進行していくので、ただ傍観しているだけではなく、気付いたら物語に入り込んでいる。
    様々なタイプの女性が出てきて、国や時代背景は異なるけれど、あぁこういう人いるよねと人物描写や会話も楽しめた。

  • ポアロが出てくるまでが長い……という感想があるのは頷けますが、それまでの様々な人々の会話を楽しみ、女性同士の会話は絵になるような気がしました。
    あともうポアロが遅めに登場には慣れました(笑)
    事件が起きてからは真相が知りたくてウズウズ。
    正に列車のように時折停まってはまた進むというポアロの捜査がまた作品にあっています。
    ポアロが列車についてラストの方で喩えますが、その喩えも美しく感じました。
    賛否両論あるようですが、このシリーズは全てそうだろうと思います。
    その分、今まで色んな人に愛されてきたシリーズだと思います。
    次のポアロの活躍も楽しみです♡

  • クリスティー初期のミステリの傑作。

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