乱鴉の饗宴 上 (氷と炎の歌 4)

  • 早川書房
3.73
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感想 : 18
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  • Amazon.co.jp ・本 (520ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784152089397

作品紹介・あらすじ

ロバート一世の死後、七王国全土で繰り広げられてきた"五王の戦い"は、新たな局面を迎えていた。破竹の進撃を続けていたスターク家の狼王ロブが、フレイ家の卑劣な裏切りに斃れ、「鉄の玉座」とその後ろ盾のラニスター家が優位に立ったのである。覇権を盤石なものにすべく、ラニスター家が打った次ぎなる手は、婚姻を通じて南部の大家タイレル家を取り込むことだった。だが、少年王ジョフリーは結婚披露宴の席上で毒殺されてしまう。その責めを、みずからの姉、王母サーセイ太后に負わされた「小鬼」ことティリオンは、兄ジェイミーの情けを受け、密かに脱出するが、その際、「王の手」である父タイウィン公を殺害してゆくのだった…。盤石に思えたラニスター家の体制にも翳が差し始めた。その機に乗じて鉄の玉座を狙う各地の諸公が跋扈する。七王国は新たなる戦嵐の時代を迎えつつあった-世界20カ国以上で愛され、ローカス賞を三度受賞した至高の異世界戦史、待望の最新刊。

感想・レビュー・書評

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  • シリーズ第四部上巻


    ロバートの死から幕を開けた「五王の戦い」
    レンリーは影に殺され、ロブは卑劣な謀略によって殺された。敗走したスタンニスは壁に赴き機会を探っている。そして、王であるジョフリーが披露宴で毒殺。

    七王国の勢力バランスは大きく変動し、敗者に群れる鴉たちの跳梁が始まる。



    毒殺された兄に変わり、弟のトメンを王とし、父、タイウィン公の死後、幼い王に変わって摂政太后となるサーセイ。

    ティリオンの決闘裁判に、姉のエリアの報復という目的も重ねて名を挙げるも死んだオベリン。
    ドーンは、そのオベリンの娘たちを筆頭に主戦論が巻き起こる。
    それを必死に収めようとするプリンスドーラン。

    ライサと結婚し、谷間(ヴェイル)の守護代としての地位を確立したピーター。
    その落とし子アレインとして偽り暮らすサンサ。

    鉄諸島は、北部へと侵攻していたがベイロンが謎の転落死の後、王の座を巡り、弟のユーロン、ヴイクタリオン、そして娘のアシャが名を挙げる。

    キャトリン、ジェイムとの誓いを胸にサンサ探索を続けるブライエニー。
    旅を共にする元ティリオンの従士ポドリック。

    総帥となったジョンの命でメイスターとなるためオールドタウンへと向かうサム。
    スタンニスとメリサンドルから守るためにメイスターエーモンと、やはりずっと壁には置いておけないジリとその「息子」を連れて。

    アリアがコインを使ってやってきたのはブレーヴォス。「黒と白の館」へとたどり着き、数多の顔を持つ神のことを知る。
    針だけを残し、名前もそれまでの持ち物も全てを捨てたアリアは何になるのか…。



    この巻では、とにかくサーセイがどんどんと孤立していく様が印象的だった。
    ティリオン憎し、反マージェリーの感情に流されて、叔父のケヴァンやジェイムなどラニスターさえも自分の意のままにならぬのであれば排除していく。
    イエスマンばかりの小評議会といい、メイスターを剥奪された死霊魔術の研究者クァイバーンといい不穏な感じしかしない…。

    鉄諸島に関しては、今の所そんなに興味がなく…。アシャが今までの雰囲気やドラマでの感じとあまりに違うので入り込めなかったせいかもしれない。

    サンサはピーターの元で駒にされるのか、それとも何かを学び、動かす側へとなれるのか…。

    サーセイ、アシャ、ミアセラを擁立しようとするドーンの女たち…。
    そういう強かな女たちに的をあてられた巻だった感じがする。
    今作から訳者が変わることは知っていたので、そこまで混乱はしなかったけれど、巻末のあの膨大な人物説明が下巻のみに収録となってしまったのに最初気づかず、慌ててしまった。
    あれ、大事です。
    あとウェスタロスの地図も、物語に出てくる地名は全て網羅してくれると、とてもありがたい。
    デナーリスの南の大陸も、登場しない巻でも置いといてほしい…。

  • ブレーヴォスの謎の教団に逃げ込んだアリアは、短剣ニードルを隠して教団の庇護下に入る

    鉄諸島での跡目争いは先王の好戦的な弟に軍配

    砂の国ドーンではジョフリーの妹ミアセラを担ぐ動きが見られるも、暗躍は失敗

    王都では摂政女王サーセイと新王トメンの新妻薔薇の姫マージェリーの鍔迫り合い

    この巻からカタカナ表記が微妙に変わってるのは刷の違いなんかな?

  • 盛り上がりまくった第三部に続いての第四部上巻は物語としてはだいぶ落ち着いた印象。下巻への仕込みか。テォリオンが出てこないのが寂しいわ。しかし、鉄諸島の話は必要なのだろうか。磯臭くてかなわん。

  • そっか、訳者が変わって、人物名も変わってるのか。後追いなので気づかんかった…ドラマと合わさったのかな?

  • いろんな固有名詞の訳が変わったのが、全くのナンセンスだった。ベイロン、キャトリン、ブライエニー、ジェイミー、ヴァリス、・・・等々。ただでさえ登場人物が多いのに。対比表をつけるとかの読者に配慮が感じられない。
    サーセイの悪女ぶりがますます冴えわたって、自分から四面楚歌状態に突撃中。アリアはいったい何に向かっているのか。次が楽しみ。

  • 訳者が代わった件については許容範囲だと思います。
    訳してもらえないのが一番困るので。
    サーセイやブライエニー、サンサの活躍が目立ちましたね。
    いままで氷と炎の歌はイギリス版戦国時代小説(ファンタジーこみ)だと思っていましたが、日本の歴史小説では女性がこのような動きをあんまりしないので全然違うなと思いました。
    表紙はブライエニー??わかる方教えて下さい。

  • 図書館で。相変わらずの展開ですが登場人物が多すぎて誰だっけとか思い出すのに苦労したり会話の中で待遇を聞く人なんかえ、あの人死んじゃったの?と驚いたり色々な人間模様。そしてドラマは続くよどこまでも。

    ドラゴンを操る角笛が気になります。作中一番のごひいきはデーナリス様なのでドラゴンが居なくなっちゃったらどうしよう。っていうかこの作品のファンタジー要素がさらに薄くなる気がする…。というわけで下巻も楽しみに読みます。

  • 翳が差し始めたラニスター家とサンサ探索の旅をするブライエニーがメイン。スターク家の面々も気になるけど、サーセイの今後も気になる。訳者が変わったことに伴う固有名詞の変更の影響はさほどではなかった。

  • 氷と炎の歌4 乱鴉の饗宴上を読んだ。
    アメリカではドラマ化が決まったそうだ。
    とりあえず翻訳者が変り、ただでさえ覚えずらい固有名詞が若干変わっていたので混乱した。
    ただ、相変わらず面白い。
    事実は小説より奇なりというが、逆に幻想歴史ならではの複雑さと人物の魅力に溢れていてやみつきになる。
    王国には王が乱立し、その小国ですら一筋縄では行かない。
    海の向こう、北の大地、さまざまな勢力が絡み一層複雑さを倍増させる。
    魅力的な人物達が織り成す劇的な物語を是非一度。

    嫌いだったジェイミーがだんだん好きになってきた。

  • やっと上巻読了。
    いや〜辛かった時間かかった。面白くないわけじゃないんだけど。
    理由は3つ考えられる。

    1.巷で言われている、固有名詞の変更で、頭の中でいちいち変換しながら読まなきゃいけないから。
    2.訳者が変わったので当然文体が変わったのだけど、どうにもスッと頭に入ってこない文体だった。小難しい言葉使えばいいってもんじゃないだろ的。
    3.ストーリー自体、あまり派手な展開がなく、ティリオンやデーナリスなど私の贔屓キャラの出番がなかった。

    どうしても必要な修正(ジェイムが弟だったとか)はしょうがないにしても、例えばバロンをベイロンにする必要が本当にあるんか。マイケル(ジャクソン)のことを日本でマイコーと書かないのと同じように、不要な気がする。
    たださえ登場人物が多くて、覚えるのが大変なシリーズなのに、途中でこれだけの名前の変更されたら、頭ついていかんよ。

    再読。半分以上覚えてなかったw。
    これ、頭に入らなかったのは続けて読んでなかったからだなー。今はなんでこうなったのか、どうしてそうなるのかが結構わかってきた。下巻のあとがきをさらっと読んだけど、後々のために必要な改変だったのもわかった。今は映像もあるから(読み終わったらまとめて見る予定)、先が楽しみ。

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