トッカン―特別国税徴収官―

著者 :
  • 早川書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (350ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784152091376

感想・レビュー・書評

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  • 2012/2/20

    913.6||タカ (3階日本の小説類)

    税金滞納者から問答無用で取り立てを行なう、みんなの嫌われ者“徴収官”。そのなかでも、特に悪質な事案を担当するのが特別国税徴収官(略してトッカン)だ。
    税金を払いたくても払えない者、払えるのに払わない者…鬼上司の下、新米徴収官ぐー子は、人間の生活と欲望に直結した、“税金”について学んでいく。
    国民の三大義務の一つ納税の義務
    確定申告のこの時期に、将来の納税者たる貴女に、
    是非読んでほしい!!

  • 本作は、東京国税局京橋地区税務署に所属する
    徴収官「ぐー子」の成長物語である。

    サラリーマンには縁遠い為、一般の人々にとっては身近ではない「脱税」。
    その脱税を犯している滞納者から徴収する業務を担当するのが徴収官であり、
    その中でも特別国税徴収官(トッカン)である"鏡"付きの新米徴収官が"ぐー子"である。


    ぐー子が、上司の鏡にこき使われながら、
    様々な理由で「脱税」を犯している人と相対していくのだが、
    器用でないぐー子は、中々成果が出ない。。。

    そんなぐー子に、
    言葉に詰まってないで頑張れ!!
    (言葉につまり「ぐっ」というので「ぐー子」とあだ名がつけられた)
    と、叱咤激励したくなる。

    嫌われ、罵倒され、悪意を向けられる徴収官という職業に、疲弊し、
    父との関係に悩み、生きているぐー子が、
    傷つきながらも自分と向き合い、ひと皮剥けていく姿に、
    きっとぐっとくるだろう。
    (言葉に詰まってる訳ではない…)

    また、あまり知られていない税務署(徴収官)の仕事についても知ることができる。

    知ってびっくり!!
    そのあまりに強い権力に唖然としそうになる。
    (警察よりも強権が備わってるとは、
     ほとんどの人が知らないのではないだろうか…)

    滞納者は、最も重い罪を犯した人だ…
    と、国家が認定しているのだとしか思えない。

    ぐー子と鏡の関係についても今後が気になる。

  • 京橋税務署の新人とエリートコンビのお仕事ミステリ。

  • 特別国税徴収官略してトッカン、。一番嫌われている公務員である。

    言いたいことが言えず「ぐ」と言ってしまう鈴宮深樹(通称ぐー子)は冷血なトッカン鏡雅愛の補佐として国税局で働いている。

    そこで、税金を払いたくても払えないもの、払えるのに払わないものを相手にしつつ、鬼上司の下、人間の生活と欲望に直結した税金について学んでいく。

  • 面白かった!!半日で一気に読んじゃった。
    ぐー子と鏡の会話のテンポ、こてんぱにやられるぐー子がいい。
    的確に嫌なところを突いてくる鏡の性格の悪さがまた。
    それでもぐー子を認めていて、なんだかんだぐー子の味方で。
    いいなー。こんな上司だったら齧り付いてもついて行くよ!!
    ぐー子とお父さんの話ではうるっときたりして。
    続編読みたい!!!!

  • すごく面白かった。主人公のグー子と上司の鏡のやり取りが絶妙。さまざまなトラブルを乗り越えて成長するグー子に、思わず「頑張れ~」って声を出して応援したくなった。「納税って何なのか?」みたいな問いにも真剣に向き合えるきっかけにもなる。斬新ですごく面白いし、なんかハートが揺さぶられる本だった。

  • 女性の国税徴収員が主人公。色々と税金の知らない面も解って面白い。ただ少女漫画的な展開はちょっとイマイチ。特に厳しい上司の過去などは展開が読めてしまい残念。もうちょっとストイックに書いて欲しかった。

  • 一晩で読んでしまった。
    ベタだが題材が目新しくて大変おもしろい。

  • 鏡とぐー子、この二人のコンビのこの先が読みたい。税務署に詳しくなれるのもポイント。

  • 続編読みたい。

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著者プロフィール

1976年兵庫県生まれ。2000年『マグダミリア三つの星』で第4回角川学園小説大賞奨励賞を受賞しデビュー。主な著作に「トッカン」シリーズ、「上流階級 富久丸百貨店外商部」シリーズ、『メサイア 警備局特別公安五係』、『シャーリー・ホームズと緋色の憂鬱』、『マル合の下僕』、「カーリー」シリーズ、『剣と紅 戦国の女領主・井伊直虎』、『主君 井伊の赤鬼・直政伝』(文藝春秋)など。2013年『カミングアウト』で第1回エキナカ書店大賞を受賞。漫画原作も多数。

「2023年 『忘らるる物語』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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