トワイライト

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (391ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163212203

感想・レビュー・書評

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  • 重かった・・・。
    なんか、もう少し、救われてる人が、一人でもいいから登場して欲しかった・・・。

  • ゆるやかな変化。不可逆な時の流れ。
    現在、過去、未来。
    苦しくてもつらくても日はまた昇る。
    光の届かないところはきっと無い。

  • アラフォーと呼ばれる人たちの物語。
    とても考えさせられる内容でした。

    自分にも近い将来やってくる未来。
    そのとき自分は何を思うのか、想像できない。

  • 重松清さんのトワイライト



    この作品は26年ぶりに母校で再会した同級生たちの話。
    集まった際にタイムカプセルを開ける。
    担任の先生は彼らが卒業した後に亡くなっていて、タイムカプセルには先生からのメッセージも入っている。



    この主人公が小学生だったころ大阪で万博をやっていて、同級生との万博の話や、好きだった女の子の話・・・。



    みんなそれぞれ大人になって、仕事も中堅で子供もあのころの自分たちと同じくらいの年代。仕事がうまくいってなかったり、夫婦間のいざこざなど生きていく上で人間がつまずいてしまうそんなシーンが多々出てきました。



    この本を読んで思ったことは、人間幼い頃の記憶って鮮明に覚えているものだよなぁということ。
    数日前に何を食べたすぐに忘れちゃう位に最近のことは忘れちゃうのに・・・
    読んでいたら私も昔のことを色々思い出してしまいました。



    それぞれみんなが悩みを抱えていて、それを乗り越えようとする姿は読んでいると応援したくなります。ただ、すごい悩みがリアルで・・・昔思い描いていた同級生と、何年も経ってから再会した同級生とのギャップに打ちのめされる人達を見ると何だか胸が痛くなりました。




    後何年かしたらみんなはどうなっているんだろう?そして私にもこんな悩みがあったら乗り越えられるのかな?なんてちょっと自分も心配してしまいました。




    さすが重松さんの作品。
    人間の悩める部分がとてもリアルで、何度もはらはらさせられました。
    そして全体的にダークなんだけど、ちゃんと希望もありました。
    だからこそ読み終わって読んでよかったと思わせてくれる。



    ナイフという作品ほどではありませんでしたが、全体的に重いお話でした。

  • 再読の価値はない。子供と大人の価値観の共存をこの作家はほかの作品も通じて書こうとしているらしいが、書き方は幼稚であさはかだ。

  • 重松さんらしい一冊。
    同級生、家族、未来…・
    タイムカプセルを軸に話は進んでいく。
    思い通りにはならない、子供のころに思い描いていた世界と
    現実とのギャップ。せつなくて、何度も鼻の奥がツンとする。
    最後はハッピーエンドなのかな。
    でも私は言いたい。真理子に「もう一度よく考えて!」と。
    DVは立派な犯罪!!

  • タイムカプセルを軸に話が展開。大人になると人それぞれ色々な事情があり、子供の頃の夢や希望といったものを実現したり持ち続けたりできている人は皆無かもしれない。だからといって、夢や希望を持つことを諦めたら、そこで成長は終わりで、大人になってもまた将来に向けての夢や希望を詰めたタイムカプセルを埋めて歩いていこうという感じのラスト。

  • 終始暗い感じです。でも読んでしまうのは、自分に置き換えたり、登場人物の心境が少なからず共感できるからなのかもしれない。私は今結婚をして子供がいるけれど、それが結婚していない人よりも幸せなのかと聞かれても幸せなのかもしれないしそうでもないのかもしれないと言った曖昧な言い方しか出来ません。結婚したからこその不幸せも感じるし、子供の存在も自分との戦いだったりして、いつでもどんな時でも両手を広げて幸せだと公言することは出来ません。だからもしも結婚していなかったらと考えてしまうと妄想するしかないから良い方にばかり考えてしまって、案外今よりも幸せだったのかもなんて考えてしまうこともあります。でも選ばなかった方の人生を羨むことほど虚しいことはないわけで、実際逆の人生を歩んでいたら、きっと結婚したいって思うはずなんだよね。それに結婚したからこそ結婚することが何よりも幸せだと思わなくなったんだし。


    今の時代は独身の人にとってみたら結婚は何となくマイナスなイメージなんじゃないかなって気がする。独身でも子供を持つことはプラスなイメージで。私も子供がいることで結婚して良かったと思うことがあるからそれは強ち間違いではないのかもしれない。でも現実は子供を放ったらかしにする親も多いし、私の身近でも息子の同級生の親でそういう親はたくさんいて、そういう親には言ったところで私の言うことなんて理解されない。だったら親になんてならなきゃいいのにと思う。そういうしがらみと付き合うことは子供を持つからこそ知ってしまった不幸せな状況なんじゃないかなと思う。


    あー、また感想じゃないこと書いてるな。


    そんな私だから登場人物で好きなのは淳子だけ。真理子も克也も徹夫も好きにはなれない。特に真理子は嫌い。そんな気持ちを抱えながら読んでしまったからずーっと暗い気持ちになってしまったのかもしれない。でも最後の最後に浩平の絵で泣いてしまいました。やっぱりみんなが笑っていられることが何よりも好きだよ。

  • 小学生の時に埋めたタイムカプセル。
    40歳になったら掘り出すう予定だったのに廃校、校舎の取り壊しにより早めに掘り出すことに。
    そこに集まった懐かしい顔。
    同年代が主人公なので自分のことのように読める。
    小学生のときの同級生かぁ。特別なことがないと会うこともないだろうなぁ。
    全員でなくても何人かが集まってその後つながりができていくのは羨ましい限り。

  • この人の本は読んでいて安心感があるものの、どの本もわりと似たり寄ったりなので、やや飽きる。 結局読んでしまうのだけど。
    伝えたいことは共通しているように思う。
    家族、時代、いじめ、高度成長期、などなど。

    離婚寸前だった同級生夫婦が最後はやはり別れないでやり直そうとする。
    夫(DV)の方がボコボコにされたから?そんなものでしょうか…。

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著者プロフィール

重松清
1963年岡山県生まれ。早稲田大学教育学部卒業。91年『ビフォア・ラン』でデビュー。99年『ナイフ』で坪田譲治文学賞、『エイジ』で山本周五郎賞、2001年『ビタミンF』で直木三十五賞、10年『十字架』で吉川英治文学賞を受賞。著書に『流星ワゴン』『疾走』『その日のまえに』『カシオペアの丘で』『とんび』『ステップ』『きみ去りしのち』『峠うどん物語』など多数。

「2023年 『カモナマイハウス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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