ゲゲゲの娘、レレレの娘、らららの娘

  • 文藝春秋
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本棚登録 : 396
感想 : 81
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  • Amazon.co.jp ・本 (251ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163720500

作品紹介・あらすじ

おやじの秘密、しゃべっちゃおうか。水木しげる、赤塚不二夫、手塚治虫の娘たちが語る、父の素顔。

感想・レビュー・書評

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  • 手塚治虫、赤塚不二夫、水木しげる。日本でこの三人の名を知らない人はいないでしょうね。
    その三人の娘の対談集です。
    偉人の家族という苦労話と誇りが満載で、逸話は「さすが漫画の神様!」と思うような物が多いですが、それでいて少年のようでもあり、娘との接し方に悩む父親でもありました。
    手塚先生は神であり王でもある、といった感じ。生活水準が高いですよね。破産しても、家族に惨めな思いは絶対にさせないという強い意志があったと思う。
    赤塚先生の娘さんは、すごく血を強く受け継いでいるんだなぁ…と。普通なら父を憎んでも仕方ないようにも思うのに、後妻ごと一緒に愛せるところが凄すぎる。
    水木先生は若い頃に一番苦労されたと思うけれど、堅実・誠実・確実な幸せを手にされていると思いますねぇ。ほっとする存在でした。
    娘チョイスの短編は、娘から見た父親の姿というより、娘がどのように育ったか、という家庭の事情が滲み出ているようで面白かったです。

  • 漫画界の巨匠、手塚治虫、赤塚不二夫、水木しげるの娘達の対談。
    日本を牽引した3人の裏話、家庭事情など、娘の目から見た父の姿について語る。
    現役時代は、普通の父親としてしか見ていなかった娘達も、父と疎遠になったりいなくなったりすると、父の偉大さが判るようになるらしい。今はマンガを読まなくなった自分も、小学生の頃は手塚治虫のブラックジャックが好きだった。普段はクールで高い診療費を吹っ掛ける愛想の悪い医者だが、事件が起きると全力で立ち向かう。そういう気概のある人物に憧れたものだ。
    ヒューマニズム溢れるマンガを描ける作家だから、素晴らしい家庭を築いていたかと思いきや、仕事に没頭して、あまり家庭には構わない面があったらしい。
    娘たちの対談で語られる父親から受けた印象は、手塚治虫は仕事中毒で競争心が強い、常にライバルを気にする面があった。赤塚不二夫は遊び、酒に溺れるが、生活が仕事と直結、アイデアは抜群。人を信用し過ぎて、何度も窮地に陥るようなお人好しだった。水木しげるは、苦労人。来た仕事は断らない。でも人付き合いが苦手。仕事に役立つ情報はキッチリ整理していたように几帳面な性格だったようだ。
    身内しか知らない面白いエピソード満載で、読んでいて何度も笑ってしまった。

  • 人気漫画家は多忙
    それぞれの生活も個性的である
    事業起こして負債をかかえたりで生活は派手ではなく苦しい面もあったような

  • 父親目線で一気読み。途中、何度か涙ぐんでしまった。こうした娘を持てるなんて父親冥利につきるよ。

  • ご存知、水木しげる、赤塚不二夫、手塚治虫の娘たちの座談会。家庭での父親達の奇行等が面白く、特に赤塚不二夫の破滅型生活は、家族に同情すら感じる。それにしても、手塚るみ子さんは、ピノコそっくりだなあ。

  • 単なる便乗ものにあらず。傑作鼎談。
    とにかく、手塚先生・赤塚先生・水木先生、それぞれの娘さんのキャラが完全にお父さんとカブってるんですよね。そして同様に浮世離れしている。
    なかでも、水木先生が、顔デカい人やハゲた人と遭遇すると喜ぶ話(勝手にあだなをつける)、水木先生がレゲエ好きな話が秀逸。

  • 水木 悦子
    赤塚 りえ子
    手塚 るみ子
    (文藝春秋 (2010/02)

    編集者が思いついたというこの題名
    漫画ファンなら 思わず手に取りたくなります

    水木しげる、赤塚不二夫、手塚治虫 あまりにも有名な父親
    その業績を引き継ぐ仕事をされているそれぞれのお嬢さん
    (水木しげる氏は現在も大活躍しておられますが)

    思い出や現在の想い
    三者三様で興味深かったです
    おススメの漫画もとってもおもしろかったし

    ≪ 娘の目 父の実像 ららレレゲ ≫

  • お盆の間に実家で読んだ本①

    水木・手塚・赤塚三氏の娘御の対談集。
    好き放題話しています(笑)
    いまいち話に方向性がないのが生々しいです。

    娘御を見ていると、
    お父上の人柄や家庭の様子がおぼろげながら浮かんできます。
    手塚氏の娘御は、プライドが高そう。自信があるんだな。
    赤塚氏の娘御は、発想が奇抜そう。さすが芸術家だわ。
    水木氏の娘御は、様子窺い中。まだ腹を割ってないな。
    と、勝手に想像しながら読んでました。

    女3人寄れば何とやら・・・聴き手は大変そうだ。

  • 日本漫画史に偉大な足跡を残す有名漫画家たちが娘たちの目にはどう映っていたのかについて語られる鼎談。
    3人ともいわゆるそのへんの普通の人なわけがないので、語られるエピソードも当然普通ではないはずなのですが、このクラスになると普通じゃない行動=普通のことなので、何を語られてもさもありなんて気がするのが問題か。大英博物館のミイラは多すぎてありがたみがないようなもんか。それは違うか。
    3漫画家のファンの方にどうぞ。

  • 3人とも有名漫画家の娘さんということで、幼少期に学校でちょっと嫌な思いをしたり、娘であることに重圧を感じられた時期もおありのようですが、全編からお父様のことがそれぞれ大好きだというのがよくわかりました。

    私の父は漫画家ではありませんが、モノを生み出す仕事をしているので、3人の娘さんのお父様との距離の取り方が参考になりました。

    本のタイトル、『ゲゲゲの娘、レレレの娘、らららの娘』は、朝日新聞の記者の方が就寝中に思いつかれたそうですが、何とも端的な表現で、素晴らしいタイトルだと思いました。

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著者プロフィール

漫画家・水木しげるの次女。水木プロダクション勤務。

「2022年 『ゲゲゲの娘日記』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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