世界を変えた10冊の本

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著者 : 池上彰
  • 文藝春秋 (2011年8月9日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163743905

世界を変えた10冊の本の感想・レビュー・書評

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  • 初の池上さんの本。よくテレビ番組で解説を聞いていたけど、本の方が断然わかりやすかったです。


    『アンネの日記』、『聖書』、『コーラン』、『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』、『資本論』、『イスラーム原理主義の「道しるべ」』、『沈黙の春』、『種の起源』、『雇用、利子および貨幣の一般論』、『資本主義と自由』の10冊。


    世界って…やっぱり「宗教」と「経済」で成り立ち、動いているんだな…と改めて感じた。あと根底に流れているものは、死に対する「不安」と「恐怖」なんだと知った。


    日本の今に近い状態な、経済論の解説は私にとっては難しかったです。宗教の解説は分かりやすく面白かった。とても恥ずかしいことなのですが、昨日この本を読んでいて初めてイエスがユダヤ人だと知りました。(←そこからかいっ!・汗)この本の中で一番の衝撃でした。で、宗教の混乱ぶりはなるほどなぁ…と納得。興味深く読み終えることが出来ました。


    複雑な世界や経済事情をここまでわかりやすく説明できるって、本当に精通していないと他者に説明できないんだよね。迷ったけど借りてよかった一冊。文庫ほしいな。

  • 図書館で見つけて、パラパラと。
    先日の選挙特番で池上さんを見て、ふと思いだしました。

    『アンネの日記』から始まり、ケインズ、フリードマン、ウェーバーなど、
    『コーラン』や『聖書』もはさみつつ、、『資本論』なども。

    現代を読み解くための新しい“古典”との位置付けでしょうか。

    一見するととっつきにくい書籍ばかりですが、
    池上さんらしい“わかりやすい”語り口で紹介してくれています。

    何冊かは読んだ覚えがありますが、あらためて開こうかな、とも。
    まだまだ“知りたいこと”は山積みですね、なんて。

  • 池上さんが推薦する10冊の

    >アンネの日記
    >聖書
    >コーラン
    >プロティスタンリズムの倫理と資本主義の精神
    >資本論
    >イスラーム原理主義の『道しるべ』
    >沈黙の春
    >種の起源
    >雇用、利子及び貨幣の一般理論
    >資本主義と自由

    (宗教、経済、新説、環境問題)

    これらの本は、確かに出版される前と後では、世界の在り方や、人々の意識も大きく変わった。
    きっとそれは、
    誰もが心の底に
    (これからの世をもっと良くして行かなくてはいけない。
    我々の子孫が安心して生きていける様な世の中に…、
    平和に暮らしていける世界にしなくちゃいけないんだ)

    と言う強い願いがあっての事だと思う。

    そして、その願いに応えてくれた本は人々の支持を受け、長い年月を経ても読み継がれ、今を生きる人々の間で常に本が示す意思を実行しようとされてはいるのだが、

    思ったのは、読み手の読解力も相当必要とされるな、と言う事。
    魂が込められた本に、魂が動かされるのは当然だが、
    その判断は本当に自分の意思か?
    本の成すがままにはなっていないか?

    ショウペンハウアーの著書『読書について』の一節をいつも思い出す…
    >読書とは人にものを考えてもらう行為である。

    導きの書の内容がどんな結果をもたらすかは、あくまで読者次第、
    読む人がいて、はじめて本には相当の価値が生まれるのだから。

  • 私の頭の中の「世界のしくみ」に、つながりを与えてくれた本。世界史を習ってきた中で、どうしてそうなったのか?がはっきりと方向性とつながりが見えてきました。世界は、宗教と経済で動いていますね。そのどちらにも、人の心が見え隠れしている。面白いです。

  • さすが、池上さんといったところである。
    大変読みやすくスラスラ、あっという間に読めた。

    大切なのは宗教の関係性である。
    全ては、宗教からきているといった感じだった。

    付箋の数は少ないが、読みやすかったためつけわすれているといった感じである。

  • 一章ずつ個別に紹介という形かと思っていたら、『アンネの日記』に始まり、『聖書』『コーラン』と続く形で、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教など、関連付けられて紹介されていてわかりやすく、とても読みやすい本でした。

    本のタイトルも、その著者も、一度は聞いたことがあるけれど、
    古いし難しそう、興味がわかない、だから手に取るまでは至らない。
    なんだけど、でも、理解できるかはわからないけど、ちょっと背伸びしてでも読んでみようかな、そう思わせてくれる一冊でした。
    改めて、本が世界を変えるってすごいことだと思う。

  • 今回も勉強になった!
    アンネフランクと中東問題のつながりなど目からウロコでした。

  • わかりやすいと定評のある筆者の書き筋はなるほど非常に読みやすい。読み進めて、ん?理論は分かるが、この場合はどうなる?と疑問が生じたところに小気味良く説明を差し込んでくれる。本書において最も注目すべき点は、冒頭一冊目のアンネの日記である。ここには筆者独特の思考が披露されており秀逸。その後続く9冊はいずれも宗教上の至上文書もしくは学術的名著であり、なるほどと頷けるもの。解説はさらさらと流麗だが、特に新しい目線は盛り込まれていないようである。


    ①アンネの日記
    ユダヤ人の国家イスラエルがパレスチナを包囲し攻撃しても国際社会からの批判が鈍い理由はこの本にあると言う。アンネの日記から見るユダヤ人の運命的な悲惨さが人の心をつかみ、重りのように働くからだ。筆者は、父親の編集を経ないアンネの日記からは13〜15歳の少女の性の目覚め、愛の目覚め、ユダヤ人女性としての目覚めが伺えると書く。可憐な一少女ではないアンネがそこにいる。

    ②聖書
    ユダヤ教とキリスト教の違い。旧約聖書と新約聖書の違い。なぜユダヤ人が迫害されてきたのか、それはイエスを殺したからである。そのために卑賤の職である金貸ししかできなかった。しかし、金貸しに長じて富を得て、また更に妬みも混じった迫害を受けるようになる。

    ③コーラン
    イスラム教とキリスト教の違い。預言者ムハンマドが暗記し、のちに編集されたコーラン。

    ④プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神
    社会の下部構造である経済が上部構造である宗教や文化に影響を与えるとしたマルクス主義に反論するもの。ウェーバーは経済的に成功している人々がプロテスタントに多いという現象に着目。厳しい禁欲を守り、職業=神から与えられた使命という概念をもつプロテスタントこそが、職業倫理を守り、資本主義経済で成功していったと考えた。
    カルヴァン派の予定説によると、人は生まれながらに永遠の生命か永遠の死が予定されている。信者は常に自分が選ばれているという確信をもち、疑いを捨て、自信を救わねばならない。自己確信を得るために職業労働があった。怠惰な生活は自分が神から選ばれていないことの証明になるのです。神の栄光を示すために天職に従事し、時間を浪費せず、怠惰な生活をせずに働き続ける。資産が貯まったらこれを浪費せず、資本を再投下する。
    アメリカに渡ったのちは宗教的背景は消え去り、金儲けの奨励だけが残った。これが強欲資本主義を生み出した。

    日本ではなぜ資本主義が起こったのか。時間を守り、勤勉勤労を尊ぶのか。疑問は尽きない。

    ⑤資本論
    資本家は労働者を雇って働かせ新しい価値を生み出す。価値は資本となり、資本の奴隷となった資本家は無秩序な競争へと突入し恐慌を引き起こす。貧富の格差が拡大し、困窮した労働者は団結し、資本主義を転覆させる。資本主義の欠陥を知る上で役に立つが、資本主義が崩壊したのちの道筋については書かれていない。

    ⑥道しるべ
    オサマビンラディンの教科書。現在のイスラム世界は人間による誇称。全世界をイスラームが導くために、イスラームの原理に立ち返らねばならない。主権は唯一神にあるのであり、地上の人間にはない。すべてアッラーに帰属するという考えであり、未明世界がすべてイスラームに変わるまでジハードは続く。

    ⑦沈黙の春
    化学薬品が野鳥のふるえる、芽のでない沈黙な春を呼ぶ。とりわけ安易に使われすぎた農薬、ノミシラミ退治のDDTについて警鐘を鳴らしている。生産者が安い投資で作物を生産するがために、消費者は税金を払い管理機関を設けねばならない、しかし農薬はおびただしい量でとても管理し切れるものではない。結局消費者は税金を払い、毒をもらい続ける。

    ⑧種の起源
    種の変異と自然淘汰について初めて明らかにしたもの。この時代、遺伝がどのようにして起こるかは明らかにされていないにも関わらず、ここまでの成果を上げた。しかし、キリスト教徒の一部は黙っていない。神の設計図による進化だと折り合いをつけるものもいるし、インテリジェントデザインによる進化だと主張するものもいるし、子供が学校で進化論を教えられることを嫌いホームスクリーングを選択している家庭もある。

    ⑨雇用、利子および貨幣の一般理論
    我々の経済社会の欠陥は完全雇用を与えることができないこと、富と所得の分配が恣意的で不公平であることであるとし、市場介入すべきでないという古典派を批判。ケインズの思想により政府は不況時に財政支出を増やし、恐慌の発生を未然に防ぐことが出来るようになった。大きな政府の誕生である。古代エジプトのピラミッド建設には農閑期の雇用創出目的があったという事実。

    企業経営者が想定する利潤率が利子率よりも高いとき、資金を借りてでも投資する。しかし金利を下げても、将来への不安が消費や投資を押しとどめる。これが流動性の罠、まさに日本のゼロ金利下でのデフレ進行がこれを体現している。
    好況時も政府が財政支出を抑えないために恒常的な赤字に悩まされている。政治家は人気を得るために景気に逆行することはできない。これはケインズが知性を信頼しすぎたこと、インテリ家庭だったことが起因していると批判される。

    ドルを基軸通貨とせず、金やその他の商品価格に連動する『バンコール』という新しい国際通貨を提唱して敗れたケインズを見直す動きも出ている。

    ⑩資本主義と自由
    シカゴ学派、新自由主義、リバタリアン。筆者フリードマンは変動相場制を初めて提唱。政府の役割は個人の自由を守ること(安全保障、治安維持)に制限すべき。まさに夜警国家である。

  • いまやすっかり常識となっているものだから、今更全部読むのもなぁと思える本たち。沈黙の春や、種の起源、資本主義のらへんなんかは特に。だから、どういう背景でこのような本が生まれて、どういう風に世界を変えていったのかを知る方が意義があると思う。この本はそれを知れる本!これを読んでから各本を読むのがいいかも。

    以下メモ

    ○アンネの日記
    ○聖書
    ○コーラン
    ○プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神
    ○マルクスの資本論
    使用価値と交換価値
    商品は抽象的な人間労働を受肉しているから価値がある
    商品が貨幣へ、貨幣が資本になる
    ○道標
    ○沈黙の春
    ○種の起源
    ○雇用、利子および貨幣の一般理論
    ○資本主義と自由

  • 池上さんの話し方がそのまま本になった感じ。「こういう順番に疑問がわくだろうな」と見越したように解説が入るので、とても分かりやすい。10冊のチョイスもバラバラではなくて、ああ、だからこの10冊でこの順番なんだなって分かる。経済学部なのに、マルクスもケインズもフリードマンもロクに読んでなくてマジすまんかった。。

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世界を変えた10冊の本の作品紹介

『資本論』『コーラン』『アンネの日記』からケインズ、フリードマン、M.ウェーバーまで。池上解説で今度こそわかる、現代を読み解く"新古典"10冊。

世界を変えた10冊の本はこんな本です

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