おいで、一緒に行こう 福島原発20キロ圏内のペットレスキュー

著者 : 森絵都

• 文藝春秋 (2012年4月23日発売)

感想・レビュー・書評

[mishika53さんの感想 · 2013年11月6日]

作家の森絵都が、福島の原発事故で避難地区に置き去りにされた犬猫を、仲間たちと救出に奔走したドキュメント。立ち入り禁止地区にも潜入してのかなり危ない部分もあり。

[ハイジさんの感想 · 2013年7月19日]

切ないね。　
二年前のあの目をふさぎたくなるようなテレビの映像、あの中に流される屋根の上にいた一匹の犬の姿が忘れられない。

私は３匹、実家には５匹の猫と１匹の犬を飼っている。　どの子もわけありで私たちのもとにたどり着いた子たち。
みんなかわいい。　家族の一員になってる。

震災の時は、犬猫のフードを送らせてもらったけど、立ち入り禁止区域まで足を運んでくれたこの人たちには、頭が下がる。
文中に出てくる「カイ」と飼い主さんのところで、涙があふれた。

同じところにあった写真集、目をつむってたけど、ちゃんと見てみようと思う。

[momoinu07さんの感想 · 2013年7月7日]

原発20km圏内に残された動物たちを救おうと働くボランティアの記録。行政が動いてくれず、むしろ邪魔してくるという状況の中、それでもあきらめずに進んでいく人々がかっこいいと思いました。筆者も言っているように、これが正しいことなのか、間違っていることなのかはわかりませんが、現状何もせずにはいられなかっただろうし、すべてが終わってから正しかったのかどうなのかがわかることなんじゃないかと思います。

[nachikoさんの感想 · 2013年6月15日]

なぜ警察はペットレスキューだけを厳しく取り締まるのか、なぜ国は助けてくれないのか、本当のことが知りたい。
今自分が出来ることは、市や県に問い合わせて自分たちの避難の時はどうなっているのかと確認しておくこと。
うちの県はペットと共に！でした。
ボランティア。たくさん感じることがあっても実際に行動に出来る人が本物だと思う。

[ぐっちさんの感想 · 2013年5月26日]

タイトルにほれました。
すごく、心の響く言葉だと思います。
やさしさにあふれてる。

[kazzh0327さんの感想 · 2013年2月11日]

東北大震災で別れてしまったペットや家畜の様子。

ボランティアでペットを回収し里親や飼い主へ引き渡す活動をしている方に同行取材した内容が書かれています。

なんという行動力というか…、母性で動いているとはいうもののある意味命懸けでしているわけで、おそらくは多くの死骸や理解のない警察、心ない飼い主の反応を見て傷つくことの方が多いはずなのに…。
ただすごいなぁと。

しかし、もうひとつ驚くのは20km県内に入って作業している彼女らに同行し、本にまでしちゃう著者と出版社。
みんながそれぞれの立場で本気で取り組んでいるから、内容も伝わって来るし心に響くのかなと感じました。

テレビでは放送されない震災の被害。
連れていきたくても出来ず、置き去りにするという残酷な選択肢を選ばざるをえない彼らの心の傷は一生残るだろうと思います。

じゃあどうしたら良かったと言えないのがまた残念なところです。

[shumeisさんの感想 · 2012年12月21日]

起きている現実をありのまま報道する。

[akoさんの感想 · 2012年12月17日]

読みやすさは、さすが小説家だなぁーと思った。地震と原発で、いままであった日常は日常ではなくなった。だいぶオブラートに包んでのレポートかとは思うが、それでも何度かは涙が溢れた。過酷な世界にボランティアの行動力が救いだった

[しんきたさんの感想 · 2012年10月22日]

福島原発事故後にペットを助ける話。
残された犬が家を離れようとしない。
切ない。

[damesyainさんの感想 · 2012年10月12日]

動物をかっているひとなら読んでいて泣けてきます。何があっても猫たちとは離れないと心に決めました。

著者プロフィール

森 絵都（もり・えと）：1968年生まれ。90年『リズム』で講談社児童文学新人賞を受賞し、デビュー。95年『宇宙のみなしご』で野間児童文芸新人賞及び産経児童出版文化賞ニッポン放送賞、98年『つきのふね』で野間児童文芸賞、99年『カラフル』で産経児童出版文化賞、2003年『DIVE!!』で小学館児童出版文化賞、06年『風に舞いあがるビニールシート』で直木賞、17年『みかづき』で中央公論文芸賞等受賞。『この女』『クラスメイツ』『出会いなおし』『カザアナ』『あしたのことば』『生まれかわりのポオ』他著作多数。

「2023年 『できない相談』 で使われていた紹介文から引用しています。」