- Amazon.co.jp ・本 (560ページ)
- / ISBN・EAN: 9784163812908
感想・レビュー・書評
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人生うまくいかないのは顔のせいだと、整形でとびきりの美人に生まれ変わり、小説家になった女性。私生活では不倫を続け、その相手に認めて欲しいがために書いた作品で次々と成功を収めていく。
それにしても、男に愛想を尽かされないように結婚の邪魔もせず、他の人とも付き合わずに一途に思い続ける主人公は、不倫男にとってこの上なく都合のいい女。あまりにも身勝手で安易な展開で、何とも理解しがたい。
この薄っぺらさを純愛と呼ばせたいのか、作者にとってはこういう女性が理想なのかと、首を傾げてしまった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
あらすじがどこまで続くのか、オイオイ、です。
まず、女性の美しさをわかっていない。顔を変えれば則いい女という発想が稚拙。小説家の話でよくここまで時代も季節も天気も描かずに書けたよな。 -
貫井徳郎『新月譚』読了。ベストセラーを連発した美人作家はなぜ49才という若さで突然筆を折ったのか。一人の若い編集者が彼女のもとを訪ね、その訳を聞き出す。そこにはある男性との長い恋愛遍歴があった。著者はミステリ作家というイメージだったが、そこからの新境地。ページを繰る手が止まらず。
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設定が設定なので共感とかは皆無。感動する事もなく、暗い気持ちになる事もなく。ただ、小説家の話としては面白かったです。
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一人の浮気性の中年男を一途に慕う、整形美人な小説家の話。
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作家のお話。現在→過去→現在と面白い流れ。主人公の気持ちもすごく共感しやすく一気に読んでしまった。
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表紙の雰囲気からミステリを期待していましたが、そういった要素はなし。
人気絶頂で筆を負ったベストセラー作家の半生を描いたもの。そのほぼ全てがが木之内との恋愛。なんと貫井さんの恋愛小説。幸せな時間あり、ひとりで思い悩んで深みにはまることもあり、開き直ったり、諦めたり・・・木之内に対する執着が半端ない。内面を深く掘り下げているため読み応えがある。女性の心理描写をここまで違和感なく描く男性作家って初めてかも。わからなくもないのが怖いところ。笑
恋愛小説であれどそれだけじゃないのが良い。なぜ小説を書くのか、物語を生み出す苦しみや喜びといった小説家の内面についても多く描かれているのが面白い。これは作者自身の投影なのかな。
木之内は和子のことを実際はどう思っていたのか。個人的に、木之内視点もほしかった。ないからこその物語だとは思いますが。 -
天才小説家と運命の男性との物語。
傑作が生み出されるにあたっての勢いが爽快。
内向的な主人公故の心理描写が、ここまで書くか、と圧倒された。