新月譚

著者 :
  • 文藝春秋
3.60
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本棚登録 : 904
感想 : 211
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  • Amazon.co.jp ・本 (560ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163812908

感想・レビュー・書評

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  • 今までの貫井さんとは、方向性が違うような気がしたけれど、やっぱり、面白かった。和子の、木之内に対する執着ぶりはすごかった。そこまで魅力的な人なの?って思って読んでたけど、やっぱり、最後まで分からなかった。昔、「何で同時に2人の人を愛したらダメなの?」と言ってた人を思い出した。木之内はどうしようもないし、和子もどうしようもないと思ったけど、2人がいいならいいかと、結局思ってしまった。長い話だったけど、私は嫌いじゃない。

  • 殺人がない貫井徳郎作品ですが、引き込まれました。
    小説に限らずですが、誰か一人に伝えたいし、誰か一人がわかってくれれば良いんでしょうね。
    二人の最後はただただせつないです。

  • ミステリーではなく、恋愛もの。読みやすくて一気に読めた!大人の恋愛。

  • ミステリーテイストなスタートだったので
    意外な展開を期待して読み進めたのですが、
    盛り上がりにかけたまま終わってしまった。
    作者の小説感がたくさん散りばめられていた。

  • ベストセラー作家・咲良怜花が絶筆するまでの物語。

    ミステリかな?と思いきや恋愛小説でした。
    貫井さんのミステリものが好きなワタシには物足りない…。
    文章は読みやすいので一気に読破できると思います。

    もっと壮絶な過去があるのかと思いきや、意外と普通だった。
    執念深い一人の女性の恋愛物語です。
    それだけの価値があるのかい?その男には~!!!と思っちゃうけど
    、実際にこういう思いで不倫を続ける人は多いんだろうな。
    カレしか自分を理解してくれる人はいない。
    カレを一番理解してるのはワタシだけ。とかってさ~。

  • エピローグまでは☆3だったが、最後にぞくときた。
    何があるわけでもない、良くあるエンディングだったんだけど。
    やっぱこの作者の文章が好きなんだろうな。

    ミステリーではなく恋愛小説。しかも文章が軽くないから良かったけど、そのへんに転がっていそうな話。
    いつまでこの調子で続くんだろうと思いながら飽きずに読んでしまった。

    イマドキ流行の軽い文章じゃないけど読みやすいのがいいなー。

  • 20130312読了
    女性目線で共感ができ、なおかつ文章力があるので一気読みしたが、読み終わると陳腐なストーリー。
    主人公の絶筆宣言の裏には壮絶な経験が隠されてると思いきや、大したことなく。
    途中が面白かっただけに残念。

  • 容姿コンプレックスの女性が、恋愛体質の男に振り回されて、整形美女に変身し、変わらない劣等感と男に対する独占欲をバネに小説家として成功していく、みたいな話。

    女性の内面のどろどろを描いたつもり、だと思いますが、やっぱり女流作家が自分の臓腑をとりだしてニヤリとしているようなおぞましさは 無いなぁ..... まぁ、好きではありませんが。
    モデルがもっと鮮明ならちょっとは迫力が出たか?
    男性は怖いと思うのかなぁ?

  • 貫井さん本は初めてですが一気読みでした。物語の設定としては派手なものはなく、どちらかと言えばありきたりな気もしますが読ませる力があったように思います。

    ただ女性の心理と一括りとしては齟齬になるかも。主人公の女性の思考を受け入れられない女は沢山いると思う。だからこそ上手いなぁと思った。不器用な女は複雑だ。そこを書くのは男では難しい。

    なんというか言葉って凄いですよ。欲しい言葉を与えてくれる人物。自分の輪郭を意識させてくれる人物。自分の知らない自分を見せてくれる人物。そんなに人には早々出会えない。 そう思えるのも不器用な主人公ならではなんだろうな

    貫井さんの他の作品を読んでいないからかもしれないけど。 設定は小説としては平凡かな~とは思った。ただ木之内みたいな人がいたら私ちょっとテンション上がるかも。私、言葉にやられるタイプ。自分不器用ですから。

  • 1人の男性に執着し愛した女性作家の半生。決して報われないけどいつでも彼女の中に彼がいる。褒めて欲しい、認めて欲しい、私を見て欲しい。常に浮気はする、他の女性と結婚する、不誠実だけど、彼女の欲しい言葉をくれる男。それが欲しくて中毒のように彼を求める。もっと苦しくドロドロした話かと思ったら、文章がサラリとしていて読みやすかった。最後には彼が不誠実だか誠実だか良く分からなくなる、理屈じゃない、そうなっちゃったら止まらないどうにもならない。

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著者プロフィール

1968年、東京都生まれ。早稲田大学商学部卒。93年、第4回鮎川哲也賞の最終候補となった『慟哭』でデビュー。2010年『乱反射』で第63回日本推理作家協会賞受賞、『後悔と真実の色』で第23回山本周五郎賞受賞。「症候群」シリーズ、『プリズム』『愚行録』『微笑む人』『宿命と真実の炎』『罪と祈り』『悪の芽』『邯鄲の島遥かなり(上)(中)(下)』『紙の梟 ハーシュソサエティ』『追憶のかけら 現代語版』など多数の著書がある。

「2022年 『罪と祈り』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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