傾国子女

著者 :
  • 文藝春秋
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感想 : 42
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  • Amazon.co.jp ・本 (388ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163818900

感想・レビュー・書評

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  • 読了。読み終わった後のだらーんとした落ちる感(ウシジマくん系)が快感。話題の人達が登場して臨場感がある訳だけど、そこよりも何も残らない残〇感に近い感じが癖になる。いったい誰が読むんだろ?と思ったら結構沢山の人が読んでいるのね。。。

  • 人に勧められて読み始めた。
    ヒロインは高校生の時点で波瀾万丈のてんこ盛りで、嘘っぽ過ぎて引き込まれないのではと思いきや
    テンポがよく、あっという間に読み切ってしまった。
    嘘っぽすぎる話の連続も、これだけの密度で描かれていると、反って納まりがよい。漫画が原作の映画やドラマの様でもある。
    エンターテイメント小説でもあるけれど、島田さんの社会批評も盛り込まれていた。

  • うーん。痴人の愛をおもいだす。まあ意識してるんだろうけど。でも視点が女側からだからな。そこが違うよね。白草千春。。。どうなんだろうなあ。たぐいまれなる美貌に対して、ちょっと頭が足りないですよね。男性が読むほうがエロスや妄想をかきたてられるんじゃないかなあ。女性だと、どうしても、軽蔑が伴う。まあ僻みといわれるのと紙一重なんだろうけどさ、絶世の美女なんだからさ。男としてはいっぺん出会ってみてえなあ的神々しさを感じるとしても、女性はすくなくとも目標にもしないしあこがれもしないよね。モラルも母性もあったもんじゃないしね。子をもつ女性なら顔をしかめるしかない。賛否両論じゃないかなあ。まあ読み終わってみれば、そらあ1冊の本にしたくなるくらいの女の半生なんだけどさ。男が造りだす女性像ってかんじ。ほんとにこんな人生の女がいたとしてさ、こんな本音じゃないじゃん、絶対さ、ていう箇所ありまくり。まあ、ちょっと過激で非日常な昼ドラとかがすきなひとに、ススメます。私は千春は嫌い。

  • 発売して間もなく購入したけれど、半分読んだところで読む時間がなくなりやっと読み終わった。

    島田雅彦氏らしく、読み易い文体、リズム、次はどうなるの?!っていう本でしたが。

    恋愛物が好きで、ある意味恋愛物な気がするけれど、
    島田雅彦氏の本当か嘘かわかんなくなくなるストーリーがすきだけど、今回はおもしろかった!という読後感がもてなかったのは、あまりにも主人公が波瀾万丈すぎてかしら。

  • 「美貌ゆえに地獄をめぐる女の運命は!?」とありました。最初はそうでもなかったんだけど、だんだん続きが気になって、一気読みしてしまった。

    なんとなく「カオスの娘」を思い起こさせるような展開。島田氏はキレイな人をどん底に叩き落とすのが好きなんでしょうかね。千春が「月と土星のオポジション持ち」で「土星に押さえられてる」というのが、占星術をかじる者としては興味をひかれた。

    表紙の千春ちゃんほか、千春をめぐる男たちの顔をヤマザキマリさんが描いていて、これ、文豪に似せてるの?それっぽい人が思い浮かぶ画。

  • "甘んじられない"生き方…かな
    流れに翻弄されつつも、長いものに巻かれてうまくやり過ごすことができない
    悪いことをしている男を許さず、自己保守に逃げず、戦う
    どこまで堕ちようと。

  • フィクションとノンフィクションの差が無い感じ。女性の底意地と魅力的な女の武器を、リアルに表現されており、引き込まれた小説だった。対照的な二人が、一心一体となるのも女性どうしで無ければ出来ないストーリーではないか。

  • 漫画を読む感じで、面白かったが、文学的には、イマイチ。

  • 久々に島田雅彦の本を読んで一気に面白く読めた。最後のほうがちょっと話の勢いが緩んできたけど、途中の展開の早さはとてもいい!主人公の親友がとても冷静に判断する参謀として終生変わらぬ愛情を注いでいるのが一番ぐっと来たところ。美男に生まれてもこういうことはなさそうだけど、美人に生まれるとこういうこともあるのかもしれないなーと思される。

  • 読み終わったら一気に老け込んでしまったような気がしました。普通の大学生で神楽坂をぶらっとしていただけの七海が千春の交通事故現場目撃者券語り部になって千春の生き様をトレースしたので、次の傾国子女になる見込みが高いことが希望でした。英雄の女性版だなと思いました。アメリカや中国アジアの一部の国に利益をもたらす施策を行うことで自分の私腹をこやす政治家や事業家を転覆させることが、自分の役割と気付いてしまう美貌の持ち主。デモに参加する以上に、効果あると目が覚めるようでした。

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著者プロフィール

作家

「2018年 『現代作家アーカイヴ3』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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