火花

著者 :
  • 文藝春秋
3.27
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本棚登録 : 14802
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  • Amazon.co.jp ・本 (152ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163902302

感想・レビュー・書評

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  • 面白いのに進まないという小説だった。テレビで拝見するお笑いを職業としている人達の世界なので、興味深かったし、その裏側を覗くような気分で読み始めたけれど、なかなか深かった。けれど何か残ったかと言われれば?だ。

  • 芸人として食ってゆく事の難しさをよく表現している。この本を読む迄は芸人の世界の厳しさなど、向き合ったことがなかった。今後漫才の見かたが変わってしまいそうに感じた。夢を追う事は素晴らしいが、自分や周りの人まで不幸にしてしまう前に、諦める決断も必要なのかも知れない。

  • 今まで読んだ芥川賞受賞作の中では、
    わりと読みやすく感じました。

    芸人としての道を探求し続ける徳永と神谷、
    延々と続く二人の苦悩と葛藤に、
    大げさかもしれませんが
    「あなたは今、自分と真面目に向き合っていますか?」
    と、問いかけられているようで…。

    話題になってから、又吉さんを意識してみるようになりました。
    いつも淡々としていて、変わらぬ表情からは、
    何を考えているのか想像もつかない。
    でも頭の中は常に夥しい数の活字が踊ってるんですね。

    何の先入観もなく読んでいたら、
    また違った感想を持ったかもしれないけれど、
    徳永(限りなくイコール)又吉さんになってしまうのは仕方がないですよね。

    • あいさん
      こんばんは(^-^)/

      火花の事、教えてくれてありがとう♪やはりまだまだ本棚で眠っているような気がしてきました(笑)

      昨日、「...
      こんばんは(^-^)/

      火花の事、教えてくれてありがとう♪やはりまだまだ本棚で眠っているような気がしてきました(笑)

      昨日、「ジャイロスコープ」買ったよ!こちらは積まずにすぐに読みますね。
      杜のうさこさんが待っていてくれると思うと頑張れます。

      ところで、メールの件だけど、私はメールがきちんときてるわ。
      今日も杜のうさこさんから2通届いているよ。

      だから、リニューアルとは関係ないと思うわ。
      なんでだろうね…
      メールがないと不便だよね。
      早くよくなるといいね。

      全然変な事じゃないよ。
      こんな頼りない私に聞いてくれて嬉しかったです♪
      これからも色々話し合いましょうね。

      2015/12/15
    • あいさん
      こんにちは(^-^)/

      メールが届くことを祈ってこちらにコメントさせてもらうね♪

      メールの事色々試したんだね。でも、うまくいか...
      こんにちは(^-^)/

      メールが届くことを祈ってこちらにコメントさせてもらうね♪

      メールの事色々試したんだね。でも、うまくいかなくてもどかしいよね…

      でも、他に同じ症状の人がいてよかったね。杜のうさこさんのパソコンのせいじゃないとわかってホッとしたね。
      やはりブクログの何かに悪いところがあるんだと思うわ。すぐに対応してくれるといいのだけど。

      でも、今回の事で杜のうさこさんがコメントやいいねを本当に楽しみにしてくれてるとわかって私嬉しい気持ちも出てきました(*^^*)♪

      みんなどうなんだろう、コメント迷惑かなって思っていることもあるので。

      杜のうさこさん困ってるのに嬉しいこともあるだなんてごめんなさいね。

      またメールの事何かわかったら教えてね。待ってます♪

      「ジャイロスコープ」にクリスマスの話が!?ドキドキします〜 教えてくれてありがとう(^-^)/
      2015/12/17
    • あいさん
      こんばんは(^-^)/

      嬉しい報告ありがとう♪ お知らせメール届いたんだね!よかったね。ホッとしました。
      これで、いいね、コメント...
      こんばんは(^-^)/

      嬉しい報告ありがとう♪ お知らせメール届いたんだね!よかったね。ホッとしました。
      これで、いいね、コメントがすぐわかるね。

      コメントの事ありがとう!
      私はのんびりだからいいね、コメント付けるの遅いけど、これからも仲良くしてね〜♪

      それでは、悩みも解決、ゆっくり休んでください。
      おやすみなさい☆
      2015/12/17
  • 情景の描かれ方がとても丁寧でした。

    読後はどうしようもない気持ちになり・・・とても胸が苦しくなりました。

    自分を貫いて生きる、それ故にうまく生きることのできない、世界に馴染めない神谷さん。
    神谷さんに憧れる後輩徳永。徳永は世界に馴染めないと自覚しつつも、生きるために神谷さんのようにお笑いの中で自分を貫いて生きることを選ばなかった。

    徳永の、好きなように生きる神谷さんへの嫉妬、蔑み、憧れ、尊敬という正反対の気持ちが混ざった感情にとても共感できます。

    「生きている限り、バッドエンドはない。」

    それでも、これからの神谷さんを思うと、なんだか途方もなく絶望した気分になりました。

    どうしても、又吉さんと徳永がかぶります。

    徳永と山下の最後の漫才は泣けました…。会話、ネタの掛け合いがやはり秀逸!

  • かなりの話題作だし読んでおこうと思って前情報何も無しで読み始めたら漫才をしている徳永と先輩神谷のお話で徳永がもろ又吉と被ってしまって又吉っていい人なんだろうなぁ、、、としみじみ思った。
    初めての小説なのに書き方すごく上手いし比喩表現とかも凄くいいしテンポもいいし、さすが読者大好き芸人なだけある!!!
    芥川賞受賞したっていうからすごく面白いのか!というとそういうわけでもなく、ただただ人間の深みというか面白さが上手く書かれた作品という印象。
    普通の日常の普通の話?というか、ずーっと浮上しないけど味があるお話だった。
    徳永と神谷の関係性がすごく良くて、又吉たち芸人さんたちはこんな感じなのかなぁ?と想像するのも楽しかった。

  • これまで又吉さんのエッセイや自由律俳句を読んでいたので、一体どんな小説になったのか、気になっていました。

    体温が低そうな淡々とした文章なのに、時折ハッとさせられる鋭いことや、ぶっとびそうなばかげたやりとりや、"笑い"に対する真摯な姿勢を感じさせる部分が入れ替わり立ち替わりやってくるので、終始胸がざわざわと波立つような感覚を味わっていました。
    1つのことに真剣に向き合い、もがいている彼らの姿は、どこかで自分とも重なる部分があり、彼らがうまくいかないほど落ち着かない気持ちになりました。
    ずっと泣き笑いみたいな表情を浮かべていた気がします。

    読後にタイトルが響いてくる小説でした。
    今回はストーリーを追うのが中心の読書だったので、もう一度、今度は又吉さんの哲学に注目して読んでみたい1冊です。

  • 売れない芸人スパークスの徳永は、熱海の花火大会で、
    師匠として仰ぐべき先輩芸人あほんだらの神谷に出会った。
    笑いについて議論しながら、それぞれの道を歩んでゆく。
    二人の運命はーー。


    神谷は、笑いに対して自分の哲学を持っていて、
    芸人的センスは突出しているが、人間関係の不器用さも
    際立っているのは説明でわかったけど、
    お笑い論の部分が良くわからなくって
    芸人的センスが天才的だという事が文中に感じられず、
    徳永が、そこまで心酔する事が分からなかった…。
    神谷に魅力を感じる事が出来なかった。
    しかし、芸人としての葛藤や信念やプライド
    生き辛さや迷いなど徳永の心情が丁寧に綴られている。
    又吉さんは、とっても真摯に深く考えてるんだなぁって感じた。

    普段の何気ない会話や真面目な話でも、
    ボケたりツッコミを入れたり…それが読んでてしんどかった。
    お笑い論も良くわからなかったり、しんどかったりしたけど、
    スパークスの最後のライブには涙がこぼれました。

    読み始め、極端に改行が少なく…一面文字ばかり…。
    読み辛いって感じたけど、語彙が豊富だと感じさせられた。
    描写が詩的だなぁとか、美しいなぁとか
    逆に小難しく語るなぁとか
    これが、純文学なのかなぁ。

    徳永は、やはりどうしても又吉さんとしか思えなくって、
    神谷は誰になるんだろうって…。

  • 気になっている作品だったが、単行本でないので少し待ってみようと思っていたところ、会社の同僚から貸していただいたので、速攻読んでみた。

    もっと文学文学しているのかと想像していたが、平野啓一郎先生の「葬送」の合間に読んだ為か、それ程窮屈には感じなかった。
    文体は易しく感じられたほど。

    内容については、自分とは全く違う世界観なので何とも・・・。
    お笑いの哲学と言うのか、クリエイターの苦悩と言うのか・・・。

    自分の立場だと感情移入もしにくいし、村上春樹先生の小説の主人公「僕」のように、私が主人公を好きになるのかと言うと、それも無かった。

    エラそうに批評して、お前にこんな文章が書けるのか!!と言われれば、絶対に書けないが・・・(^^;

  • 芥川賞おめでとうございます!
    ちょうど図書館で予約してたのが手元に来ました(買わずにすみません)。
    会話のシーンは大阪弁でとても読みやすいけど、さすが文章はもう落ち着いた作家さんの雰囲気かもし出してますね。
    今まで沢山の本を読まれてきたとよく耳にして、
    ふと私も子供の頃から沢山本読んできたけど、そんな私とはやっぱりどこか感じる事が違うんだろうし、言葉に置き換える事をキチンと出来るのって素晴らしい才能なんだろうなって素直に思えました。
    芸人さんとしても、これからも応援していきます!

  • 芸人の世界を少しだけ垣間見ることができた。常に面白いことを考えて、後輩の面倒も見て、借金して、ろくなことしてないけど、自分がいいと思った人生をただひたすらに突っ走っているのもいいなと思った。

著者プロフィール

又吉直樹(またよし・なおき)
1980年、大阪府寝屋川市生まれ。2003年より、お笑いコンビ「ピース」として活躍。2015年『火花』で第153回芥川賞受賞。代表作に『東京百景』『劇場』『人間』など。

「2021年 『林静一コレクション 又吉直樹と読む』 で使われていた紹介文から引用しています。」

又吉直樹の作品

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