キングレオの冒険

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 194
感想 : 27
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  • Amazon.co.jp ・本 (333ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163902838

作品紹介・あらすじ

京都の街で次々起こる“シャーロック・ホームズ譚”見立て殺人事件。犯人の挑発に、「日本探偵公社」所属の名探偵キングレオが乗り出した!顔なき犯人との知恵比べ、見え隠れする黒幕の存在……勝負は、引退を賭けた探偵バトルへともつれこむ。若き超人探偵×伝説の老探偵、勝つのはどっちだ――!?

感想・レビュー・書評

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  • “赤影連盟”だとか“なんたらの紐”だとか、ホームズ譚見立てとは言っても砕け過ぎなタイトルでしたが、なかなかしっかりした推理物でした。途中からルヴォワールシリーズの論語君が登場して、彼の祖父の事件に絡んできますが、「あれ?こんな真相だったっけ?」と思ったらパラレルっぽいのですね。論語君もルヴォワールよりもっと得体の知れない魔王めいた雰囲気だし。これ単品でも楽しめるとは思いますが、私としてはルヴォワールを先に、が、オススメ。

  • 同性バディものとして狙ってる層がわざとらしいなぁと思いつつ、事件の厚みが増していく後半おもしろかった。逆転裁判っぽい。
    本作のライバル役が主人公を務める別作品があるようなので読みたい。

  • JDCと戯言を足して二で割って、今風にした感じ。
    面白くは読めたけれど、それ以上特には。

  • 名探偵のキングレオこと天親獅子丸と、従兄弟であり優秀な助手の大河が出てくる短編ミステリ集。

    各話のタイトルや事件の感じがホームズのパロディになってるのでホームズを知ってるとちょっとニヤっとできるかも。

    二人のコンビ愛はなかなかのもので、タイミングの悪さもあって周りから付き合ってるのかと勘違いされたりもするのでそういうコンビものが好きな人にもいいと思います。

  • 日本探偵公社の傲岸不遜な名探偵・天親獅子丸。従弟の大河は、彼の助手として、多くの事件に携わっていく。
    各話タイトルからわかる通り、ホームズのパスティーシュ。本家を下敷きにしつつ、筆者らしい世界で楽しい。並外れた名探偵ぶりが痛快だし、BLと勘違いされる関係性にもにやにや。
    登場人物の名前に覚えがあるのに、設定が一致しないと思ったら、『ルヴォワール』シリーズとは別の話(=パラレルワールド)だそう。

  • 円居さんの世界でのミステリですね。
    そしてホームズモチーフにして、そこからスリリングな本格ミステリを展開しながら名探偵と助手をパロディしながら次に繋がる仕掛けを入れ込みながら展開している。
    なかなか面白かったですし、最後のロジックの応酬は円居さんの作品を何作しか読んでなくても円居さんの本質を理解できます。
    一連のシリーズとの展開も含めてなかなか楽しめました。

  • 雨新塾でクスッと。
    「なんたらの紐」でガクッと。
    これはひどい(褒め言葉)

    ルヴォワールとは違う城坂論語のパラレル世界での姿が見られるが、なんとなく彼はこっちの方がしっくりくるというかあってる気がします。是非続編を見たい。(そしてキングレオと大河の禁断の関係(笑)がもっと周知されると面白いのに)

  • 【収録作品】赤影連盟/踊る人魚/なんたらの紐/白面の貴公子/悩虚堂の偏屈家
    *賢いワトソンもの。「ルヴォワール」シリーズとかぶってくるとは知らずに読んだので、途中から??? 読後調べる羽目になりました。

  • 途中までは、ちょっと苦手だったけど、終わりは綺麗にまとまっていた。頭のいいワトソン役も良かったし。でも、後輩の可愛い女の子に迫られて、ホームズに助けを求めるのはいただけない。

  • 日本探偵公社のスター・天親獅子丸,通称キングレオと助手の大河が鮮やかな推理で次々と事件を解決する話.獅子丸の行動はやや異常で,従兄弟の大河も持て余してしまう.シャーロックホームズの作品をなぞったような事件が相次いで,獅子丸と大河の推理も冴えわたる.モスキート音が関係する「踊る人魚」,炭酸ガスによる窒息を図るからくりを解明して城坂論語の無実を晴らす「悩虚堂の偏屈家」が面白かった.ただ,妙な名前の人物が次々に登場して,確認するのが大変だ.

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著者プロフィール

ミステリ作家。1983年、奈良県生まれ。2009年に『丸太町ルヴォワール』で講談社BOXからデビュー。同作から始まる〈ルヴォワール〉シリーズ(講談社)のほか、著作に『キングレオの冒険』(文藝春秋)、『シャーロック・ノート』(新潮文庫nex)など。

「2022年 『円居挽のミステリ塾』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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