- Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
- / ISBN・EAN: 9784163905365
感想・レビュー・書評
-
単に勉強をするためのHOW TO本では全く無い。
哲学的に読み進める中でそもそも“勉強とは”を理解した上で後半の実践の説明へと突入する。
しかし、第二章までは「本来〜と使われている言葉を本書ではこのような意味として使用する」といった言い回しが多く、その言語も読み進める中で変化も進化も遂げていくので表面的に読んでいるだけだと後々理解が複雑化してしまうように思う。
集中して読むことが強いられる分、第三章、第四章の具体的な想定の例や、筆者の実例に基づいた説明が驚く程簡単に頭に入っていく。
前半で読むのを諦めた方は是非あと少し耐えてほしい。
この本を手に取ったのは、自粛期間でこれまでより自分に使う時間が確保されたことにより、勉強したい興味のあることが溢れるように出てきたので整理できればという入り口でした。
これまでは興味が散漫としていて、多趣味で一つのことを深く追求できない自分の性格にフラストレーションを感じていましたが、勉強には終わりが無く、三日坊主を繰り返すこと、調べることを続けることが勉強という言葉を都合よく解釈してどこか救われる気持ちになりました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
知的好奇心は際限がなく拡大する一方でありキリがない。その最たる例が積読の増加である。そこで著者は勉強の「有限化」を重視し、決断主義(独我論)に対する相対主義(言語ゲーム論)の優位性を説き、アイロニー(懐疑)からユーモア(連想)への転回を提唱する。そして、結果としての享楽的こだわりがナンセンスへの中断化を促すわけだが、そこにアイロニーをかけるというアクロバティックなプロセスにより「勉強の三角形」のサイクルをまわし続け、縦横に膨張するナンセンスを回避し、「有限化」する事が重要であるとする。(尚、amazonのオススメが無限化を進めているのは言うまでもない)
現代思想を用いたこの辺の整理の仕方は唸らされるものがあるが、現実的には学問領域は専門性で細分化されタコツボ化している。よって、この「勉強の三角形」のサイクルもタコツボの中で回り続けているに過ぎない。それはそれで専門分野内では「真理が収束する」というメリットはあるのかもしれない。しかしながら、今求められているのは「ユーモアの学際性」であり「タコツボからの脱却」である。また、「勉強の三角形」のサイクルをまわすだけでは「現実社会への適用」という課題が残されたままである。昨今話題になっている学術会議の問題も「タコツボからの脱却」と「現実社会への適用」という2点が問われているのではないだろうか。 -
とても良かった。言語化され、丁寧に整理されたことで、自分の学び方についてもう一度見直せた。
-
図書館から借りてきて読み終わったのに「買って手元に置きたい!」と思うほどに面白かった。
この本が自分の享楽的こだわりとマッチしていたんだろうね
詳しい感想を後で書く -
少し難しい本ではあるが難しいことを簡単にわかりやすく書いている本である。主に言葉の意味や言葉が意味するものを疑ってかかると言う思考から始まる。これをアイロニカルな思考と著者は呼んでいる。物事を疑ってかかると言うところから思考を深め、勉強を進めていく。フランス哲学のドゥルーズ&ガタリあるいはラカンの精神分析学が背景となっている。勉強を深めていきたいと言う方には参考になる。
-
【目的】
習慣はある程度身についた。今まで考えこなかった「勉強法」を知りたい。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
すぐに実践しやすい勉強法は書かれていない。
難しい哲学書だった。
【環境のノリから自由になる】
僕たちは環境依存的な人間で、その環境には道具的な言葉が使われている。
確かに会社、友人が使う言葉を玩具的に考えずに「なんとなく」で思考停止で生きてきた。
その方が心地がいいし楽だから。これは危険。
↓
・アイロニー 疑い
・ユーモア 見方
この2つを意識して、言語を物質から切り離して考えてみる。
ちきりんの「自分のアタマで考えよう」に通ずる。
【勉強によってノリが悪くなる、キモくなる】
上記を意識して、自分をメタ視して、ツッコミとボケすれば、だいぶ浮いた人間になる。
ただみんなに同調するだけの意見、考えはもうやめようと思う。
【ノリの引越し】
自分が知らない世界に行くのは、ノリの引越し。
だから知らない言葉が出てきたり、納得できない事があって当然。
他人の家にお邪魔するようなイメージで、そこからキーワードだけを拾い、その道に詳しくなる。
★勉強は「一旦終わり」と仮仮定してもよい。
いつやめても、いつからでも始められる。
継続はもちろん大事でも、ビクビクしなくていい。
ジャンルの幅を広げつつ、頭で考え、仮仮定を意識してやってみる。
✔︎今日やること
・ブログ、YouTubeをアイロニーで考える。
なぜやるのか。
-
前半の原理の部分は、「勉強は自己破壊」とか「アイロニーがツッコミでユーモアがボケ」とか、たとえも含めて非常におもしろかった。
後半の実践の部分は、読書術の話がほとんどで、ちょっと尻すぼみ。 -
シニカルで若者的だが、実践的なハズしかた指南書。
-
勉強を習慣付ける為に読んでみた。
前半の部分は、読むのにかなりエネルギーがいるが後半の実用部はスラスラ読める。
この本自体が専門書と一般書の中間と書かれていた。
まさにこの構成がそれを示してるのかな。