乗客ナンバー23の消失

  • 文藝春秋
3.40
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本棚登録 : 339
感想 : 71
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  • Amazon.co.jp ・本 (381ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163908182

作品紹介・あらすじ

一件落着――そう思ってからが本番です。 ニューヨークまで逃げ場なし。豪華客船に渦巻く謎また謎。 amazon(ドイツ)でレビュー数1,400超、評価平均4.2。 ドイツ・ミステリーの最終兵器セバスチャン・フィツェックの代表作登場。 事件解決のためなら手段を選ばぬ囮捜査官マルティンのもとに、5年前に豪華客船「海のサルタン号」船上から忽然と姿を消した妻子にまつわる秘密を明かすという連絡が届いた。相手がマルティンを呼びだしたのは、因縁の客船。そこでは2か月に船から姿を消した少女が忽然として出現。さらなる事件が次々に起きていた。 ニューヨークへ向かう客船の中で走り出す複数のプロット――。船の奥底に監禁された女と、彼女を詰問する謎の人物。娘の忌まわしい秘密を知って恐慌を来たす女性客。何者かとともに不穏な計画を進める娘。船室のメイドを拷問する船員と、それを目撃した泥棒。船の売却を進める船主と、船の買い手である中米の男も乗船しており、マルティンを呼びだした富豪の老女は「この船には恐ろしい秘密が隠されているのよ……」とささやく。 この客船の中で何が起きているのか? からみあう嘘と裏切りと策謀――真相はめくらましの向こうにある! そしてあなたが「一件落着?」と思ってから、ドイツ・ミステリー界最大のベストセラー作家が腕によりをかけて仕掛けた意外な真相のつるべ打ちが開始される!

感想・レビュー・書評

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  • 豪華客船で行方不明になっていた乗客No23(年間の行方不明平均が23人であることからこう呼ばれるらしい)が発見された。
    同じ船で妻子をなくした囮捜査官が乗り込み、調査を開始するが、乗員乗客の様々な思惑に振り回される。
    この豪華客船で発生する行方不明事件の真相は果たして・・・
    登場人物も多く、展開が目まぐるしく変わるところは映画のようで面白いが、少しゴチャゴチャ感もある。
    しかも、謝辞のあとにエピローグがあるなんて、危うく読まずに終わるところだった。結局そっちの目もあったのかい!となりました。

  • 冒頭から

    これは、いったい??

    と言いたくなるような
    まるで 脈絡のないシーンが

    次から次に登場してきて

    舞台が 豪華客船ということは
    わかるのですが

    いったい 何がどうなって
    誰と誰が どう繋がっていて

    ここの事件が 
    あの事件の糸口で…

    と ストーリーを
    必死で追いかけているうちに

    ああ!!そうだったの!?
    え、そう言うこと!?

    と 驚きの連続でした。

    考えてみればー

    見知らぬ人々が

    場合によっては 
    数千人も乗り合わせ
    長い期間 閉ざされた空間で
    生活を共にする

    かなり特殊な世界ですよね。
    豪華客船というものは。

    人が一人 忽然と姿を消しても
    「海に落ちたのだろう」で
    片付けられてしまう。

    そんな シチュエーションを
    存分に活用したミステリーです。

    海のスルタン号では
    航海の度に 乗客の親子が
    行方不明になる事案が
    頻発していて

    いま まさに
    船のどこかに監禁された
    母親が その命を削られている。

    死んだと思われていた
    幼い少女が 忽然と姿を現し

    客室を荒らして金品を盗み
    生計を立てている男が
    謎のメモを 偶然発見する一方で

    豪華客船に 8年間も
    乗り続けている 富豪の高齢女性は

    海のスルタン号の闇を暴こうと
    車椅子で 動き回り続けていて

    そんな豪華客船に
    囮捜査官が乗り込んできます。

    そして 作品を貫く
    深刻で大きなテーマも。

    どんでん返しの連続は
    あとがきの最後の最後まで続き

    目が離せません。

    2018年『週刊文春ミステリーベスト10』
    第3位!

    個人的には 船酔いに弱く
    閉所恐怖症な上に 方向音痴で
    何より"泳げない"ため

    豪華客船に乗ることは
    生涯ありませんが。。

  • 犯人サイドの話の方が面白かった。
    でもそれを実現するために主人公サイドの正義を貶める恰好となり、読者としては乗り切れなくなった。
    意外性ってのは厄介なシロモノで、意外であれば良いわけじゃないと思う。
    意外でありさえすれば、感動するわけじゃない。納得するわけじゃない。読んで良かったと本を閉じられるわけじゃない。
    要は、家族を失った喪失感を意外性でもって浄化してほしかったのだが、「こんな妻なら失って良かったのでは」と思える形で終わってしまったので、いやそういうのを読みたかったわけじゃない、と寂しい気持ちになってしまった。

  • クルーズ船から消えて、そしてまた現れた少女の謎を解き明かすミステリ。主人公の捜査官を含め、どの登場人物もが一癖も二癖もある人物ばかり。さまざまな事象が絡み合い、サスペンス感あふれる息もつかせぬ展開でぐいぐい読まされました。
    予想はしたけれど、なかなかえげつないあれやこれやが多いです。監禁された女性のパートがとにかく酷い。これはもういっそ殺してくれって思うなあ。ただし、すべての真相がわかった後では、因果応報かと……いや、それでも酷いのは酷いか。
    まあ面白いけど、意外性はあまりないかも……なんて思ってたのは甘かったな。そこで来るか! そして優雅に思える豪華客船の裏にこんないろいろなことがあるかと思うと、少しばかり恐ろしくなるかも。

  • ページをめくる手が止まらない、というのは確かだと思うが、一旦幕引きがされた後作者謝辞での「まさかの展開を用意」というのはハードル上げすぎで「まさかも何も素っ頓狂過ぎて驚く範囲から飛び出てるよ!」という気持ち。最終チャプターそのキャラで終わる?みたいな…。大型クルーズで毎年行方不明になる人数があまりに多いのには驚いたし飽きさせない展開で面白いのは認めるものの、「一件落着からの本番」とか「意外な真相連べ打ち」など煽り文句が過激過ぎて正直期待ハズレだった。

  • 世界を旅する豪華客船から人が消える。謎に挑む捜査官マルティンは、5年前に妻と息子を同じ船の上で失っていた。今回、数週間前にやはり船の上で行方が分からなくなっていた少女がふいに姿を見せる。だが何もしゃべらない。今までどこにいて何があったのか。一緒に失踪したはずの母親は?さらに別の母娘にも事件が起きて、読者は翻弄される。主人公でさえ痛みと疲れでふらふらで、語り手として信用できない。真相はありえなさすぎで呆然。冒頭の狂った医者が登場するシーンが、まさかそういう話だったとは。笑える。

  • 驚きに満ちている。豪華客船で姿を消したと思われた少女が2ヶ月後に姿を現した。それだけで興味を掻き立てられるし本当に面白い。だけどラスト数十ページの面白さはゾクゾクする。伏線の回収と次から次へと起こる驚き。洋上で人がいなくなるという問題とミステリーを上手く合わせ他にない物語になっている。主人公の苦悩、家族への想い。犯人の動機、思惑。どこを取っても素晴らしい。最後の1ページまで油断できない。

  • 【ドイツの最終兵器が放つドンデン返しサスペンス!】次々に乗客が消える客船に妻子失踪の謎を解くべく乗船した捜査官が直面する謎また謎。一件落着と思わせて連続ドンデン返しが炸裂!

  • わ〜〜〜それってショックだよね
    そんなはずないものねえ
    まさかの展開に大満足

  • 最近出さないね

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