誰がウェブ2.0を制するか ネットvs.リアルの衝突 (文春新書 546)
- 文藝春秋 (2006年12月18日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (283ページ)
- / ISBN・EAN: 9784166605460
感想・レビュー・書評
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ウィニー刑事事件にターゲットをあてて論じたルポ
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Winnyの奥深さを知った。
P2P技術が今後のネットワークで欠かせないなくなるような気がした。
裁判をきっかけに、ちまたでのWinnyはやたらと悪の面ばかり強調されが、
これを読むとどうも違う側面を持ち合わせていると感じざるを得ない。
今後、世界規模でのネット社会において、P2Pは大きな役割を担い、
それにともなって著作権の在り方など、根本的に考え直す必要がありそうだ。
そのほか、国家単位によるネット覇権争い(中国における漢字ドメインなど)などが書かれ、ネットというインフラがどう整備されてくるか考えさせられる。 -
けっこう前に読了
詳細はブログに書いた。 -
(2009.07.26読了)
匿名で、画像データ、音声データ、テキストデータ、等を掲示、送りつけ、取り込み、いろんな事が出来てしまう仮想のネット世界。現実の世界では、犯罪となるので、おおっぴらにはやりにくいことでも、やすやすとできてしまう。
この本の前半部分は、Winnyをめぐる裁判について書いてあります。読み始めてしばらくして、いつまでもファイル交換ソフトWinnyの話題が続くので、本の題名を見直してしまいました。(これってなんの本なんだろう…)
2003年11月27日、京都府警は、ファイル交換ソフトWinnyを使って映画やゲームなどのファイルを違法に公開していた男二人を、著作権法違反(公衆送信権侵害)の容疑で逮捕した。この時点では、Winnyの開発者の金子勇さんを逮捕、起訴する予定ではなかった。
それに、金子さん自身の使用しているWinnyは、アップロード機能が使えないようになっていた。著作権では、ダウンロードして閲覧したり、使用したりする行為は、禁じられていない。他人の著作物をアップロードすることが禁止されている。
金子さんは、参考人としての聴取に対して、「著作権を侵害する行為を蔓延させて、著作権を変えるのが目的だったんです」と述べたという。
2004年5月10日、金子さんは、著作権法の公衆送信権侵害のの容疑で逮捕される。
裁判の結果は、本が書かれた時点ではわからない。
ただ、この後も、Winnyユーザーのパソコンに感染すると、ハードディスクに保存されているデータを無差別にインターネットに放出してしまうウイルス「アンティニー・G」によって、個人情報が流出する事件が多発して、世間を騒がせ続けている。
Winnyユーザーに対する天罰なのか?(いったい誰が何の目的でこのウイルスを作ったのだろう)
そのほかの話題は、TRONの話題を含む標準化について、オープンソースについて、IPアドレスとドメイン名について、iPodについて、国産検索エンジン開発構想、などが取り上げられています。それぞれ興味深い話題です。
著者 佐々木俊尚(ささき としなお)
1961年、兵庫県生まれ
早稲田大学政治経済学部政治学科を中退
1988年、毎日新聞社入社、警視庁捜査一課、遊軍などを担当
1999年、アスキーに移籍、月刊アスキー編集部など
2003年からフリージャーナリスト
(2009年7月28日・記) -
Winnyの開発者金子氏の話、ネットとフラワームーブメント、ネットは何をするようになるのか、など興味深く、また考えさせられる本。この著者のGoogle論も読みたくなった。
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科学者同士の平和なコミュニティだったインターネットは今、「ウェブ2・0」という新たなパラダイムの出現により大きな岐路に立たされています。
ネット社会は、ウィニー事件に象徴されるように国家と激突し、世界ではインターネットの覇権を巡って国家同士の総力戦が開始されました。
“第五の権力”となったインターネット文明の行方を渾身の力で描きます。 -
聞いたことはあるけど詳細を知らなかった事件(Winnyやら)が出ている。安倍官房長官がWinny を利用しないように、と会見した。
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061220
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こいつを渡米前日に読みはじめたせいで
まだなんもよういできてない。
とりあえずこれも帰国後。 -
梅田氏の「オプティミズム」なウェブ2.0時代の捉え方とは異なり、一連のウィニー事件を中心に「悪意」が潜む脅威を描いている。より現実的なミクロ視点が学べる。