上海ベイビー (文春文庫 ウ 12-1)

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 571
感想 : 76
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  • Amazon.co.jp ・本 (392ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167218744

感想・レビュー・書評

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  • 中国のサガンみたいです。読みやすいし面白い。
    しかし、主人公の気取りっぷりが鼻について飽きました。内側に空疎な何かを抱えているのはわかるけど、あがいてる感じがしないので。
    村上春樹との違いは男か女かかもしれない。女だと、どんなに空疎でも、「でも美人でモテてるんだからいいじゃん」って思ってしまう。
    ……女の空疎小説は不細工にしか許されないのかしら。
    ベッドシーンは下品じゃない。正直でむしろ好きです。
    気になる作家さんではある。

  • 上海を舞台にした、性とドラッグをめぐる若者群像劇とでもくくられるだろうか。主人公の女の子、ココが魅力的。危なっかしくて、精神的にも幼いところがあるけれど、なんだか自分と似た部分もあって引き込まれる。きっと、彼女は、自分探しの途上にあるんだろう。

  • 中国で発禁になった物。そこまで・・・ではないかな?

    雰囲気は嫌いではなかったし、独特のもので面白かったけれど
    翻訳の言い回しに馴染むのは難しかったかな。

  • 昔、話題になった本ですが、やはり翻訳モノは苦手です。
    ストレスたまりそうな日本語に、話の内容が入ってこず。

  • これが中国の本?と思うくらい“現代”の話。
    中国という国のエネルギーか、若者のエネルギーか。
    自立した女性の強さと脆さがよく描かれていた。

  • 自己愛が強く作家になると信じきっているココが主人公。
    その自己愛が鼻につくところもあるかもしれないが、同じ女性として、刹那的な生き方、運命へのあらがい、幸福と不満の間で揺れ動く心境など、とても共感できました。

    ところどころで、作家自身が影響を受けたであろう作家の文章の引用が入るのも面白く、上海という作家が作り出した一面を持つ都市の、年中酔っていて乱痴気騒ぎをしているかのような都市の(行った事はありませんが・・・)雰囲気に浸れて愉しい。

  • うたかたの日々のようなもんかね。
    たぶんもう読まない。

  • 内容は
    不能の彼氏と、妻子持ちのドイツ人との不倫に
    揺れ動く25才のべっぴんさんの話。
    これまた、愛とはどういうことでしょうというような
    考えたくないような問題

  • 歴史ある港町上海を舞台に、非常に肉感的な魅力の持ち主ココの暮らしぶりを克明に書きつづっていく。カフェで最初に出会った恋人は繊細な中国人芸術家。両親の反対を無視して彼と同棲を始めたココは、ドラッグと快楽の狂乱に取り込まれていく。だが中毒に染まっていく気弱な恋人をどうすることもできず、今度はある陽気な西洋人男性に心惹かれるようになる。
    形式的な美辞麗句で塗り固められたこれまでの中国のイメージを打破し、西洋への侵入を高らかに宣言した本書は、すべてのものから自由になろうと決断した人々の生きざまを鮮やかに描き出し、大胆な性描写のため中国政府から発禁処分を受けたいわくつきの1冊。
    都会が持つ倦怠感や魔物的魅力を孕んだ作品だ。
    中国という、急成長を遂げる国にあって、上海という国際都市は凄まじい勢いで成長していることが伺える。そこでは東洋と西洋が交じり合い、セックスとドラッグが日常になっていく。まるで異界の話のように思えて、しかし、かつての日本にもあったように思う成長期の街の風景。
    作中に漂う独特の雰囲気もまたどこか魅力的で、実際に上海という街を歩いてみたくなる作品だ。
    続編『ブッダと結婚』(2005年・単行本)も発売されている。

    2001年3月/文藝春秋/文春文庫

  • 主人公ココ始め、登場人物たちの言動は過激で問題大アリなんだろうけれど、ただのエロ小説(?)とは一線を超えているしっかりした文体が私は大好きです。
    34言語に翻訳され、 45カ国で出版されているそう。2007年に映画化されたということは全然知らなかった。

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