ファザーファッカー (文春文庫 う 6-3)

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 991
感想 : 144
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  • Amazon.co.jp ・本 (206ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167267049

感想・レビュー・書評

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  • 陰湿厳格な助平父親によるハードな児童虐待の青春を綴った話。

  • ずっと読みたかった。すらすら読める反面、辛くもなってくる。淡々と書かれているのが尚更。読んでいる最中、この理不尽さの怒りをどこにぶつければいいか悩んだ。何度ページを開いたままこの本を伏せたのだろう。とてもじゃないけど、一気には読めなかった。だけど読み始めると、ラストがどうなるか知りたい気持ちがどうしても止まずに読み進めた。最後のページを閉じた時、ああ良かったという思いはあったけれど、爽快感なんて言葉で表せるようなすっきりさはどこにもなかった。これは作者の経験を元にして書かれている。そうとしか思えない結末だった。この作品を小説と呼んでしまったら、本質的な価値を下げてしまう気がする。
    仮想世界だけではなく、私たちの目の前にこの主人公のような子どもはいるのだ。それを決して忘れないようにしたい。

  • 言葉は理解できるけど、自分の中では一生この作品の伝えたいことは理解できないと思う。

  • 途中でやめた

  • 自伝的小説
    これが作者にとってはリアルだったのかもしれないけれど、養父や実母の嘘みたいな醜悪さは読後の後味を最悪にする。
    でも、虐待は現実にあって、そういう体験をしたことのない人にとっては、作り話のような世界なのかも。たぶんこれからは、そういう人とも仕事で向かい合っていかなければいけないのかな。

  • 胸くそ悪くなる一冊。
    嫌なもんは嫌。
    単調な感情のなかに込められた人物たちの様子を思うと吐き気を催します。
    感情移入なんてしないほうがいいし、
    したくもない一冊。
    生々しい汚れた世界。
    養父も母も理解できない。
    妹の幼さゆえの罪にも嫌気が差すし、
    静子自身の早熟な動きも理解しがたいです。
    それだけの仕打ちを受けながら自我を保ち続けた彼女も、
    一種異様なものを感じます。
    思い出をありのままに、なんて難しいとは思うんですがね。

  • 私は、よく娼婦の顔をしているといわれる。さまざまな仕事を経験したが、それだけは絶対にしなかったのに。ところが私は思い出した。十五歳のとき、私は娼婦だったのだ。売春宿のおかみは私の実母で、ただ一人の客は私の育ての父だった……。多感な少女の自由を求めての旅立ちを描いて圧倒的話題となったベストセラー。

  • ベストセラーという帯で読んだが…不快な気持ちと生理的に私は受け付けない。特に静子が淡々とし過ぎていて、そうしなきゃ生きられなかったのかもしれないけど、色々考えてたけどそれは書かなかっただけかもしれないけど。それにしても無知とはいえ静子は健康な体でいられるのを感謝すべき…とどんどん注目する点がずれてしまったが、レビューを見ていてご本人のノンフィクションだと知りますます共感できなかった。

  • 衝撃本。内田春菊さんの本では『悪女な奥様』が好き。このような過去とは結びつかない感じでちょっとショックだったけど、悪女な奥様 は今まで通り好き。

  • 内田春菊さん自身の話
    可哀相なんだけど、今の内田春菊の本読んでると、それをネタにし、強く生きてる感じで励まされます。
    14歳で妊娠し、それから何度も中出し、中絶を繰り返してるのはどうかと思うけど
    衝撃的な本ではあったけど、ね。

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著者プロフィール

1959年長崎県生まれ。漫画家、小説家、俳優、歌手。1984年に漫画家デビュー。1994年『私たちは繁殖している』『ファザーファッカー』でBunkamuraドゥマゴ文学賞受賞。その他の作品に『南くんの恋人』『あなたも奔放な女と呼ばれよう』など。私生活では4人の子どもの母親(夫はいない)。

「2017年 『エッチなお仕事なぜいけないの?』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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