下流の宴 (文春文庫)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (510ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167476403

感想・レビュー・書評

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  • 自分の中にも「由美子」と同類の価値観があり、共感できるし、同情もできた。だから、「珠緒」の医学部のくだりは気分が悪い。「珠緒」の努力も理解したし、「扉が開く」感覚になるまでの努力には頑張ったんだなぁと称えたけれども、この程度の努力でこの彼女が国立大学医学部(いくら比較的入りやすいとはいえ)に合格できたことには、納得いかない。
    「可奈」みたいなタイプ、自分と価値観においては共通するところがありながら、好きではない。偏差値よりブランドで大学を選ぶ程度の半端な三流のブンザイ。。。セレブ婚&出産後の一時出戻りの結末、早稲田大学理工卒の「父」が発した感想は全くその通りと思った。でも、付属上がり組ではなく、自分は「大学から組」であるという認識とコンプレックスを持っていたことには、好感が持てた。外部生ってこういう感じなんだって知れて良かった。

  • 2013. 10. 25- 29

  • スペックの高い男性と結婚することだけを目指す主人公のお姉さんの生き方にいろいろ考えさせられる。

  • 中流階級思考
    自分含めそういう思考の人の大半は自分を中の上だと思っていると、個人的には思う。

  • 下手な自己啓発本読むより、手軽に"勉強しよう"って思わせてくれる本(わたしにとっては)。
    しかし、翔ちゃんみたいな人って本当にいるのだろうか?
    リアルな様で、実は全くリアルでない様な。
    ま、読後感は悪くないから良いけれど。
    読んでないから何とも言えないけれど、きっと
    『野心のすすめ』に書かれていることと
    同じなのだと思う。

  • 自分ももっと勉強したいなって思った。
    高校1年の頃にこの本を読んでいたら
    読んだあとの影響がどんな風に働いていただろう。

  • ○平凡なサラリーマン家庭を取り巻く、時代の変遷や偏見とそれに振り回される親子の物語。
    ○とても読みやすく、スラスラ読了してしまった。
    ○「女性だから」とか「男だから」といった男女間の偏見、親や親戚の職業や学歴といった家系・血筋の偏見、都市と地方といった地域の偏見など様々な偏見を通じて、固定観念がもたらす功罪について、社会(問題)を踏まえつつのストーリー展開。
    ○あくまでも小説であり、無茶な場面展開もあるが、往々にして現在の東京であり得る設定。
    ○「中流」という中途半端な位置づけが、それを維持することの困難さを物語っている。自分を「中流」と認めつつ「下流」を見下すような態度や考え方が、そもそも「下流」であるということの証左。
    ○私の人生を振り返っても、あながち「小説」と言い切れないかも。もっと未来志向で適度なプライドを持つこととしなきゃ。

  • ドラマ化してほしいな~。面白そう。著者自身が”野心の塊”の人なのに、野心のない主人公の男の子の心理が細かに描かれていて、すごいなと思った。自分と違うからこそ観察できるのかしら。どの登場人物も、いるいるこんな人って感じで、読み応えがあった。

  • 母親の役割って重要だなって改めて考えさせられた。怖くもあるよね、、

  • 最初から最後まで、主人公の息子にイライラさせられる私は、やっぱり価値観としては古いのかしら?健康なら本人のためにも働いた方がいいんじゃないかと思ってしまうけど。

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著者プロフィール

1954年山梨県生まれ。日本大学芸術学部を卒業後、コピーライターとして活躍する。1982年、エッセイ集『ルンルンを買っておうちに帰ろう』を刊行し、ベストセラーとなる。86年『最終便に間に合えば』『京都まで』で「直木賞」を受賞。95年『白蓮れんれん』で「柴田錬三郎賞」、98年『みんなの秘密』で「吉川英治文学賞」、13年『アスクレピオスの愛人』で「島清恋愛文学賞」を受賞する。18年『西郷どん!』がNHK大河ドラマ原作となり、同年「紫綬褒章」を受章する。その他著書に、『葡萄が目にしみる』『不機嫌な果実』『美女入門』『下流の宴』『野心のすすめ』『愉楽にて』『小説8050』『李王家の縁談』『奇跡』等がある。

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