神の街の殺人 (文春文庫 ク 6-12)

  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (540ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167527990

感想・レビュー・書評

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  • 久々に良かった本。
    トマス・H・クックらしい、緻密で、濃厚な内容。
    宗教がらみと、ソルトレークという場の力が際だつ。
    ただ、このタイトルは頂けないな…

  •  ソルトレイクを舞台に、モルモン教会にからんだミステリー。読んでる間、ずっとオウム真理教とか、こないだTVで見た即身仏になった男の話とかを思っていた。宗教の呪縛に囚われた者を、宗教を持たないものが愚かだということは簡単なのだろう。だが、誰かの詩であった「規奇跡というものがなかったら、人は奇跡を思わなかっただろう」、そんな風に宗教の持つ光を見てしまったものに、それを忘れろを言うのは無理なのだ。たとえそれが偽りであったとしても。
     本書と離れたが、クックの初期作品なので「……の記憶」シリーズ等に比べると甘いなって思えるところが多い。が、NYからソルトレイクに移り住み、淡々と孤独に事件を追う刑事の姿は胸をうつ。また、最後のシーンは美しい。
     ミステリーとしてはどうかと思うが、人間の心理をつく作品であることには間違いない

  • 暮らし関連の仕事を読む仕事に追われ、現在はミステリをなかなか楽しめない状況にある。が、友人のブクログを読んで我慢できなくなって手に取った本書。彼女も私もクックのファン。クック作品は途中から作風が変わってくるが、これはよく評されるとおり、後年の作風につながる第一作といえよう。決して幸せな終わり方をしないのに、不思議と読後感がさわやかなのがクックである。本書も同様。あとから糸がするするとほどけて、読み終わるや、確認のためすぐにでももう一度はじめから読みたくなるのも、クックの小説の特徴。そしてまた、すぐにでももう一冊読みたくなるのも…。最新作、まだ読んでないなあ。読んじゃいそうだなあ。

  • 2週間くらいかけてちびちびと読んだのだが、いつページを開いても、即座にその世界に引きこまれた。文章、物語の展開、作品世界の空気感、どれをとっても完璧。このような本に出合えたことはめったにない幸せで、安らかに満ち足りて心温まる思いである。
    ただし、内容的には、心温まったりはしない。

  • 衝撃的なラスト。刑事モノ

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