羊の目 (文春文庫 い 26-15)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (448ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167546151

感想・レビュー・書評

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  • 9/22-9/27

  • 初めて読んだ伊集院作品。昭和初期から現代にかけて侠客の世界を神崎武美という男を軸に描いています。神崎の親分の縄張りである東京浅草がメインではるけれど時に戦地、時にアメリカと舞台はかわり、登場人物も増えその展開に戸惑うこともあるけれど、一人の侠客とともに「時代」を描いているとすればこれだけの広がりも納得かな。面白かったです。

  • 神崎武美の『義』を貫く生き方に感動しました。

  • ソリッドな文章なのに品があり、昔から知ってる作家だったけど、夏目雅子のご亭主ということもあり、何となく読まずにいた。侠客物をチョイスしたのが良かったのか?かなりはまりそうだ。でも、割と大きな本屋に行っても伊集院静の本って置いてないものなんだな。ネットで買うとするか。

  • 夜鷹に生み捨てられた神崎武美の義の貫き方がいろいろな人の視点や事件から描かれている。


    なんというかとにかくかっこいい。

    辰三を背負って火事場から出てきたところは特に感動した。

  • 夜鷹(娼婦)が産み、浅草の挟客・浜島辰三の妾(愛人)の門前に捨て置き、赤児の将来を託すのである。これが辰三によって育てられた主人公・神崎武美の過酷な運命の幕開けとなる。
    神崎にとって辰三は、血を分けた親と子以上に絶対的な存在であり、生涯の忠誠を誓う。
    関東へ勢力を拡大しようとする関西の四宮組。やがて東京で抗争が勃発する。神崎は、四宮の本宅を襲撃し親分をあと数歩のところで仕損じてしまうが、痛手を負わせる。
    こうして、四宮組の刺客に命をつけ狙われる身となった神崎は、米国に渡りロスアンゼルスのリトルトーキョーに身を隠す。
    多くを語らない寡黙な彼を周囲が、いつしか「サイレントマン」と呼ぶ。日系人のケイコや教会の神父との出逢いによって彼の人生が救われたかに見えたが、これも束の間、ケイコ達家族を巻き込んでしまう事件へと発展する・・・・。

    作者の『少年譜』を以前読んだ事があった。なので興味津々で手にとってみた。これは、ドンパチがあったり、かなり過激で展開も面白い!
    神父との会話で「許すということはないのですか」と問うと、神崎は「私は敵となった者を許したことはありません」とやり取りするくだりがある。
    修羅の世界に生きる神崎達には、際限はない。その末路は、あまりにも哀しく切ない。

  • 10/05/18読了 初めて読んだ伊集院作品。淡々と進む感じが心地良い。 

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著者プロフィール

1950年山口県生まれ。’81年短編小説「皐月」でデビュー。’91年『乳房』で吉川英治文学新人賞、’92年『受け月』で直木賞、’94年『機関車先生』で柴田錬三郎賞、2002年『ごろごろ』で吉川英治文学賞、’14年『ノボさん 小説 正岡子規と夏目漱石』で司馬遼太郎賞をそれぞれ受賞する。’16年紫綬褒章を受章。著書に『三年坂』『白秋』『海峡』『春雷』『岬へ』『駅までの道をおしえて』『ぼくのボールが君に届けば』『いねむり先生』、『琥珀の夢 小説 鳥井信治郎』『いとまの雪 新説忠臣蔵・ひとりの家老の生涯』、エッセイ集『大人のカタチを語ろう』「大人の流儀」シリーズなどがある。

「2023年 『ミチクサ先生(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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