グロテスク 下 (文春文庫 き 19-10)

著者 :
  • 文藝春秋
3.51
  • (298)
  • (466)
  • (747)
  • (137)
  • (32)
本棚登録 : 5230
感想 : 428
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (453ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167602109

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 上巻で、こんな考えの人もいるんだと主人公を俯瞰してワクワクしながら読み進めていたが、下巻で一気にしんどくなった、、、
    和恵の日記は本当にしんどくて、あと数十ページ!というところでちまちまとしか読み進められなかった。
    しかしリタイアは出来ず怖いもの見たさに読み進めてしまう凄さ、本当にフィクションなのか?と疑うレベル
    1人でも心地よい、信用できる人間関係を持つのは大事、、

  • 信用鳴らない語り部たちの中で、唯一の真実はユリコは怪物的に美しいと言う事だけ。
    その事実を中心に回転していた、女の黒い感情を煮詰めた作品。

  • わたしと、わたしの綺麗な妹と、わたしの同級生2人が登場人物。
    わたしの語りから始まってどういう人生を歩んでいるか淡々とかかれます。その後、妹の語りや同級生、殺した犯人の語りまで。
    わたしがわたし自身を語るのと、周りからのわたしの評価が違うので誰が本当のことを言っているのかだんだんわからなくなってきました。
    最後は同じように堕ちていく。コンプレックスと悪意の塊のような本だったのに読み終わってもキツくなかったのはきっと自分にも覚えのある悪意やコンプレックスだったからかも。

  • 上下巻読んだ感想は「キッツ~…」。 
    とにかく主人公の性格がよろしくない。
    あの両親と妹と一緒に暮らせば性格も悪くなるとは思うのだが、それでも底意地が悪すぎる。

    目の敵にしていた妹の息子に魅了される主人公がとにかく気持ち悪かった。自分のことを「おばちゃま」と言い出すところとか正気でない。完全に発情してる。

    登場人物は皆「信用できない語り手」なので、誰を信じたらいいかわかりませんし、とにかく長い。
    チャンの話は半分くらい削ってもなんとかなると思う。男性にはおすすめしません。

  • 結構ボリュームある頁数だったからか、適当な読速になるまで少し時間が掛かったが、下巻からは物語の中に入り込み一気に読み終えた。
    殺害容疑者の真実味のある嘘はよくここまで吐けるものだと思ったし、娼婦として活動する同級生の転落振りは苦しく呼吸すらし難くなった。
    マルボロ婆さんでは、昔桜木町駅近くの福富町で何度か見かけた白粉で顔は真っ白、白いワンピースを着ていたお婆さんを思い出した。
    声を掛けられる事はなかったが、掛けられなくて良かったけど、どんな人生だったのか、確かに関心はあるな。

  • 上下一気に読み切りました。
    靴下の件が忘れられない。

  • 2022

  • 和恵の狂ってく様が辛い…。
    手記に書いてある内容と実際の行動が違かったりして保身というかプライドを感じました。

  • 普段あまり読書をしない私には難しい内容でしたが、あとがきを読んで再読したいなと思う1冊でした。上下通して読んでいて言葉にならない悲しさを感じました。。

  • 最初のチャンの手記がすごい面白かった。チャンはいいやつかと思ってたけど、全然違った。女を売るのって絶対病むはずなのに、全然病んでない和恵すごいと思った。

全428件中 61 - 70件を表示

著者プロフィール

1951年金沢市生まれ。1993年『顔に降りかかる雨』で「江戸川乱歩賞」、98年『OUT』で「日本推理作家協会賞」、99年『柔らかな頬』で「直木賞」、03年『グロテスク』で「泉鏡花文学賞」、04年『残虐記』で「柴田錬三郎賞」、05年『魂萌え!』で「婦人公論文芸賞」、08年『東京島』で「谷崎潤一郎賞」、09年『女神記』で「紫式部文学賞」、10年・11年『ナニカアル』で、「島清恋愛文学賞」「読売文学賞」をW受賞する。15年「紫綬褒章」を受章、21年「早稲田大学坪内逍遥大賞」を受賞。23年『燕は戻ってこない』で、「毎日芸術賞」「吉川英治文学賞」の2賞を受賞する。日本ペンクラブ会長を務める。

桐野夏生の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×