High and dry(はつ恋) (文春文庫 よ 20-3)

  • 文藝春秋
3.75
  • (215)
  • (238)
  • (342)
  • (36)
  • (4)
本棚登録 : 2435
感想 : 236
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (234ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167667030

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • そうじゃないかもしれない
    あのコスモスは わたしのために
    咲いてくれてるのかもしれない

    間違ってるかもしれんけど
    そういうところがあって

    そこがすきだ!

  • かわいらしい。
    ばななさんの文章を読んでると、なんか幸せな気分になる。

  • 私はそのころ、いつでもとてもとても真剣に考え事をしていて、それはたいてい、この世の中がどんなふうに、どういう仕組みでできているかということに関してだった。
    ふうっと意識がかすむようになって考えに焦点が合わなくなり、ちょっと背中が寒くなって、もう考えるのをやめるのだ。
    自分の考えをよく見てみると、きっとそれぞれに色があるだろう?色として見えなかったとしても、しいて言えば、どの色に置き換えられるかは想像できるだろう?それをどんどん塗ってみたら?
    たまにふと思い出しては、のたうちまわるような気分になるんだけれど、やっぱり僕ってものすごく暗いんだろうか?

  • よしもとばななさんの作品はアンソロジーを除いてはじめてちゃんと読んだ気がするからなんとも言えないけど「はつ恋」というタイトルのまま「恋」がメインで、そのときめきもあって、それと「家族」に対してが、すごく 暖かく、どことなく懐かしく感じるように…描かれていたのが印象的でした。 あとはとにかく個性的なキャラクター。 夕子を筆頭にキュイくんとか…もう出てくる人出てくる人がみんな一筋縄じゃいかないような子ばっかりで(笑) いやもう話にのめり込みすぎて、少々疲れつつとても読みごたえがありました。表紙や挿し絵も裏切らずほとんど家族がメインと言ってもいいかもしれない風合いを見せつつ、恋も程よく進展を見せ、とっても優しくあったかい終わりかたで大満足でした。最後の扉絵かわいすぎた\^^/

  • 2010.8.26読了
    「魂というところから見たら、きっとあんまり変わりないのだとさえ思った。立場とか、歳の差とかはあまり関係ない。~でも、そういうこととは別に、現実は容赦なく見た目にすべてを表してしまう。~そうやって、私の感じている世界を押し流すように型にはめていく。」p40
    「私の苦しみは全部、まだ幼い私の心のせいだったんだ」p223

    絵本のような、童話のような、メルヘンな小説。夕子のまっすぐで素直なこころがじーんと響く。人も、風景も、色彩豊かにに言葉に表してくれる夕子。二人の優しいことばが並ぶ。彼らが節々に言う、「幸せ」という感覚が幸せだった。キュウくんと夕子の共鳴しあう時間が、うらやましいなあ。

  • 中のイラストがかわいくてスキなんです。

  • かわいらしい物語。

    くすっと笑えて、ちょっと泣けます。

  • 一気に読めちゃう本なんだけど、忘れてて何度も途中途中から読んでいたので、
    あんまり話のまとまりをつかめなかった><

    でもはつ恋のきらきらした感じはすごく伝わってきた。
    14歳ぐらいの時、親の前の自分と違う自分を誰かに見せているっていうことに引け目を感じたりしていたことを思い出した。
    成長することへの戸惑いっていうか、たぶんそのころからこどもの頃を懐かしく思う気持ちが芽生えてくるんだろうなと思う。
    まだまだ子どもなんだけど、十分自分をでっかい枠の中で考えられる思考力が備わってきている。
    だからこそもどかしい。

    自分が一人の女性になろうとしていることに気付く時、
    お母さんも一人の女性であることに気付く。

    たぶん私がそれを知った時はこの子みたいに切ない気持ちや悲しい気持ちになったんだろうな。

    こういう人間の変わり目を描くにはどうしたらいいんだろう。
    どうしてその時の気持ちに返れるんだろう。

    確かにこの主人公は大人びているけど、やっぱり14歳なんだよね。
    そういうのを表すってすごい難しいことだろうなー。


    小人とかそういう話はいつものばななさんの話なんだけどね!

    そしてよしもとばななの小説にはやっぱり悪い人はひとりも出てこない!
    本当に根性の悪い人間は描きたくないってなんかのテレビ番組で言ってた気がするけど、
    「描きたくない」から描かないで、描かなくてすんでいるのがすごい。

  • 妹が、中学のときの読書課題でこれを選んで読んでいました。
    今、大学生の私が読んで
    中学のときにこの話を読んで妹はどう感じたんだろう。。。。。。
    と、ちょっと気になってしまいました。

    話は、とてもわかりやすい。
    14歳の女の子が自分の通う美術教室の若い先生のことを好きになります。
    先生も、相手がこどもだから。って簡単に蹴散らさないで、
    ちゃんと、話を聞くし、
    ある意味で対等の関係を築きます。
    それでも年齢的にやっぱり普通の恋愛関係じゃないから
    いい距離感で、いい関係を築きます。
    私が14歳で読んだら何を思ったんだろな〜〜

  • かわいらしいものがたりです。こういう恋をした女の子は素敵な女性になっていくんだろうな。彼女のまわりの大人達も、私は素敵だと思います。

全236件中 121 - 130件を表示

著者プロフィール

1964年07月24日東京都生まれ。A型。日本大学芸術学部文藝学科卒業。1987年11月小説「キッチン」で第6回海燕新人文学賞受賞。1988年01月『キッチン』で第16回泉鏡花文学賞受賞。1988年08月『キッチン』『うたかた/サンクチュアリ』で第39回芸術選奨文部大臣新人賞受賞。1989年03月『TUGUMI』で第2回山本周五郎賞受賞。1993年06月イタリアのスカンノ賞受賞。1995年11月『アムリタ』で第5回紫式部賞受賞。1996年03月イタリアのフェンディッシメ文学賞「Under 35」受賞。1999年11月イタリアのマスケラダルジェント賞文学部門受賞。2000年09月『不倫と南米』で第10回ドゥマゴ文学賞受賞。『キッチン』をはじめ、諸作品は海外30数カ国で翻訳、出版されている。

「2013年 『女子の遺伝子』 で使われていた紹介文から引用しています。」

よしもとばななの作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
よしもと ばなな
吉本ばなな
島本 理生
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×