- Amazon.co.jp ・本 (223ページ)
- / ISBN・EAN: 9784167667054
感想・レビュー・書評
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無口でコミュニケーションが苦手ないとこのチエちゃんと私の共同生活の話。とても久しぶりにあっためったに会わないいとこに対して一緒に住みたいと申し出たチエちゃんの言動に驚いたけれど、それを割とすんなりお金目当てではなく受け入れたカオリにも驚いた。幼少期母が弟にかまけて存分に可愛がられた記憶がないことも影響してるのか?でもその幼少期を嘆かず淡々と受け入れているカオリはなはり素敵。淡々とした中にもイタリアの恋人に何度も会いに行ったり、コネの一般的には不安定な仕事で本人は安定していたりとギャップもあり不思議な魅力も感じました。チエちゃんとの関係では共依存にもっていこうとするところからのチエちゃんを信頼し意思を尊重し見守る愛を学ぶ過程が素敵でした。篠田さんとの関係は、最後まで素敵でしたし『ちぇ』が良かったです。
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うーん。ちょっと手元に本が切れたので、うっかり購入してしまったけど、やっぱり最近のよしもとばななの文体は好みじゃないなあ。「○○な考え方な人はいっぱいいるけど、私はそうじゃない」的記述が多くて、自分は「イヤな考え方をする人」じゃないぞーアピールがちょっとうるさい気がしちゃうんですよね。あと、表現が微妙で、これってウケ狙いでこんなボケ的文章書いてるんじゃないのか?と突っ込み入れたくなったり・・・(違うんだけどさ・・・)物語の雰囲気とか、目指しているところは嫌いではないだけに、文体がだいぶ惜しいと思ってしまうのです。いや、それがよしもとばななさんの味なのだと思うんだけどね。好みじゃないなあ・・・
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「他者」を感じる心が描かれていた。素直で率直でひたむきな愛情を感じた。居心地の゙良い「他者」との関係で癒やされることってあると思う。
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「チエちゃんがとなりにいて、なんとなくうなずいてくれるだけで、そこにはふんわりと柔らかい感触があった。父や母や弟にいくら説明しても、ときには熱弁をふるっても、どうしても通じなかった私の本質というものが、チエちゃんにはわかっている。なぜだか確信を持ってそう感じた。誰といるよりも居心地がよかったのだ。」
主人公のカオリと従兄弟のチエちゃんの中年女性ふたりの少女のような共同生活。なにが起きるわけでもない日常を、きれいな言葉と共感力の高い文章で綴る。人生のたいせつなものは何かを考え直すきっかけになれる作品。 -
難しい!
流れに乗るってどうやってやるんだろう?
『「違うこと」をしないこと』を再読してからこっちも再読しないと。 -
イタリア雑貨の買い付けをしながら一人暮らしをしていた私の家に、七歳下の従妹チエちゃんがやって来た。率直で嘘のないチエちゃんとの少し変わった同居生活は、ずっと続くかに思われたが…。家族、仕事、恋、お金、欲望。現代を生きる人々にとって大切なテーマがちりばめられた、人生のほんとうの輝きを知るための静謐な物語。
自分のコンディションのせいかもしれないが、言葉がサラサラと頭の中を通過して、全然残らない。
感銘を受けた言葉があったような気もするが、空っぽ、という感想。でも、なぜか自分の人生を肯定されたような、不思議な安心感が、読んでいる最中にずっとあった。
不思議な救いのお話だった。 -
今は今だけ
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よしもとばななの作品は、まるで友達と話をするように読んでいる。内容ではなく、話の行き着くところではなく、ただ読んでいて落ち着く。たまにはっとさせられる。
「チエちゃんと私」では、 友達の考え方や、旅の考え方、チエちゃんの生き方にはっとさせられた。友人と旅行に行く飛行機の中だったが、いいタイミングで読むことができた。相変わらずすらすらと読むことができる。いろんな生き方があるな、そう思える本。 -
ほっこりほっこりほっこり。^_^
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好き
カオリちゃんと自分の重なる部分があって、好きでした。周りではなく、自分の中の何かを大切に生きれること、生きれる環境が描かれてて理想の世界でした。吉本ばななさんの小説初めてだったのですが、もっと読んでみたい!