季節風 秋 (文春文庫 し 38-12)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (365ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167669126

感想・レビュー・書評

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  • 春や夏ほどは泣かなかった。

  • 秋の夕暮れに読みたくなる12編。
    重松さんの著作はまだ短編集しか読んだことがないのだけれど、どれも沁みます。
    好きな話を3つ挙げるとするなら「サンマの煙」「キンモクセイ」「ウイニングボール」。
    しんみり切なさと苦さが残りつつ、すーっと冷たい風が宥めてくれるような雰囲気が良かった。

  • このシリーズは冬から始まり、春、夏、秋と続いてきました。本作で完結です。

    今回も、重松氏の魅力がたっぷり詰まった内容となっています。
    優しくて暖かくてノスタルジーを感じさせる、本当に“らしい”作品ですね。
    ちょっとカッコ悪くたっていいじゃん!
    おじさん達にエールを送りたくなること請け合いです。

  •  実りの季節でありつつもどこかもの悲しさを感じる秋にぴったりの一冊。
     特に印象に残ったのは「少しだけ欠けた月」。どうしたらいいのか分からない子供の心の葛藤は自分にも経験があるが、アキラくんみたいには振る舞えなかった、だからアキラくんは十分にお母さんを守れる立派な男の子だなぁと思う。

  • 少しだけ欠けた月 ずっとずっと続いて欲しい当たり前だった家族の時間。少しのズレが二度と戻らない裂け目となり、こどもは狭間で立ちすくむ。

  • 「カッコいいとか悪いとか、他人が勝手に決めることにびくびくするな。」

  • 重松清、秋の短編集。
    シリーズ「季節風」の中でも、個人的にはフラットに読めた感じ。
    彼の作品テーマ「別れ」を思わせる短編が
    他の季節よりも淡い感じがした。 …秋なのに。
    秋だから…なのかな。その強さを期待して淡く感じるのは。

    それでも透き通る読後感をもつストーリーは健在。
    個人的には
    子どもらしさ残る「オニババと三人の盗賊」
    切ない予感で終わる「ウイニングボール」
    穏やかに流れる「水のみ鳥、はばたく。」
    がオススメ。
    最後の「田中さんの休日」は、ぜひともパパに…。
    実はこの雰囲気が、リアリティがあって好きかも。

  • 安定の重松清。読むとなんとも言えない切ない、暖かい気持ちになる。老いた両親の話にはなんだか親近感がわいてくる今日この頃。。

  • 12の秋の風景の物語。おばあちゃんのギンナン、オニババと三人の盗賊、ヨコヅナ大ちゃんがよかった。

  • 季節風シリーズの完結編。
    短編集。
    涙腺が緩むような話はなかったけど、良い話ばかり。

著者プロフィール

重松清
1963年岡山県生まれ。早稲田大学教育学部卒業。91年『ビフォア・ラン』でデビュー。99年『ナイフ』で坪田譲治文学賞、『エイジ』で山本周五郎賞、2001年『ビタミンF』で直木三十五賞、10年『十字架』で吉川英治文学賞を受賞。著書に『流星ワゴン』『疾走』『その日のまえに』『カシオペアの丘で』『とんび』『ステップ』『きみ去りしのち』『峠うどん物語』など多数。

「2023年 『カモナマイハウス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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