太平洋の試練 上 ガダルカナルからサイパン陥落まで (文春文庫 ト 5-3)
- 文藝春秋 (2021年7月7日発売)
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感想 : 4件
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- Amazon.co.jp ・本 (480ページ)
- / ISBN・EAN: 9784167917289
感想・レビュー・書評
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ガダルカナルと言えば日本軍が悲惨な敗北を喫したイメージしかなかったが、はじまった当初は米軍にとってもかなり際どい戦いであったと知った。日本側の戦力逐次投入が戦略ミスとして批判されたりするが、日本をそのように受け身の態勢に追い込んだ背後にも、現場の反対を押し切ってガダルカナル上陸のスケジュールを無理やり早めたキング提督の判断があったりするわけだ。上陸作戦は成功に終わるもののその後も空と海で一進一退の攻防が続き、一時は日本軍に島から追い出される心配までしていたとは意外なところ。また、日本軍の同島からの撤収は、完全に米軍を欺いた見事なものであったそうだ(撤収の実行以外はいいところがないのだが)。
下巻にはいって中部太平洋の戦いでは、すでに勝負あったの感あり。それでもまったく攻勢の手を緩めないアメリカ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
三部作に及ぶ本シリーズを一言で言えば「米国人から見た太平洋戦争」である。第二部上巻にあたる本書では「ガダルカナルの戦い」から「山本五十六の戦死」までを描いている。特に米軍側から描かれたガダルカナルの戦いは読んだことがなかったので、本書では米軍側の兵士の疲弊ぶりや具体的な被害状況などがわかり、とても新鮮に映った。
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